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晴れた日には、恋をする  作者: 月舟 蒼
第三章 夏合宿
39/104

3-14

 今日もまた男子と女子に分かれて部屋飲みが始まった。ただ、同じメンバーでだんだん飽きてきたのか、それぞれ互いの部屋に遠征する者が出てきた。初めは莉奈と琴葉が男子部屋に来た。一人後輩を残すのもかわいそうだと、莉奈は青柳さんも連れてきた。

「副部長一人で残してきたの?それはそれでなんだかな」

 涼介がまともなことを言う。

「それは大丈夫、一応誘ったけど、野暮用とかでどっか行っちゃった」

「⋯ああ、なるほど、分かったなりよ」

 靖太郎の言葉に、琴葉と、いつの間にか隣に座っていた瞬がほぼ同時に「え?」と声を上げる。 

「もしかして成瀬さん、気付いてなかった?」直陽が訊く。

 瞬が、

「あ、先輩がいない」

 と言った。ここにいない先輩といえば、村瀬だ。

「部長と副部長、付き合ってる、ってこと、もしかして」

 琴葉がボソボソっと呟く。

「まあ、そんなとこなりね」

「誰も気にしてないけどね!」

 莉奈のその言葉で一同が笑いに包まれる。

「あの二人は」莉奈が続ける。「一年の時に付き合い始めて、おしどり夫婦みたいな感じで、なんか完成されちゃってて、話題にも上らないんだよね」

「それはそれで幸せだね」

 直陽が反射的に呟くと、それを聞いて莉奈が、

「どうしたどうした。しんみりしちゃって。あ!」

 一気に皆の視線が莉奈に集まる。莉奈は直陽を見ている。それを見た一同が今度は直陽を見る。

「昼いたね」莉奈が言うと、

「いたね」「いたな」「いたなりね」皆が実は気付いてたけど、というように喋り出した。

「⋯ちょっとすいません!」

 瞬が申し訳なさそうに、だが大きめの声で割って入る。「僕も話に入れてもらっていいですか?」

「言っていい?」莉奈が直陽に訊く。

「ここまで盛り上げちゃったんだから、もういいよ」

「すまん」と莉奈は申し訳なさそうにしながら、話し始める。「まあ、その、月城君の、想い人というか、もしかしたら想われ人というか」

「そういう人が、この合宿所に来てるんですね」

「まあ、そんなとこ」

 莉奈が直陽に向き直り、

「話せたの?」

と訊いた。

「少しだけ」

 直陽の消極的な答えに、一気にその場の空気は冷えていく。

「ま、直陽も言いたくなさそうだし、また今度にしよう」

 と涼介が言って、その場を切り上げた。


**次回予告(3-15)**


莉奈が直陽に、前期打ち上げの飲みの後、あまねとの間に何があったのか訊いてきて⋯。


**作者より**


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