恋敵はmy兄妹
若干ホモってます。
ガチガチじゃないです。99%ネタです。
OKな方は↓
「ゆうちゃんの彼氏ってカッコいいよね」
「な、なにいきなり。」
妹の由梨が、突然そんなことを言い出した。
確かにカッコいいけどね。
カッコいいだけじゃなくて優しいの。ちょっと気弱なとこもあるけど。
「あたしゆうちゃんの彼氏に一目惚れしちゃった」
てへへ、と笑いながら、由梨はとんでもないことを言い出した。
「な、なんですと…!?」
「あはは、ゆうちゃん口調おかしー」
へらへら笑う由梨。
あたしはそれどころじゃないんだけど…!!
「ずるいぞ由梨!」
混乱しているところに出てきたのは兄の悠太。
ずるいって、え?
「俺だって、侑奈の彼氏のことが好きなんだ!!」
「はあぁぁぁ!?」
ちょっと、そこのお兄さん。
それはさらに問題があるんですけども!!
「悠太って、ホモだったの?」
相変わらずへらへら笑いながら由梨はそう言った。
「ホモじゃないけど!でも!あの人は特別なんだ…!!」
「それをホモだっていうんだよ!!」
「ホモじゃない!俺は男が好きなんじゃない!侑奈の彼氏…いや、小夏さんが好きなんだ!」
「同じだって!!」
ツッコミたいのはそれ以外にもたくさんある。
「なんで由梨も悠太も小夏のこと知ってるの!?」
あたし、紹介した覚えないんだけど!
「それは簡単だよー、ゆうちゃんがオシャレして出かけてくから、ストーカーしたの」
「そこで小夏さんを見て、好きになっちゃったわけだ!」
由梨はあたかも当然のように、悠太はキラーンと効果音がつきそうなほど自信満々でそう言った。
「それに悠太!なんで名前知ってるわけ!?」
「そんなの調べたに決まってんじゃん」
「なにそれ最高に気持ち悪い!!」
はぁ、と溜め息をつく。
ついていけない…!
今日小夏くんあたしのこと迎えに来るのに…!
せっかくのデートなのに…!!
「今日彼氏迎えにくるんでしょ?」
「なんで知ってるの!?」
「昨日嬉しそうに電話して言ってたじゃん」
もちろん、家にいれてあげるよね?
由梨は笑顔でそう言い放った。
それはなんともいえない圧力があって、思わず頷いてしまった。
「よっしゃ!!俺、小夏さんのアドレス手に入れるから!」
そんなことを言う悠太を殴ったのはしょうがないことだと思う。