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晴れた日には、恋をする  作者: 月舟 蒼
第五章 冬
70/104

5-9

 児玉台駅には、既に他のメンバーも到着していた。

 児玉台駅は郊外にある駅で、この駅から直陽の実家がある児玉台団地までは二十分くらい歩く。普通は地域バスが出ているので、それに乗っていく。

「セイタの家って、児玉台にあるの?」

 直陽が靖太郎に訊く。

「そうだけど、ここの団地知ってるなりか?」

「知ってるも何も、俺の地元だよ」

「えー!」靖太郎だけでなく、話を聞いていた莉奈も驚いた。

「まさか、歩いていくつもり?」直陽が訊く。

「いやまさか。この雪が積もってる中、寒いし、歩いていくなんて嫌なりよ」

「だよな。じゃあ、買い出しは団地内のスーパー?」

「それでいいなら」靖太郎が答える。もはや地元民同士の気安さで話している。

「ま、とりあえず、バスの時間も迫ってるから行くなりよ」そう言って靖太郎は皆を連れて歩き出した。



 バス停まで向かう時、あまねが直陽に、「ねえねえ」と声を掛けた。

「どうかした?」と直陽が応える。

「さっきは言いそびれたんだけど、実は私、昔、児玉台に住んでた」あまねは少し言いにくそうに小声で言った。

「そうだったんだ。さっきちょっと言いかけたのはそれ?」

「うん。あんまりいい思い出がなくてね。それで何となく言い出せなくて」

「そっか。いつまで?」

「中三まで。高校に入る時に今の緋坂台ひさかだいに家族で引っ越してきた」

「そうだったんだ。じゃあ、どこかで会ってたかもしれないね」

「かも。――なんか、ちょっと、素敵、かも」

「うん。あまねさんとそんな接点があったなんて。ちょっと嬉しい」

 直陽が微笑むと、あまねも恥ずかしそうに笑った。

「早くおいでー!」

 少し離れたところにあるバス停で、莉奈が叫んでいる。もうバスが来ていた。二人は慌てて走り出した。

**次回予告(5-10)**


靖太郎が「これは運命なりね」と言って、直陽と大声で笑う。

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