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異世界戦争  作者: Riviy
第伍部隊:『神』ト人間ノ大罪ト夢
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第三十陸陣:雨霧の名残り


「アメちゃんかーよろしくね」

「うん!ありがとうお兄ちゃん!」


四季が笑って言うとあめは彼に礼を言って笑った。夜征は「そうですか」と笑って天の頭を撫でた。それに天はくすぐったそうに身を捩る。

マスターは本のページを穴があくほど見たが何も書かれなかった。ハァとマスターはため息をつくとこちらを見ていた響にダメだと首を振り、本をしまった。そして天と話す彼らを見る。楽しそうに笑って話しているのを見てマスターは少し寂しくなった。何故かは知らないがそれに気づいたのか響がマスターの頭をポンッと撫でた。


「?なんだ?」

「母親の悲しみ堪能してるみたいだったから」

「つまりは?」

「寂しそうだったから」

「それはありがとう」


少し照れたようにマスターが呟きながら彼らの元へと行く。響はそれに「いいえ」と言い、後を追った。


「アメね、怖かったけどお兄ちゃんのおかげで怖くなくなったよ」

「良かったね〜四季」

「……褒められてる…」

「うるさいな…」

「照れてる」

「照れてますねぇ」

「嗚呼もうッ!!」


天が言ったことに対してみんなが四季を褒めつつも笑う。照れたように四季は頬を赤くした。


あめは亜麻色のウェーブがかかった髪でサイドに一つに結んでおり、少々髪を結ばずにおろしている。瞳は黄色で中に他とは珍しい水晶玉のような模様がある。首には鈴を模した形をした水晶玉のネックレスをしている。薄茶のツーピースと云う服(ワンピースに近い)を着ている。靴はオレンジに近い色の膝下のブーツを履いている。


「やあ、こんにちは」


マスターが天にそう挨拶する。四季の身長が高いため見上げる形になる。天はマスターを見下ろして「こんにちは!」と元気に挨拶した。


「私はこの子達の仲間だ。お…君は何故此処に?」

「…お兄と鳴兄と離れちゃったの…怒ってるカナ…」

「そのお兄と云う人と鳴兄と云う人はどこにいるかわかるかい?」

「多分…」

「案内して貰っていいかな?」


それに天はうんと頷くと片手を伸ばして方向を示す。彼らは天が示す方向へと歩き出した。


「あのバケモノは何だったの?」


廃病院を出て天が示す方向へと歩いていると海が天に聞いた。本に情報が記載されない以上、此処の住人であろう彼女からしか情報は得られない。


「ん?あれ?あれは…〈神の使徒〉。アメ達を狩ろうとして放たれたバケモノ…『神』様はアメ達を消したいんだよ…」


声が段々と小さくなって行く。よほど苦痛らしい。

つまりこの〈大罪楽園〉では『神』が〈神の使徒〉、通称〈レイドクリーチャー〉を使って人間を狩っているらしい。理由は知らないが他の異世界以上に大変な事は間違いない。


異世界ここさ…前よりも異常だよね…(コソッ」

「まぁ…そうですねぇ…戦いと云うか殺し合いと云うかそこは同じですが…(コソッ」


疾風と夜征がコソリと言い合う。それに気づかない様子で天は話を続ける。


「でもアメもお兄も鳴兄も負けないよ!」

「アメちゃんは偉いね」

「うん!」


四季がナデナデと頭を撫でる。それを見たマスターと響が呟く。


「妹?」

「余所んちの子でしょ」

「ねぇ何の話?!」


よく分からない2人の話に疾風が異議を唱える。

と天が突然、嬉しそうに微笑んで叫んだ。


「あ!もう少しで着くよ!」


それに彼らは足を早めた。


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