第六十伍陣:知らぬ友と言えぬ友
以前、スランプ気味だって書いたじゃないですか。此処で「スランプースランプー」言ってたらだいぶ治ってたくさん投稿出来るようになりました!イエイ!読んでくれている皆様、ありがとうございます!!
ーガキンッ!ー
影の刃物と空中でとどまる鳶丸の刀が交差する。バッと影を振り払い、後退させる。その影の背に若葉が迫り、刀を振った。それを影は見ずに刃物で防ぐ。そこにすかさず、鳶丸が蹴りを入れる。影は空中へ投げ飛ばされたが素早く地面に伏せると2人との距離を取り、ユラユラと揺れた。
ピッと刀を振る若葉の隣に鳶丸が飛んでやって来た。
「ふぅん…人間臭い敵だね」
「そうだね〜…って事でボクはこれを使います」
鳶丸がクルリと刀を回すと薙刀へと変化した。それを見てか影がこちらに向かって接近した。鳶丸が薙刀片手にこちらも接近し、両者、刃物を交差させる。影のもう片方の腕が刃物を形作り、鳶丸の羽を狙う。がそれを遮るように若葉が飛び出した。飛び出したので若葉の右肩と右胸に一線が入った。それを横目で見た鳶丸はグルンと薙刀を回し、手を絡め取るとそのまま投げ飛ばした。影は小池に危うく落ちそうになって爪先立ちだったがちゃんと地面に足をついて「ふー」と出てない汗を拭うフリをする。本当に人間臭い。
鳶丸は若葉に心配そうに近寄る。若葉は傷を抑えつつも、「平気」と告げる。
影がバッと2人に向かって走る。若葉が鳶丸を押しやって前に出ると刀で防ぐ。鳶丸がそのまま薙刀を振る。影は力任せの押し合いにガクッとユラユラ揺れる体が歪む。と影の刃物が鳶丸の薙刀へと黒い糸のような物を伸ばした。それに鳶丸は声にならない悲鳴をあげる。鳶丸が頭上へ飛んでその糸から逃れるが既に薙刀の切っ先に絡みついたらしく、ブンブンと振っている。その間も若葉と影は押し合いを繰り広げていた。クルリと彼らは相手を警戒しながら回転する。
「何これキモイーーー!!!」
「鳶丸!!」
頭上で叫ぶ鳶丸に若葉が叫ぶ。それに少しだけ若葉が気をそらした。影が若葉を弾き、攻撃を加えようとするが紙一重でそれをかわし、刀を振り、若葉の方が攻撃を加えた。仰け反る影に若葉が追撃を加える。そして鳶丸が糸を振り払い、薙刀を頭上から振りかざす。
ーズサッー
切れる音が響く。切れたのは影。そう、若葉が思ったが直感的に違うと判断した。目の前に舞い散る見たことのある色の羽とニヤリと嗤う影が若葉の目を奪う。
「グァア?!」
「鳶丸!」
切られたのは何故か鳶丸だった。鳶丸が薙刀を持ったまま、バランスを失い落ちるのを若葉がすんでの所で受け止めた。起き上がって、彼を見ると鳶丸の右の羽に深く何かが刺さった跡があった。出血もしている。若葉が怒りの表情で影を見ると影のもう片方の腕らしき部分が変化し、こちらも鋭い刃物になっていた。
見くびった。
「あっはは…やっちったぁ〜」
「大丈夫かい?鳶丸」
「平気平気〜空中戦は無理だけど」
若葉の肩を借りて鳶丸が大袈裟に振る舞いながら立ち上がる。それに若葉は少々、ホッとする。2人は影を睨みつけ、決着を付けようと考えた。影も同じようだった。両者、相手を睨みつけ、同時に跳躍した。
始めに鳶丸が影に接近。影は2つの刃物を構えるが鳶丸はズササッッと地面を削りながら影の横を通って背後へと回る。と足へと薙刀を振り、足を切り落とす。ヨロリとよろめく影は近くにいた鳶丸の左肩を刃物で切り、もう片方で突き刺す。突き刺された痛みに鳶丸は痛そうに顔を歪ませた。が薙刀を手離し、肩に突き刺さる刃物を掴んだ。影がいくら引っ張っても痛みを我慢して鳶丸が抑え込む。
「いっけー若葉!!」
「全く、無茶するのはご勘弁して!」
ズサッと影の体が斜めから真っ二つになった。真っ二つになり、地面に落ちる影の隙間から刀を振り下ろした若葉がいた。影は油断したのだ。影は見失ったのだ。ニヤリと笑ったのは若葉だった。
「グァァアアアア!!!」
最後の最後に化け物らしい悲鳴を叫んで影は水のように地面に染み込んで行った。それを見下すように見た後、若葉は左肩からおびただしい量の血を出す鳶丸に大急ぎで駆け寄った。
「本当、無茶し過ぎ」
「えっへへー決着付けたかったからね〜」
「はいはい、回復するから」
大丈夫だと笑う鳶丸に若葉は軽く頭にチョップを加えると〈神様天国〉では今のところ(マスター達を除く…?)自分しか使えない回復術を鳶丸に使い出す。鳶丸はそれを見て、唐突に呟く。
「………何処、行っちゃったんだろ…」
それに若葉は顔を少々歪ませたが何も言わなかった。
過去編書くために作者、頑張る




