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第54話

暑い日々ですがみなさん元気ですか?


ではさっそく書き上げましたのでどうぞ!

 俺はボロボロになった全身を顧みることなく右腕を天に付きあげ叫んだ。

「俺達の愛の勝利だ!!」

「やったぁー!」


 喜びながらサラが俺の胸に飛び込んでくるのを受け止めると、すぐにシェリーさんとヤマト君も喜びながら俺達の所に来た。



 そこへパチパチパチパチと拍手が聞こえてきた。


 俺達が驚いてその方向を見ると、

 

 長い紫色の髪がある頭には二本の大きなツノが、


 大きな胸を隠し切れない黒いブラのような特殊な服、


 背後からは蝙蝠のような黒い羽、


 クビレたお腹も太ももも丸出しになるような際どい黒いビキニパンツのような特殊な服、


 柔らかそうなお尻から見える細長く黒い尻尾、

 

 上下に合わせるような黒いニーハイブーツ。


 異世界と考えても異常な露出量。見た目と現在がダンジョンの奥地であることも加味すると確実にその存在が悪魔族であると考えられる。


「おい、気を付けろ」

「悪魔族ね」

「まずいわね~、回復もまだなのに~」

「目のやり場に、困ります……」


 相手に聞こえないように小声のやり取りだったが、ヤマト君そういう問題じゃないだろ。という俺達3人の声は心の内に秘める。


「驚いたわ!まさかあそこまで強化したマイマイちゃんを倒すだけの実力があるなんてね~」


 アダマンタイマイは亀の魔物で、マイマイちゃんだとカタツムリになんじゃね?と思ったが様子を見る。


「最後の一撃は予想外だったわ。獣人のお兄さん強いのねぇ」


 女悪魔は俺達に対して何の警戒もなく、まるで久しぶりにあった友人に声を掛けるかのように歩を進めてくる。

 その度に揺れる胸についつい視線を奪われてしまうが、ここは色香に惑わされている場合じゃない。


「俺はまだまだ本気じゃないぜ?」


 何度も範囲魔法や触手攻撃を躱せず食らった結果、俺の見た目は結構ボロボロになっているのだが見栄ってのも大事だ。十分に戦闘力があると思わせておかないと蹂躙される可能性すらある。


「あなたがさっきのアダマンタイマイを強化したのね~? 悪魔族がそんな事をできるなんて知らなかったわ~」


 シェリーさんは悪魔族から何かしら情報を引き出そうとしているのか。


 悪魔族はシェリーさんを見ると眉間にしわを寄せた。


「ブスは黙ってなさい。私はそっちの男前なお兄さんに話しているのよ」


 ターゲットは俺なのか。しかし、俺には悪魔族に狙われる心当たりはない。だいたい俺はこの悪魔族に立った今ここで初めて会ったんだ。過去に何かあった説はないはずだ。

 こんな大きなおっぱいを忘れるはずがないじゃないか。それに、クビレた腰つきもたまらんな。


「男前のお兄さん、視線がやらしぃ~。でも、お兄さんカッコいいからサービスしちゃおうかかな?」


 数メートルの距離にまで歩いてきた悪魔族は両手で胸を挟み深い谷間を作ると少し屈んで、角度的にたまらん!


「気をつけて~、サキュバスよ~」

「私達の弱点をついてくるなんて……」


 という声が聞こえた気がしなくもないが、俺は今忙しいんだ。二人の会話にかまっていられない。



 胸元だけを見ていたが、少し視線をずらして顔を見るとすごい美人が俺の事をじっと見てくる。これはもう誘ってるよね。てか、確信したよ俺の事が好きなんだろ。


「どこ見てるの~? 目がやらしいゾ!」


 確実に俺に向けて言い放つと同時に、バチコーンとウインク攻撃で俺はたまらなくなった。いつの間にか甘い香りもするしいい雰囲気じゃないか。


「お兄さんこっちにおいで」


「ダメよ~!」

「ゲンスイさん罠よ!」


「へぇ~、ゲンスイ君っていうのね。かわいい名前、お姉さん好きだわ」


 やったぞ、俺の名前が好きって。こんな嬉しいことは無い。

 それに比べサラもシェリーも何が罠だよ。こんなかわいい娘が危ないなんて言いやがって。


「危険なんてあるわけないだろ。まったく、二人ともどうかしてるぞ?」


 俺は呼ばれたのでツカツカと歩いて近寄る。すると、両手を広げて迎え入れてくれる。そのままハグしようとすると、このお姉さんは俺の頭を掴み顔面を胸のクッション部分で受け止めてくれた。


 や、や、柔らかい~~~~!


感想で、たったひとこと「面白かった!」だけでも作者は嬉しいんです!


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