冒険者ギルド
カイトは冒険者ギルドまでアインに案内されるとひとまず別れることにした。
カイトが冒険者登録した後にアインの家で合流することにしたのである。
「これが冒険者支部か」
カイトは冒険者ギルドサリバス支部を見てそう声に出す。
ギルドは二階建てで出来ている。
現在は時間帯が夕方だと言うことで冒険者たちは仕事終わりの一杯として酒に浸っており、ギルド内は冒険者たちの楽しそうな会話で絶え間なく響き渡っている。
(この雰囲気悪くないな。)
カイトはそんなことを考えながら冒険者登録をしてもらうべく受付のほうへ足を進める。
カイトが選んだのは亜麻色のきれいな長い髪の二十代前半の女性である。
肌は白磁器の様に美しく、またスタイルはなかなかの胸があり街を歩いていると世の男たちは思わず振り向いてしまうだろう。
(こんな綺麗な女性は初めて見たな。他の受付も美人な人が多い、この世界は地球よりも美人が多いのかもしれないな。)
そんなことを思いながらカイトはその女性に話しかける。
「すまない、冒険者登録したいのだが」
(可愛い顔ね。この子冒険者なんて大丈夫かしら?)
「分かりました。冒険者のシステムなどはご存知でしょうか?」
「いや、すまないが説明を頼む。俺はかなり辺境の地に住んでいたから常識に疎くてな。」
「分かりました、説明させていただきます。まず冒険者ギルドへの登録は無料となっております。しかし冒険者登録の証として渡されるギルドカードは紛失されますと、再発行に銀貨1枚かかってしまいますのでご注意ください。そして次に冒険者の仕事ですが様々なものがあり、魔物の討伐、素材の入手、護衛などが主流の仕事となっております。また冒険者にはランクというものが存在しており下から、G、F、E、D、C、B、A、S、SSとなっております。自分のランクよりも高いランクのものは一つ上までしか依頼を受けることができませんのでお気を付けください。次にランクについてですが、こちらで依頼をよくこなせていると判断された場合上げさせていただきます。またDランクからは昇格試験がついてきます。ちなみにSSランクというのは数百年間出ていない伝説のランクですのでないものと考えてもらって結構です。他に質問はありますか?」
「いやないな、説明助かった」
「はい、それではこちらの用紙にある質問にお答えしてください」
その用紙に書かれているのは名前、戦闘スタイルなどである。
カイトは、名前はカイト、戦闘スタイルは刀を使う前衛タイプその他のことは適当に答えておいた。
「これで頼む」
カイトが用紙を渡すと女性は用紙に目を通す。
「確認終わりましたカイト様。今からギルドカードを発行いたしますので少しの間待っていてもらえますか?」
「分かった」
カイトがそう答えると受付の女性は受付を後にして奥の部屋に入っていく。
そしてカイトが待つこと10分程で女性はギルドカードを持って受付に戻ってくる。
「お待たせいたしました。こちらがギルドカードになります」
カイトが受け取ったカードは白色であった。
「ああ、ありがとう」
「それでは明日から冒険者の仕事頑張ってください。ちなみにわたくしの名前はシルフィと申します。」
そうニッコリと答えるシルフィに笑顔が似合う人だなとカイトは考え、この後アインの店の場所までの道のりを聞きその場を後にするカイトであった。