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最高のモブキャラスキルで世界征服する Ep,14

最終回に向けて進めていきます。もう少しこのカスみたいな作品を読む拷問を受けてください。

 ユエルガは安直にも、手に黒炎を纏ってそのままパンチしてきた。顔を狙っていたのでひょいと避け、腕を持ってギルドの時のように背負い投げした。

「ぁっ…!!」

 「痛ぁっ!」と言おうとしたのだろうが、地面に叩きつけられた影響で声は出ていなかった。

 集まった大衆に笑われていたのは少し可哀想だったが、まあ自業自得だ。

「ユエルガだったか。さっきからその露骨な時間稼ぎはなんだ?何を待っている?」

 でなければ有り得ない。ここまで力の差があれば否が応でも分かるはずだ。

「誰の指示だ?」

「そいつは言えねぇ。まぁ今すぐ知ることになる。」

 そう言って数秒後ユエルガは突然人が変わったように、「や…やっぱり嫌だ!嫌だァ!」と叫び始めた。

 次の瞬間、背筋が凍るような、死神に取り憑かれたような感覚に襲われた。

 背後を見るとそこにあったのはおぞましい紫色のポータル。中から出てきたのは、シンと同じ髪色だが、赤黒い目の男だった。目と鼻の間にはL字のタトゥーのようなものがある。

 その男は倒れて嘔吐を繰り返す大衆を見下すようにしてこう言った。

「夢を持たぬ者は妄想を抱き、夢を持つ者は理想を語る。」

 自分も体が硬直して動かなかった。全身を吐き気が襲う。まるで存在しているかのように。

「この決定的な違いがわかるか。オクル・ロウナ。」

 顔を覗き込んでくる。

「お前…何者だ…!」

 やっとの事で振り絞れた言葉はこれだけだった。それも途切れ途切れで、血を吐きながらだった。

「何者…か。それを知ればお前は何か変わるのか?俺という他人を信じて何か変わるのか?」

 聞いたことのあるセリフだった。

「父…さん…!?」

「久しいな。幸也、いや仁。」

 今の言葉で嫌な予感がした。言い直し、それも「ロウナ」ではなく「仁」。俺と父さんは仁になってから会っている…?



 何故忘れていたんだろう。妻と息子が死んだあの日。家の近くでフードを被った見るからに怪しい男とすれ違った。

 そう言えば、父が母を殺した時も顔は詳しく見ていない。

 小さい頃に見た時は、記憶がハッキリしておらず、顔は覚えられなかった。



「お前が…!!エリと仁を殺したのか…!!」

 お前のせいで俺は「仁」になったんだ。お前のせいで…

 今にも叫びたい気分だったが、もう吐き気が収まらない。また、怒りが吐き気を後押ししていた。

 そんな時、誰かに足を掴まれた。

「ダメだ、ロウナさん…!理性を保ってください…!あなたなら勝てる。だって…」

仲間(わたしたち)が…居ます…!」

 そう言うと、倒れた。

「よくこの圧に耐えれたものだ。死んだかもな。」

 殺してやりたい怒りを抑え、一息ついた。

「ありがとう、ハカセ。」

 この凄まじい圧に耐えていると、何故か力が湧いてきた。その時、あることに気づいた。

───凄まじいまでの圧の前ではレベルは急上昇する

 そして、この圧を耐えるために常時発動している〔サブスキル〕の『バリア』があるので魔力も上昇している。

 その結果、髪は赤く輝き出した。

「覚醒体…時間はかけられないな。」

「そりゃお互い様だろ…!!」

 自分自身でも分かるほどPP(パワーポイント)の消費が激しかった。

 こいつの言い方からすると、恐らくこの形態は覚醒体。そう言えばシンや、父さん、惑星Sから来た『悪』という男などその全員が赤髪だった。

「お前らの法で戦おう。俺のスキルは『死』。左手で触れたものを死に至らしめる。」

「俺のスキルは『変身』。左手で触れたものに変身する。」

 『魔の眼』を開眼して分かったが、こいつの今の名前は『死』らしい。

 俺のスキルを聞くと死は驚いた顔をし、ニヤリと笑った。

「お前、異世界(こっち)に来てからそのスキル、モブキャラスキルと言われていただろう。」

「だったら何だ。」

 そう言うと、死は自身の手を見て、怒り狂ったような、狂気に満ちた笑いのような、気味の悪い表情をした。

「はははははははははははは!!モブキャラスキルとは!!お前のせいで()()()()()()のにな!!」

───は?

「お前の『変身』というスキルは、苗字持ちのみが使用できるスキルだ。だがその多くは〔サブスキル〕で、だ。だがお前は〔メインスキル〕だった。この影響でお前は今までの苗字持ちの強さを継承した。その結果、不死身になった。」

 そう言えば、魔王戦直前上達スピードが早すぎると言っていた。それはまさか…

「身に覚えがあるようだな。」

 図星を突かれビクッとすると、死はニヤリと笑った。

「不死身が出てきたなら、相反する存在の『死』は実態として存在しなければ有り得ん。」


「俺は元々生物ではなく〔概念〕だった。」

 遠くを見ながら死は言った。

「知らねえよ…!」

 そんなこと関係ない。

「俺が聞きてぇのは、何でお前が2人を殺したのかだ!それを話さねえなら、ぶん殴る!」

「やってみろ!」

 1秒経たずに拳のぶつかる音がした。死の右手の拳を左手で受ける。

『改変型変身!!』

 死の姿のまま超巨大化する。その大きさおよそビッグオークの2倍。

「『変身』の〔応用スキル〕か。大きければいいものでは無い。」


「見せてやろう。死の恐怖を。」

 死は左腕をかざした。

このまま漆怖を出さずに死を倒すのが理想だけど、作品的にそれは出来ないのでまだ結構時間かかるかもしれません。

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