第13話
なんということでしょう回。
短め回。
でも毎日更新中!
数日後。
リフォームの材料も揃えたし改装していこう!
ちなみに俺が今住んでいる家は広さは一人暮らしにしてはちょっと広めだが結構ぼろい。空き家だったところをギルド経由商工会の紹介で一番安いところにしたからな。だから街の中心部もちょっと遠い。まぁ研究が出来ればどこでもよかったので問題ない。
研究室は我が家で一番の大きさを誇る。広さ12畳くらいかな?そこには今までの研究で使った資料やら乱雑にまとめられた棚や試作の試作が入っている物入もあるが、メインは中央に配置した研究台だ。
台を4等分してある。分解・抽出・再構築の魔法陣を埋め込み、もう一か所は何もフリー作業スペースだ。部屋の隅にはそれとは別に書き物をしたりできるようなテーブルがある。これからは二人並んで出来るように椅子とテーブルを追加で作らなきゃね。
家の横に作っている地竜用の簡易宿舎増築もした。
パイオツカイデーはだいたいここで寝ている。寝る以外は裏の岩場を抜けて山へ入り自由にしている。だから基本的にエサなんかも自力で獲ってくるので俺は寝床だけ用意してあげればそれでよかったりする。
ただ、明日からはサラちゃん用の地竜の寝床も作ってやらなきゃね。
さて次はお風呂だな。この世界にお風呂なんて庶民には縁がないものだけど、転生者であり彼女持ちの俺がお風呂を作らないなんてことがあるだろうか、いやない。
ベースは土魔法で浴槽を作る。サイズはやっぱり俺とサラちゃんが一緒に入っても大丈夫なくらいの大きさだよな。
土属性初期魔法で『土壁』ってのがある。まぁ本来は戦闘時の防御魔法の一種だ。でも物は使いよう、魔法も使いようだ。
『土壁』を前後左右と下に作り出す。継ぎ目も同じ魔法でいい感じに仕上げた。
イメージ力と魔力の調整で同じ魔法でもある程度調整が効くのが魔法のいいところだ。ちゃんと底には排水用の穴もあけてある。とりあえずベッドを作った時の廃材で栓にしとくか。そうだ、廃材で浴槽の横にスノコも作っておこう。そういえば屋根も必要か。流石に屋内に作ったり本格的なものは出来ないので一応軒先に作ったのだが、軒が足りてないので作っておこう。まぁ、よく言えば露天風呂なのだ。
いや待てよ。普通のエルフならこれでも満足かもしれないが相手はサラちゃんだ。俺と同じ転生者。ということはだ。
……考えろ~
……考えろ~
……!!!!
……そうだ、ジャグジーにしてムディーライトも付けよう!
お風呂で思ったよりも魔石を消費してしまったが、次は寝室だな。正直獣人族の俺は藁を敷き詰めただけの場所でも問題なく熟睡できる。がサラちゃんはエルフだからそうもいかないだろうな。まずはベッドだな。寝室の8割を埋めるサイズで作ろう。木材を切って釘を打ち付けてと。
「いって!!」
くそぉ、トンカチで指打ってしまった。こういう細かい作業が苦手なんだよな、獣人族は。器用さは人間の半分くらいしかないんじゃないか?最近は慣れたと思っていたのにな。
トンカントンカン
「ふぅ、まあこんなもんだろ」
ベッドの台座部分を木で作り、その上に枠をさらに追加。そこにたっぷり藁を詰め込んでその上に布を敷く。おお、結構フカフカじゃないか。サラちゃんも喜んでくれるに違いない!
いや待てよ。普通のエルフならこれでも満足かもしれないが相手はサラちゃんだ。俺と同じ転生者。ということはだ。
……考えろ~
……考えろ~
……!!!!
……よし、回転させよう。
そんな事をしているあっという間に今日という日が終わりを告げる。
今日は全然研究進まなかったし、それどころか研究用の魔石を大量消費してしまったが、完成した愛の巣に満足感を覚えながら夢の世界へ旅立った。
人と異なるセンスを持つ者は周りに驚かれるものです。天才となんとかは紙一重って言うしね。
ゲンスイ君がどちらとは言いませんが。
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