表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
74/90

第72話

 MPを使い果たして疲れたサラを座らせて事の成り行きを見守る。


 下にいたロックイーターが普通のヤツならオーバーキルも甚だしいはずだ。



 しばらくすると酸素不足か炎は形を潜めてきたので水壁(ウォーターウォール)越しではあるが視界が開けて来た。



「予想通り、これはオーバーキルだ」


「間違いなさそうね~」


 地下空間下を凝視するが、黒焦げの塊が見えたが全く動く様子もない。



「それにしても、水壁(ウォーターウォール)越しでもすごい熱気だな」


 俺達がいる横穴でも気温がどんどん上がってる気がする



「これってもしかして~」


「どうした?」


「あまりよろしくないというか~」


 何かに気付いたのかシェリーさんがそわそわしている。


 一体何が……



 と、考えようとした時


 後方から魔物独特の叫び声が聞こえて来た。



「地下空間の熱気が他の横穴を伝って後方から来た……?」



「そして~あのデカいロックイーターもきちゃったわね~」



 これだけの熱気だ。ロックイーターに火魔法が有効ならば多少なりともダメージが入っているはずだ。そんな状態なら熱の無い方に逃げればいいものをこっちにやってくる。


 それはつまり俺達を獲物ではなく敵と認識してるって事じゃないだろうか。



 とはいえ、こちらの状態は……



 サラはMP切れでダウン。ヤマトは地下空間の熱気を防ぐため水壁(ウォーターウォール)で動けないと。


 俺とシェリーさんで食い止めるしかないってか。



 ――上等!


 俺は両手に魔力を集めつつ歩き出す。

 もちろん魔力は火魔法の為だ。



 横穴の奥が動いているのが見て取れた。もうあいつは土の中じゃなくこの横穴を通路として移動してきているのだろう。


 距離が縮まるにつれ、やつの巨体が見え始める。


 まだだ。


 もう少し。



 よし、射程に入った。


「これでもくらいやがれーーっ!」



 手に集まった炎の塊をヤツの大口の中に投げ込んでやった。


 すぐ後ろから魔法火矢(マジックアロー)が飛んでいく。それを意識しつつも再度手に魔力を集める。


 タタン、タタン、タタンと飛んでいくシェリーさんのツインアルテミスボウの攻撃。

 

 あれって2連ボウガンのはずだけど?


 速射性やばくいないですか?


  

 多少なりともダメージが入ったようで、デカいロックイーターの進行速度が落ちたぞ。

 だったらこのままもう一発だ。


「俺の投球は250キロ以上だぜ! くらえーー!」

最後まで読んで頂きありがとうございます

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ