最高のモブキャラスキルで世界征服する Ep,10
遂にEp,10まで行きました。ここまでご愛読して下さった皆様に感謝いたします。
少しの油断も許さないように空気が張り詰める。間違った選択をした方が死ぬ。
先ほど斬ったはずの両腕はもう再生している。
「おい『悪』、手助けするか?」
太った大男が聞く。
「必要ない。一対一でやる。」
そう言うと、眼帯の男と太った男は少し下がった。
「貴様、ロウナと言ったか。貴様らはここで戦っても死なん。だが我々は死ぬ。ここで取引をしよう。俺たちを逃がしてくれ。貴様らも無駄な戦いはしたくないだろう。」
その言葉を言い終わる前に、1歩近寄ってきた。
「俺たちに得がな───」
「いいのか。核の場所は知っているぞ。」
遮るように言ってきた。脅しの可能性もあるが、本当だった場合4人の核が危ない。脱落者は核が体に戻り、復活しているが、まだ戦っている4人はまずい。
「それにしてもお前らどこから来た。」
「言う義理はないが、まあいい。貴様には言ってやろう。我らはあの上空の隕石から来たのだ。」
そういう事か───。
点と点が繋がった。『創造』というスキルは、あまりにも物理法則を無視しすぎている。それが少し違和感だった。例外も多いが、魔法はある程度化学に基づいて使われる。例えば『変身』というスキルは1度触れたものを脳内でコピーし、使用時にその姿に成長しているだけだ。
では、『創造』は?単純な事だった。この宇宙のどこかにあるものを、テレポートさせている。テレポートが物理法則を無視しているというのは気にしないでくれ。
「まあ、話していても仕方が無いだろう。我々にも時間が無い。早急に終わらせるぞ。」
そう言うと、土埃を上げ走ってきた。
『時差変身!!』
ポケットの中に万が一の時用に入れて置いた石ころを、鋭い刀に変身させる。
キンッ!という激しい音が辺りに広がる。敵も腕を刀にしている。
「お前、さっきの話は嘘だな?お前も死なないんだろ。」
「どうだろうなっ。」
そう言うと俺の刃の部分を掴んで、回転させた。刀を持っていたので、そのまま俺も回転させられた。
「終わりだ。」
顔面を踏み潰されそうになった瞬間、スライムのパンチのようなものが敵の顔面にクリーンヒットした。
「ロウナ大王、大丈夫?」
スライム大王が部下のハクに聞いて駆けつけに来たのだ。
「ああ、何とか。」
ハカセもこのタイミングで目を覚ました。
「うう、あの敵、幻覚を見せてきましたよ。」
「4対1とは…不公平だろう。」
そう言うと、先程の2人が前に出てくると同時に、黒い魔法陣がまたでてきた。そこから出てきたのは、年老いた老人。だがその風格は他の3人に勝るものがあった。
「久しいですな。戦闘など。」
すると、前に手を向け言った。
『若』
その瞬間全員が赤子のようになった。
「なんだこれ!?」
何と言うか声も高くなって、動きづらい。
「このすきるはおそらくねんれーそーさでしょう」
「おい、やめてやれ。読者が読みにくそうだ。」
「いやはや、申し訳ない。」
すると次は自分たちも老人に変わった。
「おぉ…次は老人ですね…」
「くそ…攻略法はないのかのう」
こんな事をやっていても埒が明かない。
『変身!!』
老人に変身させられたなら、逆に若人に変身すればいい。
「…ほう」
老人は驚いた様子でこちらを見ていた。スキルの開示は一対一のみで適応されるので、この場合は必要ない。
驚いている隙をついて、背後に回った。おそらくこの老人自体はあまり強くない。だが、背後に着いた瞬間、眼帯の男にナイフで腕を斬られた。
「ったく…血が見れねえんじゃ殺る気が起きねえ。」
かったるそうに言ってはいるものの、目はキマっている。
ここで補足をするが、俺には敵を倒すつもりは毛頭ない。ただ、時間を稼げればいい。そうすれば恐らく、この事態に気づいたあいつが来る。
こちらの異様な態度に気づいたのか、フードの男が話しかけてきた。
「貴様、何か狙っているな…?隕石の落下か…?それならやめておけ。あれは我々が操作できる。意味は無いぞ。」
話しながらしゃがみ込んだ。すると、
『悪』
と詠唱し、次の瞬間地面が盛り上がった。
「凄まじいほどの悪意の前では、自然物すらも恐れおののく。」
盛り上がった土台の上から見下しながらそう言った。
「とは言えお前、対して強くないだろ。悪意の操作なんて、応用も対して出来ない。」
「舐められたものだ。ならば教えてやろう。この恐怖を。」
すると手を上にあげまた『悪』と詠唱した。
次の瞬間、戦場に繋がる4つのゲートから市民がぞろぞろと、集まってきた。およその数、1500人。
「こりゃ、まずい。」
フード男が「やれ」と言った瞬間、全員が襲いかかってきた。
が、その市民たちは全て吹き飛ばされることになる。
「貴様…誰だ…!」
異様な事態に驚きを隠せないフード男が聞いた。
「俺の名前か…?いいだろう。地獄の酒の肴にでも使え。」
圧倒的なオーラを放ちながら言った。
「シン・レジン。」
一応、名前の出てないキャラの名前を書きます。後々作中で出すつもりです。
フード男→悪
太った男→汚
老人→老
眼帯男→血
こんな感じです。




