第漆陣:〈血狂骸身〉
彼らが楽しく過ごしている最中の事だった。
「ウガガァァァアアアアアアア!!!!!!」
「?!〈血狂骸身〉?!」
夜姫が叫ぶ。バッと青藍が立ち上がり、障子に背を付けてスッ…と音も立てずに少しだけ開け、朝だと云うのにあまり明るくない外を確認する。青藍の様子に全員に緊張が走る。
「あおちゃん、どう?」
「……」
青藍は視線が部屋の中へと戻って来る。彼の表情だけでどういう状況かと云う事が見て取れた。
「ご報告致します。外に数え切れないほどの〈血狂骸身〉が」
「!!!月姫ちゃん!此処は私達に任せt「そうは行くか」え?!」
夜姫がマスター達に任せるように言うがマスターは拒否した。立ち上がり、武器を手にしている夜姫達は驚愕したようにマスター達を見ている。マスターが兄弟達に向かって右手を出し、人差し指をちょいちょいと動かし、立つよう促す。と兄弟達は真剣な面持ちで立ち上がり、その手にそれぞれのものを纏わせて武器を手にする。
「私達も参戦しよう」
「でもっ!」
「私達は強いぞ?それに……大勢の敵には大勢の味方で対抗した方が良いだろう?」
「………………いいの?」
「俺達が良いんだから良いんだよ」
響が笑って告げる。夜姫は決心したように叫んだ。
「お願い!手伝ってくれる?」
夜姫の問いにマスターはニッコリと笑い、言った。
「嗚呼、喜んで引き受けよう。なぁ、みんな!!」
「任せて」
「承知致しました」
「問題ないよ」
「りょーかいっ」
「オッケー!」
「………応…」
マスター達の言葉に彼らが心強そうに少しだけ笑う。勝てる、絶対に勝てる。いつも以上の確信が彼らの胸に湧き上がる。
「よっしゃー行くよみんな!!」
「お任せください」
「おうよ」
「頑張るかのぉ…」
「かしこまりました」
「はーい!」
夜姫達が決意を表す。武器を持ち、障子に近づく。マスターと夜姫が頷き合い、片方ずつ障子に手をかけ、スパーンッ!!と良い音を出して開いた。それに多くの〈血狂骸身〉が殺気がこもった瞳で彼らを見た。
「元 絃緋部隊、出陣!!」
「さあ、我らの戦場だ。存分に戦え!!」
2人の叫び声に反応するように両者が敵に向かって駆け出した。




