第3話 これが恋?
「聞きたい事があるんだけど・・・・・」
「な・・・・何?」
こ・・・・告白?どうしよう!どういう顔すればいいのかな?
「好きな人・・・・・いる?」
「好きな人!?」
や・・・・やっぱり告白!でも・・・・私は・・・・。
「俺さぁ。智美が好きなんだ。」
「はぁ?」
私は多分、凄くおかしな声を出していただろう。
自分でもよく解らなかった。
「はぁ?・・・って俺が、お前に告白するとでも思ってんのか?」
「なにそれ!!あったまきた!!」
私は竜吾に蹴りを、2、3発入れ学校を出た。
あーあ・・・・私バカみたい!勝手に妄想して・・・・。
でも、万が一。億の一、本当の告白だったら、私なんて答えてたんだろう。
確かに、私は竜吾が好きだ。でも、それは友達として・・・・。
竜吾が友達として、好きだったら、ユウキはなんなんだろう。
男の子として?解んないや。
その時、私のケータイが鳴った。
「もしもし?だぁれ?」
『もっしー?私だけどぉ。新しいバイク手に入ったから、2ケツしてどっかいかない?』
悪仲間の雪だった。
「いいねぇ!カラオケいこーよ」
私はテンションがマックスになった。
世界で一番好きな事は、歌を歌う事だ。
スッゴイ好きだけど、歌を作る事が特に好き。
いつか、作詞作曲できる歌手になるのが夢。
私は、約束の場所に行くと、バイクの後ろに座った。
「桜、行くよぉ」
「うわっ!気持ちーーい!」
耳のすぐ横で、風が唸っている。
「でっしょ~?もっとスピード出すよ☆」
今や、スピード違反なんて当たり前。しない方がおかしい・・・・そういう考えだった。
「そうだ!海に行こうよ!!」
私が叫んだ。
「えっ??きこえなーーい!」
風のせいで、私の声もかき消されてしまった。
「だぁかぁらぁ。カラオケ辞めて、海いこって。」
今度こそ、聞こえるようにと、私は今までで一番大きな声を出した。
カラオケも良かったけれど、海に行きたい気分だった。
「じゃ、行こうか。しっかりつかまってろ!!」
私が、雪の背中に手を回したその瞬間・・・・・。
<ドーーーーン!!ドサッ!>
もう、何がなんだか解らなくなっていた・・・・・。