平凡に生きたい私の日常と変人部
平凡・・・。
それは私が一番望んでいる日常・・・。
そう、それを私は望んでいたはず・・・。
なのに何故私はこの部に入ってしまったのだろうか、
「はああああああああああっ我建超世願 必至無上道・・・・」
ほら、何故か異様に元気なお経が聞こえる、一応言っておきますけどここ学校です、部室です、うるさいです。
「さぁ、始めようか姫殿」
朝から元気にありがた迷惑?いや、迷惑に唱えてくれる座禅翔真結構でっかいお寺の息子らしい見た目はインテリメガネ、でもメガネは伊達、本人曰く目に見えない者が見えてしまうのでその力を封じ込めるらめらしいが本当かどうかは本人次第、そして我が部の副部長・・・。
「始めるって何を?私何も聞いてないわよ」
「はい!はい!俺も聞いてませーんっ」
「あっ、私も!」
あれ?何故部長のはずの私が何故なにも聞いてないんだろう・・・。
「なぁなぁ、みんなお茶飲む?いや?飲むっしょ?俺究極にうまいお茶の入れ方取得したんだよっ」
この、異様にテンション高くて、無駄にツンツン尖らせた頭をしているのが
南条剣太南条流剣術場の跡取りらしい剣の腕はなかなからしいと本人が言ってたけど、本当かどうかは宛にならないので却下。
「すごい!けん君いつの間にそんな技を取得したの!ずるいよ!」
この、すごくどうでもいい特技を羨ましがるアホは佐藤結衣the平均少女と呼ばれる成績も家も容姿も悪くも良くもない羨ましいほどの平凡少女、私の唯一の親友そして、私がこの部活に入って部長になった原因・・・。まぁ、そのなりゆきはティータイムの時にでも・・・。
まぁ、以上この四名が学校で問題視される部、「世の中の不思議、様々の超常現象に負けなくらいの力を持って世界平和を守ろう部」のメンバーである。まぁ、大抵他の生徒はこう呼ぶ「変人部」とね。
そして、私はこの学園の「地味姫」こと神久夜月姫今時流行らない、黒髪三つ編み前髪は目が隠れるぎりぎりのラインに丸いメガネと昭和から飛び出てきたような容姿です。そしてこの部の部長、以後よしなに。
まぁ、こんだけキャラ濃い奴が集まればそう呼ばれるだろうとしぶしぶその呼び名も承諾してる。とういうか、ありがたく使わせてもらってます。
「ん?おや?みんな知らなかったのかい?」
何故かニヤついて語りかける座禅君。・・・うざい。
「なんだよ、もったいぶらずにさっさっと言えよ」
すかさず、食い下がる南条くん。
「ふふふっ、我が変人部の新たな活動を思いついたよ!」
えぇ?部長の私に相談もなく?え?
「知ってるだろうけど、今度我々普通科がなんと、あのSHINEに見学授業にいけるという話があるのだが、行ける枠が4枠しかない・・・それでだな、我々がその4枠をなんと、取っちゃおうと思います!」
自信満々な顔の座禅君
ここで、私達が通うこの学園、天神学園についてちょっと、ご紹介、私たちの学園は普通科とSHINEと呼ばれる特別科で分かれている、その二つの違いは単純、普通科はごく一般の家庭の子が通ってます、特別科は、芸能人、財閥の子息令嬢、その他お金持ちの方々が通っています、ね?単純でしょ?建物も特別科はSHINE棟と呼ばれる宮殿なような学舎、普通科は一般的な学校の建物です。同じ敷地内に正反対な学舎が建てられてます。特別科に通う子達はSHINEと呼ばれ普通科の憧れの的です、平凡大好きな私からしたら全然羨ましくないけど、まぁ、他の普通科の生徒からすれば憧れの的なんです。まぁ、だから色々要望があったんですかね、年に一回普通科の生徒成績上位者4名がSHINE棟で特別生徒の皆様と授業が受けられちゃうわけです。そして、その試験が近々行われちゃうのです。
「はい!」
南条くん挙手、
「はい、南条殿!」
「翔真くん僕にそんな学力あると思いますか?自慢じゃないけど、学年で最下位です、脳みそまで筋肉です、かっちかっちですてへぺろ」
何故か最後可愛い子ぶりっこして部室の温度を一気に冷ました南条くん。
「脳筋くたばれお前のかーちゃんでべそと言いたいところだけど、今日から南条殿はうちにお泊り合宿です、ワンツーマンで俺が勉強おしえちゃ♥う♥ぞ♥」
・・・もう、帰っていいかな。寒いよ、、、すごく。
「待って姫ちゃん!ねぇ、やっぱりけん君が受けで、しょう君が攻めだよの、この場合!」
あ、忘れてた・・・、この子が唯一平凡と呼べないところは腐女子だというところだった。
「もう、どっちももげれば良いと思うよ性的な意味で」
『すいませんしたっ』
あれ、何故かダブル土下座されちゃった☆彡
「まぁ、別に悪い企画じゃないと思うよ、結衣は私が勉強教えてあげる」
しぶしぶ、承諾する私。
「流石姫殿話がはやいっ!」
「ま、まじすか、俺、俺マジで、翔真とワンツーマン///」
何故か照れ始めた南条くん・・・。
「大丈夫、、、優しくしてやんよ?」
「翔真///」
もう、この二人は気にしないでおこう。
「わーい、姫ちゃんとお勉強♪」
「殺るからには徹底的に・・・」
「姫ちゃん?ん?漢字の変換がおかしいですよ?」
「ん?まずは漢字からやるの?」
「エ、あ、はい」
焦る、結衣をにこやかに見つめながら私はふと、思う・・・。
平凡な日常なんてこの部にはありえない・・・でも、それでも、私はこの部活がこの変人部のメンバーが大好きだ。
あぁ、どうか、私の罪よ、そして、罰よ。もう少しこの平凡とは言えない、でも、私にとっては平穏な日常を壊さないで・・・。