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異世界戦争  作者: Riviy
第壱部隊:妖ノ乱
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第参陣:暗闇の夜からの宴


その言葉に響の相手である少女は驚いたような表情をしながら響に向かって大きく跳躍し、頭上から2つの刃物を振り下ろした。


ガキンッ!


と刃物同士が交差する音に少女は再び驚いたように目を見開き、叫んだ。


「どうなってんの?!」

「ハハ。武器に決まってんじゃん」


バッと響が少女を弾く。その手には月光によって美しく輝く一本…いや、一振りの刀があった。響はその刀を左手で一撫でし、構える。少女は武器を構えながら言う。


「許可制?なのにマジックみたい!面白い!」

「ハハ、そう言ってもらえると嬉しいかな。じゃあ…」


バッと今度は響が少女に向かって跳躍すると上段から刀を振り下ろし、少女に重い攻撃をぶつける。少女は耐えながらも響の隙を伺っているようだ。


「戦おっか」


そう笑ながら言い、少女の武器をガキンッと弾いた。


夜征に向かって跳躍した青年は何かに気づいたようですぐさま刃物を自分の前に置いた。その途端にガキンッと何かが夜征の方からぶつかった。


「っ?!」

「おや、防ぎましたか…」


青年が後退し、夜征を見るとその手には先程までなかった一振りの短刀が握られていた。青年は驚いた様子だったがそれを表に出さぬようにする。


「隠していたと云うことか…?」

「まぁ、合ってると言えば合ってるんですが…良いです。これで逃げてばかりではなくなりましたよ?」


シュッと夜征が青年に向かって跳躍すると今度は短刀を持っていない逆の手に脇差と呼ばれる短刀よりも少し長い武器が握られた。それらを青年に向かって振りかざした。


疾風の相手をしていた少年はただただ驚いてその手を止めてしまった。なぜなら、先程まで自分と戦っていた彼が目の前から消えてしまったから。


「?!何処に?」

「後ろ」

「っ?!」


バッと振り返りざまに刃物を後ろにいるであろう疾風に振る。ガキンッと音と共に刃物は止められた。刃物は疾風の指から伸びている虎のような長い爪によって防がれた。


「なっ?!」

「まっ、まだこれも本気じゃないけど…君とならいいで、しょ!」


そう楽しそうに言いながら疾風は少年を弾く。少年は態勢を立て直しながらも疾風のその言葉に同意するように笑った。


「そりゃあ、光栄だな!」


そう叫んで少年は疾風に向かって突っ込んだ。


**…


「止めっ!」


その言葉に全員が動きを止める。全員の視線の先には何処にいたのだろうかマスターが立っていた。


「どうだろうか?これで理解したかい?」


戦い始めてしばらく経っていた。

マスターは少女に問うと彼女はうんと頷いて刃物、2振りの刀を納めると言った。


「これくらい強いのなら違うみたいだね。疑ってごめんなさい」

「いいや、こちらこそ、すまんな」


そう言ってマスターと少女がお互いに握手を交わす。それが意味することは味方と云う捉え方だ。戦っていた彼らは武器を納める。響や夜征の場合はスッと包まれて消え、疾風の場合は爪が普通の長さに戻った。


「私達には他にも連れがいるから此処で失礼だがお別れだ」

「あっ、だったら一緒に探さない?こっちも連れがいるんだけど迷子になっちゃって探してたの」

「マスター、いいんじゃない?あの三兄弟のことだ。遠くまで行ってるよ」


少女の提案に響が言う。マスターがうむと考えると笑って言った。


「お言葉に甘えて一緒に探そうか」


それに少女は嬉しそうに笑顔になった。その後ろで青年がちょっと呆れつつも嬉しそうに口元を綻ばせていたのは秘密だ。


「良かった!あ、私は夜姫よるひめ!宜しくね!えーと」

「私は彼らにマスターと呼ばれている。好きに呼んでくれて構わないさ」

「!じゃあねじゃあね!…あれ?あなた、私がさっき戦った人と似てる?」


少女がマスターの見えない顔を覗き込みながら言う。マスターは困ったように笑っている。少女は気にしないことにしたのか言った。


月姫つきひめちゃんって呼んでいい?男の子?もしかして…」

「マスターは基本、男性のような呼び名でも女性のような呼び名でも快く受け取ってくれます。大丈夫だと思いますよ」


夜征がすかさずフォローを入れると少女は不安そうにマスターを見る。マスターは「いいよ」ということでニッコリと笑った。それをOKとこちらも捉えた少女は嬉しそうに笑った。


「宜しくね月姫ちゃん!」

「こちらこそ、宜しく頼むよ夜姫」


少女、夜姫よるひめは銀の長髪をポニーテールにしており、結び目には花のかんざしをつけており、かんざしからはそれと同じ花のアクセサリーがチラチラと揺れ落ちている。瞳は黄土色。浴衣ワンピースのような服で色は黒、帯は前に結び目が来ていて大きく、色は白。かんざしにもついていた花がアクセントだ。首には黒のチョーカーとチェーンで繋がれた中央に小さな真珠のような白球がついているネックレス、かんざしと同じ花のネックレスの3種類をつけている。浴衣ワンピースのスカート部分からはまた別の翼のようなスカートが出ており、彼女の足元を覆っている。袖が繋がっておらず、肌が少し見え、ウィングドスリーブと云うものになっている。下は灰色のピタッとなっているズボンのようなスパッツのようなものだが別の翼のようなスカートで正直言うと見えない。腰の部分に横向きに武器が2つある。靴は膝まであるピンヒール。


「私は桜舞 夜征と申します。君は?」


夜征が自分の戦った青年に尋ねると彼は告げた。


「…俺は青藍せいらん。姫様…夜姫様の部下だ。宜しく頼む」


青年、青藍せいらんは灰色のショートで少しだけオールバックになっている。瞳は薄い赤色。白のワイシャツに黒のネクタイを締めている。袖がなく、袖口がゆったりとした黒のコートを羽織り、コートの端と端を結ぶように夜姫もつけていた花のアクセサリーがぶら下がっている。左手だけに指先が出る黒手袋をしている。下は膝より少し下までの灰色のズボン。腰に武器を付けている。足には何重にも包帯巻き、靴は黒の靴だ。


夜征と青藍は軽く会釈する。気が合いそうで合わなそうな2人だ。


「俺はこう。同じくお頭、夜姫様の部下だ。宜しくな!」

「うおっ…僕は疾風。宜しく」


疾風の背後から彼の相手をしていた少年が言う。疾風は一瞬驚いたようだったがにっこりと笑った。それに少年は笑い返す。


少年、こうは深い青紫色のセミロング(といっても肩につくかつかないくらいの長さ)で瞳は青色。白のワイシャツで襟元が深いネックラインなっておりその上に黒のジャケットを羽織り、下は黒の短パン。右耳に夜姫もつけていた花のイヤリングをしており、首には黒の紐をリボン結びにしている。ベルトから垂れた紐に武器を結んで付けている。靴は黒のブーツで上の方に濃い黒の一線が入っている。


「あなたは?」

「俺は三日月 響。宜しく」


夜姫に問われ、響が言う。これで一応、全員の自己紹介が終わった。


「じゃあ、連れを探しに行こうか。夜姫達の方の連れはどんなだい?」

「うーん…お爺ちゃんと身長大きい子と身長小さい子」


夜姫が言う。


「こっちは三兄弟だ。だいだいいつも一緒だから分かると思う」

「じゃあ、手分けしよっか。俺はマスターと行くよ」


響がそう言い、2人の元へ行く。


「あおちゃんは夜征さんと、こうちゃんは疾風さんと一緒にお願い出来る?集合場所は朱護あかもり神社で!」


夜姫が適切に指示を出す。それに青藍と香は承諾したようで青藍は軽く頭を下げ、香は片手を挙げた。マスターは夜姫の指示に文句はないらしく何も言わない。それが駄目だったと思った彼女が慌てて言った。


「勝手に決めちゃったけど良かった?」

「嗚呼、大丈夫だ。お前達もいいな?」


マスターに問われ、兄弟達は「いいよ」と各自の承諾の動作を取る。


「では、彼らの言う神社でな」


そうマスターが言うと彼らは連れを探しに分かれて歩き出した。


**…


「それっ!」

「踊れ踊れっ!」

「っは!」


四季は大鎌で、海はマシンガンで、左眼丸は薙刀で敵を蹴散らして行く。少なくなった敵はジリジリと三兄弟に詰め寄る。ケリをつけようとしているらしい。

左眼丸は薙刀で敵を吹っ飛ばす。吹っ飛んだ敵に海が銃弾を撃ち込み、倒す。四季が大鎌で敵を真ん中から真っ二つにする。と海の背後に敵が迫る。バッと左眼丸がお札を飛ばすと敵の攻撃から結界で海を守った。背後の敵に気づき、片手の銃で振り返り様に心臓に一発撃ち込む海。左眼丸は薙刀で再び敵を薙ぎ払いながらまたお札を飛ばす。今度は四季の方だ。四季の頭上から襲い来る敵に向かってお札を飛ばすとビリビリ!と敵に電気が走り、地面に倒れた。そこに四季の最後の一撃が加わる。


「……っ」


左眼丸は薙刀を持っていない方の手で胸の辺りの服を掴む。よく見れば、彼の額からは汗が滲み出ており、苦しそうな表情だ。

兄弟達はもう少しで終わる戦いに夢中で気づいていないようだ。


「……………チッ」

「!左眼丸後ろ!!」


四季の声に左眼丸は我に帰った。が遅かった。


「グアッ?!」

「「左眼丸!!」」


背後からの敵の攻撃に右肩をザックリと斬られた。左眼丸は痛みに顔を歪めつつも振り返り様に敵に薙刀を振って倒す。それが最後だったらしい。敵はいなくなった。それに安心したように左眼丸は手前に倒れ込んだ。そこに四季と海が慌てて駆け寄る。武器は三兄弟の手元からスッと消えた。


「左眼丸、大丈夫?!」

「………っ」

「無理しないでそのまま」


海が近くにあった布切れで左眼丸の傷口を縛る。痛そうに呻く左眼丸を見て兄弟達は苦痛の表情を浮かべる。

左眼丸は四季や海に比べて体力が少ない。理由はお札で防御や攻撃、時には回復を行うからだ。お札は使うたびに彼の体力を奪う。よく、使い過ぎて倒れることもしばしばあった。


「ごめんね、左眼丸」

「僕らが夢中になってたから…」


2人がそう謝ると左眼丸は悲しそうに小さく笑う。


「………大丈夫……だ、から…気にすんな…」


痛そうに呻く左眼丸。

兄弟達の傷はマスターでないと治らない。だがマスターの所から離れてしまっている。どうすれば…


兄弟を助けたい。もう“二度”と失いたくはない!


四季が立ち上がる。それに彼を見上げ、海が問う。


「四季?」

「オレがマスターを連れて来る。海は左眼丸と一緒にいて!」

「でも、何処にいるかも分からないのに?!」

「どうにかなる!だから「どうしたの?」!!?」


その声に2人は驚いたように振り返った。

実はと言う青藍と香の初期設定、違います。名前変更したんですよね。諸事情により…初期の名前でやりたかったぁあああ!!

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