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京都事変  作者: たま
29/60

世紀の政(まつり)

「玄関閉めたほうが良いかもな。」有間がこわごわ

扉をしめた。

途端に車がスリップする音が響く。ぶつかる音…

「ウチであんなもん保管してたのかあ〜

そりゃアキラが倒れるはずだわ。」改めて有間と見波が胸を撫で下ろす。

「アキラ?どう具合は?」ヒミコが自室に寝かされているアキラに声を掛ける。

「遺物渡したのか?」アキラがビックリしてる。

うなづき首にくっきり残りアザになってる締め跡を見せる。

内出血になっていた。

「アンタのおかげで私達死ななかっただけなんだよね。

でも、これ以上持ってたら、確実に私達絶滅したよ。」

アキラは目を閉じてため息をつく。

「そうだな…あの遺物持ってからずっと具合悪かったんだよ。無意識に抑え込んでたのかもなあ〜」

身体のふしぶしを撫でる。

「うん、近衛家のおじいちゃんは本気だよ。

命や資産全て掛けて、後白河天皇の大仏開眼式を再現するって言ってた。」

「藤原家ももう絶滅するからなあ〜本気だな。」

見波と有間も入ってきた。

「やっぱ本家って感じだった!迫力あるお爺さんだったあ〜でも、無事にできるかなあ?

ココから出ていくだけでもかなり亡くなってないか…あれは…」

見波が危惧する。

「藤原家はもう日本中に沢山いるから大丈夫だよ。

本家が消えるだけで藤原氏の子孫は繁栄してるよ〜」

有間がのほほ〜んと話す。

「確かに。」3人は納得した。


程なくテレビCMや大々的なメディア戦略で大阪の万博に合わせて奈良で東大寺の大仏の大幅な改修工事にコロナ収束祈願御礼を込めて

「令和開眼供養」が開催される事が大々的発表された。

無料のご馳走やライブへのご招待など近鉄電車も大幅増便で行われることに。

いつのまにか近衛吉良は仏門に入り「大僧正」の地位を得ていた。

「まだ生きてたね〜それも僧侶になってた、いつの間にか。」

年明けのお雑煮を食べながらテレビを見て皆でビックリする。

「ダイニングにテレビ置いて良かったろ?」有間はニコニコしていた。

「後白河天皇の時もスゴかったらしいよ。

東大寺には人が溢れてひしめいたいたそうだ。

後任の源頼朝もその信仰の力に圧倒されて

大仏までで後白河天皇は崩御したから、

建物や仏像などの建築を請け負ったらしいし。」

有間がその時代を見たかのように解説してくれる。


そして、近衛大僧正は動画配信者としてもデビューした。

東大寺の大仏の傷んでいた箇所や直し方などの説明。

歴史などをマジメに配信してる。

が、たまに動画中、工事現場が崩れたり、人が居なくなったり…不穏さが、却って人気になった。

ライブ中継は、不思議な現象だらけでその度大僧正や僧侶が集まって拝み出す祈祷が始り…人気は海外まで及んだ。

「12月ファンですと言われたけど、1月は近衛大僧正が

人気インフルエンサーだよね~」

ヒミコが焦る。

「なんせ命掛けてやってるからね〜周りのスタッフも覚えられてるから亡くなる度に誤魔化せないし。

人がどんどん死んでいくから…」

見波がもう動画始まると一緒にお経を唱えるようになってしまった。

とうとう、コメント欄から崇徳天皇の呪いの話が出だして

近衛大僧正は、二条家の奥方も出して、家族が皆亡くなった話をした。

そして、藤原家がなぜ崇徳天皇に狙われるかも平安末期から鎌倉幕府までの話もしだした。

「日本国民、皆様の力で崇徳天皇を鎮めて頂きたい!

どうか私に力を貸して欲しい!

孫や子供の仇を討たせて欲しい!」と告白までしだした。


「もう年明けから最高のエンタメを提供しちゃったよね〜最後の藤原氏は。」

有間もビックリしてる。

「これが、人生が1回しかない人間の力なのかもなあ〜」遠い目をして近衛吉良を見ていた。


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