表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界戦争  作者: Riviy
第陸部隊:真実ノ瞳達
74/126

第六十玖陣:‘真実’を告げましょう Ⅰ

今から宣言。この章が終わったら過去編やります。

やります(読者に言ったという使命感付き)

影と闘い終わった子供達がマスター達の手伝いへとやって来た。青年達は形勢が不利だと思ったのか、初めにいた蔵の前へと後退した。

怪我をした者達もそうでない者達も全員が全員、青年達を睨み付ける。


「早く、出て行ってくれないかい?」


若葉がまだ傷が癒えていない鳶丸を夜征に預けながら全員より少し前に出て言う。鋭い、片目のみの睨みが青年達を射抜く。響にそっくりな青年はそれに恐ることもなかった。と空を見た。何故、空を?空は清々しいほどに青い。なんなんだろうか?


「……嗚呼、いいよ。目的は、達成出来たしね」

「目的…?」


響にそっくりな青年の言葉に全員が首を傾げる。すると東雲がハッとしたように叫んだ。


「若葉、神樹しんじゅ!!」

「?!まさか?!」

「気づいた?まぁ…あってるかどうかは知らないけどね!」


そう愉快そうに嗤い、青年達4人を霧が包んだ。双子がその霧に向かって脇差を振るが、もうそこには何もなかった。


「若葉殿、一体どういうことだい?」


ガシガシと頭をかく若葉にマスターが言いづらそうに尋ねる。と若葉が顔を上げ、イライラしたような表情を振り撒きながら言う。


「来て。見せたい物があるんだ…それと、彼らを治療して貰いたい」

「分かった。夜征!疾風!治療してやって。左眼丸も、2人の手伝いを」

「「「御意」」」


マスターの指示に夜征、疾風、左眼丸が怪我を負った子供達に治療を始める。左眼丸のお札での回復は兄2人の〈治癒力〉よりも効果が少ないため一人で回復するよりは手伝いの方がどちらかと言うと向いている。


「冬!見に行って貰える?」

「わ、分かった!姉貴の事、頼む左眼丸兄!」

「…応」


若葉が比較的怪我の少ない冬にそう指示すると冬は少々、驚きながら、若葉の声の大きさに少々恐れながら東雲を左眼丸に預ける。一人は危険だと思ったマスターが何処に行くのかわからない冬に警告するように叫ぶ。


「四季!海!冬殿を一人にさせるな!用心して着いて行ってやれ」

「分かった!」

「任して!」

「ありがと!」


そして何処かへと走って行った3人を見届け、若葉が視線で着いて来るよう促す。マスターもそれに従い、少々離れてしまったが一気に兄弟達の傷を、範囲を広げて治すと響の服の裾を引っ張って着いて来るよう促す。


「待ってマスター!左眼丸がっ」


行こうとする彼らを疾風の声が引き止める。左眼丸が言おうか迷いながらも東雲の一押しでマスターの元へと行くとその耳元にあの日の仮説を告げた。


「え?!」


驚くマスターの声が異様に大きく響き、真実へといざなっているように感じられた。


**…


「ああああもうっ!自分が浅はか過ぎて笑えるっ!」

「落ち着いてよ若葉」

「悪いけれど、これでも私は落ち着いている方だ。ただ…自分の計画性の無さにイラついてるだけっ!」

「…だから落ち着いてくれと言っているのだが…」


目の前をイライラした様子を隠すつもりもなく、全面的に表しながら歩く若葉のその後ろを歩くマスターと響は心配すると共に苦笑した。

今3人がいるのは最初にお邪魔した屋敷、若葉の屋敷だ。その屋敷のある部屋へ続く廊下を歩いているところだ。

子供達の治療と若葉が冬に頼んだ事が終わり次第、全員こちらに来るが…


「ねぇマスター。若葉さ、また片目触ってるんだけど…なんで?」

「さぁ…私にはさっぱり…」


響の言う通り、後ろからでも分かるくらい若葉は自分の包帯が巻かれた片目を触っていた。それが酷く、響は気になった。他にも気になる事はあったが時期に分かると確信出来たのでこちらを優先した。


「着いたよ」


そう言って若葉が連れて来た部屋は壁から置いてある家具までもが赤い文字で何かが書かれたお札だらけだった。それにマスターと響は驚愕すると共に何やら不穏な空気を感じ取り、警戒せずにはいられなかった。中に入った3人。若葉は一直線にある場所へと迷わず歩を進める。そこにあったのはこちらもお札だらけの本なしの本棚。いや、暗い中よく見れば、古びた本が一冊だけ入っている。それを取り、若葉はベリッと少々乱暴に本の表紙のお札を剥がした。そしてまだこの部屋の現状に驚いている2人に歩み寄りながら言う。


「此処は色々危ないモノとか大事なモノが保管されてる部屋なんだよ。そしてこれが、渡したかったモノ、‘真実’だ」


困惑した表情を見せるマスターに若葉は古びた本を手渡す。その本を受け取り、マスターはその本を裏返してみたりする。何処かで見たことがあるような…

そう思いつつ、何故これが‘真実’なのかと思う。


「なんで本?」

「…私はさっき、管理者だと言っただろう?でも本当の管理者は私の兄妹である双子の弟と妹なんだ。他にもいた兄妹達や子供達は君達が勘付いているように居なくなっている…」


若葉は響の問いにそう悲しそうに言う。

やはり、子供達の大半は居なくなっていたのか…


「私が居なくなった兄妹の代わりに管理者になった時、その本を見つけた。そして来たるべき日に備えて隠してたんだ。そして今日がその来たるべき日」


若葉は真剣な瞳を向け、言う。先程までの悲しみにくれた顔はなく、兄妹の代わりになったと云う管理者の顔をしていた。

若葉はマスターに渡した本を指差し、言う。


「その本には君達が知りたい‘真実’が書かれている。そして、私が君達を連れて来た理由も」


マスターは、ゆっくりと古びた本の表紙を捲った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ