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京都事変  作者: たま
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パワーチャージ

ふと仰ぎ見る

と崇徳天皇が愛おしそうに市子を見る。

「そなたは本当に心の声が丸聞こえだなあ〜」

市子の手を握り崇徳天皇が喜ぶ。

「おおっ、やはり身体に力がみなぎる!

必ずや藤原家を滅ぼすぞ!」

市子はなぜか不快になり手を引っ込める。

崇徳天皇と関わりが深くなると藤原家だけが悪かった訳では無い気がしてきた。

九条公彦は許せないが、子供がどんな人間なるかなんて母だからと責任が持てる訳でもない。

産んでからビックリな子供でも、何が何でも母親と父親の責任なのか?

そんな息子を産んだら死ななきゃいけないの?

または、子孫は責任取って死ななきゃいけないの?

藤原聖子に似てる似てると言われたせいで、市子は

聖子のツラい苦しい立場を感じてしまった。


身勝手は帝も同じ。

私だって聖子の立場なら、帝を見捨てる気がする…

「おおっ、その表情は聖子ソックリじゃ!

そなたは、私を裏切るなよ。裏切れば黄泉の世界へ共に連れて行くぞ。」

市子の手を無理やり握り自分に引き寄せ耳に囁いた。

「愛しい奥様と離れ離れになって良いのですか?」

市子は、手を引き剥がそうとする。

「妻と子は、もうとっくにあの世じゃ。極楽浄土で暮らしておる。

私はそれを捨てて怨霊になったのだ。

ソナタももう極楽浄土には決して行けぬ。

共に地獄と冥府を彷徨うのだ、永遠にな!」


市子は目眩がしてきた。

これが私が選んだ道。私は怨霊のバッテリー替わり?

「ちゃんとお前の望みも叶えてやろう。

あの姉を殺してやる。必ず。」帝が泉から東大寺の境内を眺めながら含み笑いをする。

どんどん市子から憎しみを吸って崇徳天皇が輝き出した。


近衛吉良の一瞥は、アキラへの合図だと感じた。

ヒミコを守れと。

つまり、自分に何か起こると…

大仏の目線まで上る方法だけ、後白河天皇の時と変わらない。

クレーンなども考えられたが、それが横倒しなどすると大事故に繋がりかねない。

その為、やはり吊り上げ式に。

下にネットを広げて落下に備えてだが。

法衣をまといお経を唱えながら上がる大僧正・近衛吉良。

上がる途中、突然籠が止まる。

見ると滑車の歯車に透明な玉が幾つも詰まっている。

周りを見回しても何で玉が詰まるのか分からず

下から突く棒が上げられた。

押すと柔らかくボールのような感触。

なぜこれが滑車を止めたのか?不思議なまま押して落とそうとすると突然弾けて中の透明な液体が籠の中の近衛吉良と他2名にも掛かる。

すると中から「ギャアアアアアア〜」と悲鳴が響いた。

下から見てる者には、籠の中で何が起きているのか分からない。

急いで籠を下ろそうとすると連続して玉が潰れて弾け

透明な液体が籠の中の者にかかり続けた。

悲鳴と呻く声の中、やっと籠を下ろすと顔面が黒く焼けただれた3人の僧侶が中に倒れていた。

特に高齢で沢山浴びた近衛吉良は息絶えていた。

すぐに他の僧侶達と同じように外に運び出される。

医療チームが万全で待機してるので、すぐ手術も出来るが、手遅れだった。

透明な玉は、硫酸と過酸化水素の水溶液だった。

近衛吉良は顔がほとんど溶けて骨が剥き出しになっていた。

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