最高のモブキャラスキルで世界征服する Ep,6
平日投稿しないとは言ったものの、する時はします。今回、結構自分的には好きです。
【魔王戦】序盤、現在の状況。
戦場右側 ハカセ&音子 VS グルガ&ワンコロ
戦場中心 ロウナ&タカシ(巨大化)
戦場左側 ライガ VS ギルド大王
戦場手前 スライム大王 VS カユウ大王
戦場奥側 ハク&遠藤土 VS ムニャラ&タコラ
(スライム隊) (ギルド隊)
戦場上空 ジラ&金鈴寺光星
(ギルド隊)
はっきり言って戦況は最悪だ。ハカセが負ければ右側は制圧され、タカシが攻撃される。また、上空を筋斗雲のようなもので飛んでいる2人も、いつ攻撃してくるか分かったものじゃない。
───こうなれば…
<試してはみたものの、1度も成功しなかった〔応用スキル〕が1つあるが、それで援護するか?>
音子とハカセに聞くが返事は無い。戦闘している様子もないので、恐らくNOということだろう。
「音子さん。戦況はまずそうですよ。ロウナさんがここまでテレパシーを送るなんて。」
ハカセは分かっていた。この戦況の全てを。この瞬間、ハカセのIQは300にも達し、能力は…
覚醒しかけていた───。
「戦う気がないならこちらから攻めるとしよう。」
そう言うとオークのグルガは巨大な斧を振りかざし、ハカセに襲いかかった。
だがハカセは少ししゃがむと、そのままスライディングし、グルガの後ろに回った。
ズシンと倒れた隙を見逃さず、腹部の核に向かって鎧の上から少しつつく。それだけでグルガは気絶した。
「…っ!?グルガ!?」
気が動転したワンコロのことも見逃さず、攻撃の構えを取る音子。だがそのとき。
<上を見ろ!>
2人の脳内に聞こえてきたのは、ロウナの焦る声。上空の2人から、波動と言うには大きく、隕石と言うには小さい程度の球体が飛んできた。
ハカセは考えた。打開策を。
「分かりました。音子さん。爪を巨大化させてください。」
音子にとって爪を巨大化させるとは、攻撃手段でしか無かった。そう、どんなものにも弱点がある。
「音子さん…あそこです…あそこがじ……て…」
言い切る前にハカセはその場に倒れた。ここまで大きく頭を使うと、人間は糖分を欲する。過度な糖分不足となったハカセは、倒れてしまった。
この間にも球体はゆっくりと近づいてくる。音子は覚悟を決めた。手は今までにないほど巨大化し、髪は白くなっていった。
『魔の猫』
次の瞬間球体は、後ろの2人ごと真っ二つに切れた。
とは言っても【魔王戦】では、自身の核を試合開始前にBOXに保管するため、気絶しても死ぬことは無い。
【グルガ、ワンコロ、光星、ジラ 脱落】
だがこのままでは、力を使いすぎた音子と、頭を使いすぎたハカセが倒れてしまう。
食料が存在しないこの戦場では、解決策はないとも思われた。
『時差変身』{他対象}
ロウナの詠唱が聞こえてくる。そう、ロウナは先程言っていた〔応用スキル〕に、成功したのだ。
自身以外のものを、時間差で変身させる。言わば、物体の改造に成功した。『時差変身』{他対象}の能力で手にした砂糖の小包を、ハカセに投げる。1ヶ月で強化されたこの肩なら、1km先までだって投げられる。
ハカセと、音子で半分ずつ食べ、力を取り戻す。
「完全復活ニャー!」
「疲れましたね…4人討伐ですか。」
先程のゴタゴタの中でワンコロは勝手にやられていた。なので、スライム隊と、ギルド隊が2人ずつになる。
一方、ライガはギルドと会ってしまった。
「よう、ライガ。前回から少しは強くなったか?」
優しい口調で語りかけて来てはいるが、左手では、自身の能力『爆発』の構えをしている。
「あんたこそずる賢さがましたようだな。」
とこちらが言うと、顔をしかめて挑発してきた。
「お前は何だ?また叔父のコネで入れてもらったのか?」
「1度も叔父のコネで入った事はない。」
「そうかよ…」
そう言いながら向かってきた。
爆発の構えには気づいている。ならばこちらも──
そう思いながら構えた。が、まだ攻撃はしない。
───何だ?何が狙いだ?
一瞬、気の迷いがあった。その時点で負けていた。
全てブラフだった。完全にこちらは爆発に対応した構えを取っていた。だが、あちらはそのまま、肘で首をつかみ、地面に押し付けた。
「狼は、人を騙して人を食う。」
ずる賢さは、思っていたよりも増していた。
【ライガ 脱落】
「ライガが脱落した…くそっ!」
完全に自分のミスだった。ライガは強い、と言う先入観に甘え、サポートを怠っていた。
<ロウナ、どうする。もうすぐギルド大王が近づいてくるぞ。>
タカシが聞いてきた。そう、俺は選ばなければいけない。
ここでギルド大王を迎え撃ち自分の力で戦うか、
タカシの上で様子を見続けるか。
「答えは、1つだ。」
『時差変身!!』
対象は自身。ギルド王の前に、ビッグオークとなって立ち塞がった。
「ここは通さねぇ。」
仲間を傷つけはさせない。だが、こんな事考えれば分かるはずだった。
───大王に、ビッグオークなど通じない。
アキレス腱をいとも簡単に手刀で斬られ、前に倒れかけたところで、本体がある頭に向かって背を走る。ここでハッキリと覚悟を決め、頭からでてきた。
「お前を倒す!ギルド大王!」
相対するのは、ボス。
ロウナ→ライガの敵討ちと、タカシを守るため。
ギルド→タカシを倒せば、中心の位置を取れるため。
戦う理由はこんな感じです。思いはロウナの方が強いです。




