第76話
最下層部分に降りた俺達が見たものは。
「これ、魔法陣ですよね?」
ヤマトが見つけたものを指さしていた。
「ロックイーターが魔法陣を使うなんて話きいたことないわよ~」
そうは言っても、俺達の目の前にあるものはどう見ても魔法陣っぽい。
「俺の記憶が正しければ、これは魔法陣だ」
ちょっと格好つけてみたけど、皆の反応はなかった。寂しい。
「魔法陣だと思うけど……こんな魔法陣私は知らないわ」
「私も初めて見るタイプね~」
「僕たち4人誰も知らない魔法陣。ちょっと謎じゃないですか?」
「私達が知らない魔法陣なんてたくさんあるわよ?」
「そうかもしれないけど~、でも私達が研究で使うような錬成関係の物でも~竜人族が使いそうな物でもないわよ~」
「確かに、エルフの国でもこんなタイプの魔法陣は見かけなかったわね」
「僕もこの国で使われている魔法陣にこんな系統のものは見たことがありません」
「ドワーフ独特の何かかしら?」
「可能性はゼロではないでしょうけど~、ここはロックイーターの巣よ~? とてもドワーフが~ここに来て魔法陣で何かをしようとしていたとは~考え難いんじゃないかしら~」
確かにな。
「黒焦げで詳細な部分までは無理ですけど、分かる部分だけでもメモしておきます」
そういうと、メモをとっていた。
そんな一幕があったものの、これ以上考えても結論はでないだろうという事になった。そして俺達は撤退を始めたのだ。
「帰るまでが遠足ですからねっ!」
「ゲンスイさん行くわよー」
「はい」
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