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京都事変  作者: たま
12/60

策略

下宿に戻ると有間にすぐ実家に戻るように言われた。

祖父と祖母が突然亡くなったと。

急いでタクシーを呼んだ。

アキラを置いて1人で出ようとしたが、アキラがギリギリで飛び乗ってきた。

「大丈夫だよ!流石にこれは市子じゃないよ…」

言いながら断定もできない。

「さっきの事故、お前も狙われてたの分からないか?いや、お前を殺す巻き添えかもしれないぞ?」

アキラが1番恐れてる事を言う。

「聞きたくない!」思わず耳をふさぐ。

「あの状況なら必ずお前が飛び出して来ると読まれてたんだ。

その為に殺した…」「いや!聞きたくない!」

「今もお前が下宿から飛び出して実家戻るのを読まれてるんだ。

母親が心配で。家族思いなお前の性格計算してんだ。」

アキラが聞きたくない言葉を並べる。

「お願い!何も言わないで!

聞きたくないの!市子がここまでするなんて!

思いたくないのよ〜」

ヒミコがタクシーの後部座席で赤子のように丸まってる。

「いいか、油断するな!

怨霊は心を攻撃してくるんだ!後白河天皇もことごとく愛する者を奪われた。

弱った心は入り込みやすいからな。

心を強くもて!絶対ソレを受け入れるな!

キバをとげ!戦うんだ!」

そう言いながらヒミコを抱き締めた。

「おじいちゃん〜おばあちゃん〜ゴメンね〜ゴメンね〜」と赤子のように泣いた。

ずっとヒミコ家族を心配し優しく見守っていてくれた。

あんな優しいおじいちゃんおばあちゃんを!

私を弱らすためだけに!

そんなつまらない事のために!

許さない!絶対、地獄へ叩き落とす!

そして、おじいちゃんおばあちゃんに謝らせてやる!

ギリギリと奥歯を噛み締めた。


「あまり事故が続くと不自然だな。近衛家は疫病にしょう。

息子や娘らが留学してるので話が早い。」

崇徳天皇はまるでカルタ遊びするように手札を決め

呪文で現れた人型に置いてゆく。

姉の人型の上に置いた札はなぜかはじかれる。

「そばに術師が居るな。何度置いても祓われる。

…これはむずかしいな。

何とか術師と離せないものか?」市子に相談する。

少し考えて、「実家で事があれば姉はすぐ帰ってくると思います。」と提案する。

「そうか?では、母君も病に…」帝が札を置こうとすると市子が止める。

「それではダメです。アキラくんと離れません。

母を孤立させれば、姉はすぐ自宅に戻ると思います。」

市子が提案する。

「おおっ、そなたは頭が良いなあ〜

そなたのような女御があの時おれば、何か変わったかもなあ〜」帝に褒められて市子は無上の喜びを感じる。

「では…」と帝は祖母と祖父に死の札を置いた。

「あっ…」一瞬、心が痛んだが、もうココに居ると京都の事が現実では無いように感じる。

「十分長生きされた。痛みも苦しみもないようにしておいた。

これで母君は一人になる。そなたの姉は気ががりであろうな。ホッホッホ」

泉の眼下に広がる京都の街並み。

まるでジオラマのようだ。

そんな世界の事、どうでも良いような気がする。

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