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最高のモブキャラスキルで世界征服する Ep,3

やっと今回はド定番じゃなくなります。多分。というかもう遅い。

結論から言うと、作戦は成功した。



数時間前…

「あのでかい怪物に触れればいいんだな!」

「はい!でかい怪物(ビッグオーク)に触れれば理論上は変身できるはずです。」

ビッグオークに向かって走りながら作戦会議をした。なぜ走っているのか。それは、後ろからえぐい狼(ファイアウルフ)に襲われているからだ。

「鬱陶しいニャね!」

炎の弾を飛ばし続けるファイアウルフに嫌気がさしてきたらしい。立ち止まって、攻撃の構えをした。

『切り裂き!!』

そう叫ぶと、爪が、刃物のようになり、ウルフの体を貫いた。とはいえ、魔物は核を破壊しない限り再生するので、足止めにしかならない。

だが、ファイアウルフは攻撃を食らったウルフに近づきひとつの塊になり始めた。

「えぇ!?合体とかするんですか!?」

足止めに安心していたハカセが、また走り出す。そう、ファイアウルフは合体し、大きくなった。

「まずいですよ!あれはファイアケルベロス!ビッグオークよりも、こいつの方が手強いかもしれません!まさか合体して、この姿になるとは…!!」

ファイアケルベロスはジャンプする前のような体勢をとった。

そして、横向きにジャンプをすると、すぐに追いつかれた。

「ガヴゥゥゥ!!」

唸り声を上げながら炎を全身に纏うファイアケルベロスは、まるで地獄の悪魔だった。

巨大化した爪が、ハカセの頭を狙う。その隙を狙い、触れた。すると、手だけがファイアケルベロスになり、巨大化した影響で、ファイアケルベロスは、吹き飛ばされた。

「それは、『部分的変身』です!『変身』の応用技です!こんなに早く扱えるとは!!」

今度は油断せず、ハカセは走り続けた。

「じゃあレベルも少しは上がってるか?!」

走りながら叫んだから、声が少し裏返ったが、そんなことはどうでもよかった。

「はい!Lv,1から、Lv,3になり、魔力は、55から98になっています!」

「「努力は報われない」なんてことをよく言っている奴がいるが、あれは努力をしてないやつの言うことだ。言うなら「努力した気でいるやつは報われない」だろう。なぜなら俺は今、努力によって報われているからだ。存在意義を見つけられたからだ。」

俺はこの荒れた世界を征服する。魔王(さいきょう)となって。

「見えてきましたよ!ビッグオーク!」

おそらくこんな結果になったのは、過信しすぎたからだろう。20m程まで近づいたところで、ビッグオークの足が動いた。俺達の方向に。



気絶してから数時間は立っただろう。俄羅俄羅はまっさらになっていた。

蹴られる直前ビッグオークの足に触れることは出来た。そして『変身』にも成功した。だが、コントロール出来なかった。ビッグオークに体を乗っ取られ、俄羅俄羅を更地にするまで暴れ回った。

その結果、音子(ねこ)とハカセは死んだ。苗字を持つ人間とは、こういうものなのだ。こういう運命(さだめ)にあるのだ。



死んだ2人はおそらくここで帰っては欲しくないだろう。だからこの時俺はもう一度決心した。世界を征服する(すくう)と。



人の命は意外と簡単に無くなる。儚く、寂しく、美しく。2人が死んでから約1ヶ月が立った。

『変身』、『部分的変身』、『強化変身(レベルコピー)』、『改変型変身』など、『変身』にまつわる術の多くを習得した。

俄羅俄羅での修行最終日、ある人物が来た。



「誰だあんた?」

消え入りそうな声で聞いた俺を、嘲笑うようにそいつはこう名乗った。

「シン・レジン」

───苗字持ち…

親近感が湧いたことは認める。だが、同時に苛立ちを隠せなかった。なぜこのタイミングで、と。

「事情は全て聞いたよ…」

ニヤニヤしながらその男は言った。もう、抑えられなかった。

「ならなぜ来た!俺が苗字持ちなことくらい分かっているだろ!」

「その上で提案しに来たんだ。事を急ぐな。君は確実に、自分が魔王になれるという自信はあるかい?」

何を言っているんだ、この男は。

「ある、という顔をしてるね。なら、そこで提案だ。2人を復活させてあげよう。」

終始ニヤニヤしているこの男が、こんなにいい提案をするはずがない。そう思い、黙っていた。

「その代わりに魔王に慣れなければ、君諸共、人類を殺す。全てだ。そして君は転生することも出来ない。さあ、どうす…」

「乗った。」

殆ど叫んでいた。世界の人類には悪いが、俺の幸せの為ならなんでもしてやる。それが人間だ。自己中心的で我儘なのが人間だ。そして、他人の為に犠牲を払うのも人間だ。

「…フッ」

男は元々つり上がっていた口角を、さらに上げた。

「冗談に決まってるだろ!無償で、2人とも蘇らせるよ!」

完全に大笑いしていた。なんだか逆にムカついてきた。

「少し試させてもらったんだ。ちなみに何にも疑ってないけど、俺が詐欺師とか思わなかったの?」

薄い紅色の髪色で、認めたくは無いがイケメンで、終始ニヤニヤしている男だ。普通なら疑うようなやつだが、何故か妙な説得力があった。

というか、自分がヤバいやつだからということもある。今の自分は、何故か黒髪で、長髪の闇堕ち直後のエ〇ンみたいな顔をしている。

「じゃあ、明日までには城で魔法使って蘇らせるから、君も城に戻りな。」

そのままシンは行ってしまった。これは、後から王様に聞いたことだが、あの男は王の叔父に当たる男らしい。そして、ハカセが言っていた、第弐拾(にじゅう)代魔王らしい。



こうして俺は修行によって心身ともに強化された。だが、大きな波乱に巻き込まれるのはまだこの先…

Ep,3までいきました。今回は結構戦闘要素多めかなと思います。ぜひ次回も読んでください。

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― 新着の感想 ―
 ファンタジー作品のお約束か、魔王としての感性か、尊重はあれど、なんていうか命の扱いが軽い気が…。(笑)
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