14話 ひとりの時間
テントの準備が終わる。
満月と三日月はすぐに中に入って転がった。
「新月も寝ますよ」
半月が新月のことを呼んだ。
「あっはい…太陽兄さんおやすみなさい」
新月は返事をして、僕に就寝の挨拶をした。
「おやすみ、新月…半月たちもおやすみー」
僕もみんなに就寝の挨拶をする。
「おやすみなさい、太陽さん」
「太陽、おやすみー」
「おやすみ、太兄」
テントの方からみんなが返事をする。
満月と三日月は寝っ転がりながら手を振っていた。
そうして、みんなは眠りについた。
僕はみんなが寝ている間は流力の研究をしていた。
倒れる時は受け身というイメージはできたがそれ以外のことはまだわからない。
満月に頭突きをされた時は流力は使えた気がしない。
「う〜ん…」
僕は地面に座りながら考えた。
だが、考えても何も思い浮かばなかった。
そんな時、僕は喉が渇いて水を飲むことにした。
「水…水の波紋…」
僕は水を飲んだ後に呟いた。
僕は水面に広がっていく波紋を思い浮かべた。
一点から全体へと広がっていく。
流力もそういった考えでいいと思った。
攻撃された一点からそのダメージを全体に広げて分ける。
「でも、これだと相手に返すことはできないな…」
僕は『流力は相手の攻撃を最小限にできて、その力を相手に返す事ができる』ことの反撃の部分がイメージできなかった。
そんな僕は地面に寝っ転がった。
「どうすればいいんだろう?」
地面に転がりながら呟く。
僕は考えたが、思い浮かばなかった。
僕は一旦別のことを考えようとした時にふと思った。
(前の村までどのくらいかかるんだろう?)
「聞いてなかったなぁー」
そんなことを思った僕はつい、呟いた。
「半月が起きたら、聞くか…」
僕はそう言いながら空を見る。
まだ、日は昇り切る前だった。
「暇だなぁ〜」
僕はそう言って、地面で転がって時間を潰そうとした。
だが、すぐに飽きて荷車とテントを往復し続けた。
そうして、僕は地面に転がったり、荷車とテントの間を歩いて往復したりして暇な時間を過ごした。
僕がそんなことをしているうちに日が沈み始める頃になった。
僕は暗くなり始めた空を見て、みんなが起きるのを荷車に座って待つことにした。
その結果、日が沈む頃まで待っていた。
日が沈む頃に1人、起きてきた。
僕は半月が起きてきたと思って、テントに近づいた。
一番最初に起きていたのは新月だった。
「おっ、新月が最初か…」
僕は起きてきた新月を見て言った。
「…太陽兄さん、お姉ちゃんたちを起こすので待っててください」
新月は僕を見て、テントに戻って行った。
僕は新月に言われた通り、荷車に座って待つことにした。




