第46話
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「助けて頂いてモギュモギュありがとうモギュモギュ、ゴックン、ございます」
取り合えず安全地帯である階段フロアで休憩というか、助けた少女に食べ物を振舞う状態になった。その食欲はすさまじいものがあったので、かなりの期間飢えと戦っていたのだろう。
「とりあえず~、話は食べ終わってからにしましょ~」
飢餓と戦っていた者相手にお行儀なんて関係ない。まずは食べて落ち着いてもらおう。
「ふぃ~、もう食べられないでござる」
「「「ござる??」」」
「あっ、いやなんでもないです。ボクはユジャスカ帝国を拠点に活動している冒険者のヤマトです。助けて頂いてありがとうございました」
チラッとこちらを見て視線が合うと照れたように下を向いた。
なんだ?
「捜索対象の子だわ!」
「そういえば~事前情報で男の子らしくない見た目ってあったわよね~」
改めて見てみても、女顔だし体つきはほっそりしてるし色白だし。まぁ、このくらいの年齢の子供は男女区別がつきにくいことはあるが、それでも極まっている。さらに鎧にはフリルとかついてるし、リボンとかついてるし。
「ボク男ですぅ!」
なんだ?女っぽくみられるのが嫌なのか?でも格好は……どっちだ!?
「俺達は研究者だけど今は冒険者をやっている。英国の鈴のパーティーリーダーのゲンスイだ。こっちのエルフがサラ、竜人族がシェリーさんだ」
「亜人が、研究者、なんです、か?」
「鉱物や鉄類と魔物の組織を融合するような研究をしていてな、この先にいるアダマンタイマイ討伐を目的にここまで来たんだが……」
亜人差別教育を受けているだろうが、気にせず説明した。
「ここに来る途中に~、フォンちゃんに会って~、あなたの捜索も頼まれたのよ~」
「え? フォンちゃんが?」
「同行していたパーティーは遺品が確認されている。地下3階のジャックラ草が目的なのにこんな奥深くにいる事と言い、何があった?」
「そうなんですか……分かりました。説明します」
そういうと、悲しそうな表情を浮かべ少しずつ話してくれた。
要約すると、
ジャックラ草エリアでブレードビートルという魔物に襲われた。
ちなみに、通常のブレードビートルは体長30センチ程で甲殻部分が刃物のように鋭くなっている。そこそこ素早いがEランク以上の冒険者ならば対応可能というレベル。
襲われた魔物は体長2メートル弱はある、完全に突然変異種だった。
パーティーで応戦しながら撤退したが、通常では考えられない程の強さだった。
逃げているとヤマトは逸れてしまいいつの間にかダンジョンの奥へと進んでいた。
途中落とし穴のトラップにハマり、かなり地下へと落ちた。
なんとか脱出をしようと探索するも、敵が強そうで逃げ回る日々。
一本橋のようなエリアで悪魔族に会敵し逃げることもままならず、ペイッと落とされた。
運よく浮遊ブロックに落ち死なずに済んだがそこから動けなくなった。
たまたま通りかかった冒険者に助けられた。←イマココ
という事らしい。
なんとまぁ。不運なことで。
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