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京都事変  作者: たま
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落胆

「申し訳ありません!」市子の作戦はことごとく失敗した。

季節外れの台風な上、日本海側に回り込んだため海水温の上昇が足りず水蒸気をほとんど含まない乾いた台風になってしまった。

崇徳天皇の力で風は強いが豪雨は見込めず、スピードもあるため災害らしい災害も起こせず近畿に入った。

「私の時代とは違うのだなあ〜

昔は、このくらいの台風で全ての家屋をなぎ倒せたのだが。

今は丈夫なのだなあ〜?家も道も。車や電車?

雨でも皆動き回るのだな。」

崇徳天皇がガッカリしてため息をついている。

失敗を責めはしない優しい帝だが、相手を失望させるのは

市子にとって苦しい。


「よいよい、お前は居るだけで私の力になるのだから。

それより、私の持ち物がまさか弟に渡っていたとは!

妃が捨てずに持ち帰ってしまったのが、アダになってしまったのか…」また亡き妃を、思い涙する。

「大仏に納められる前に何とかしないと!」市子が焦る。

「わかっておる。」手をパンパンと叩き、武者を呼ぶ。

「すまないが、私の遺物を壊して来てくれないか?」

「心得ました!」

集まった武者達は、次々と泉に飛び込む。

が、なにせ霊なのでお経の真っ只中で経文に守られた箱を開けるのは至難の技だった。

「そなたの姉か?我が妃と息子の知らせは罠だったのだなあ〜」初めて術中にハマったのだと知る。

「ずっと監視しておれば、防げたものを。」崇徳天皇は地団駄を踏む。

私は何度も忠告したのに…と言いたいが後の祭りである。

きっと、その藤原五摂家の祖となった藤原聖子も口酸っぱく言ったはずなのに…

崇徳天皇に聞く耳は無かったようだ。

弟、後白河天皇も全然人の話を聞かない人であったらしい。

聖子の弟が摂政として仕えたが、全く聞かず息子の二条天皇とやはり仲が悪く周りは苦労したらしい。

「後は私があやつ等に天誅をくだしてやろう。」

雷鎚を矢のように落とし続けた。が、ことごとく当たらない。

「なんなのだ!」

「現代は避雷針なるものがありまして、雷が当たりそうな高い建物や重要な建物には雷が落ちないようになっています。」市子が説明するが、崇徳天皇は無作為に雷を落とし続けた。

偶然、鉄塔に当たり電気を止めたが、すぐに東大寺は明かりが戻ってしまった。

「封じられている間にえらく呪づらい世になったなあ〜」崇徳天皇はため息をつく。

「いやいや、もっとじっくり呪えば…天候不順などで農作物に影響を与えたり色々できる。

とにかく呪いだって集中してコツコツやれば…サボらず!」と注意しても聞くわけないので黙っている。

教室でも、ちゃんと授業を聞いて習った事は忘れないように復習してコツコツ勉強すれば簡単なのだ。

頭が良い訳じゃなく、当たり前の事を当たり前に出来るだけなのだ。

がしかし、それが出来ない人が多すぎて…

市子は孤立していった…

努力して届かないから妬むなら、まだ分かる。

努力しないわ!妬むわ!!

嫌がらせだけには頭使うわ!

ほとほと人間生活がイヤになっていた。

そこに姉が動画編集を任せてくれて、手応え感じて

人にも直接関わらないで良いし、天職!と思ったのに…

全て姉に持って行かれた…

『ああ〜本当に全部イヤだわ!きらい!きらい!

反吐が出る!

この世の全てに反吐が出るわ!』


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