さん
お久しぶりです、あれから四ヶ月以上です
有言不実行とはこのことなのです……
昼御飯も食べ終わった昼休みのこと
僕は急に尿意を感じた
「……トイレ」
「あぁ、トイレ──っておい待て、待つんだ晴」
急に真二が腕をつかんで僕を止める
「えっ……!?ちょっ、ちょっと漏れるかもなんだけど……?」
「な、なに言ってるんだよ……!」
言わせてるのはそっちだろうがぁ……!?なに照れてるんだよ!こっちだって恥ずかしいわこんな台詞!
「いや、お前どっち行くつもりよ」
「えっ?どっちって?小だが?」
「そっちじゃねぇ!男か女かだよ!」
あぁー、そういう意味の「どっち」かー……
「えぇ……とりあえず男子かなぁ……」
だって、女子の方行くの気まずいしなぁ……それが無難じゃないかな?
しかし、真二の反応は僕と違って
「はぁ!?お前アホか?」
「あ、アホとはなんだよぉ!じゃあ、女の子の方に行けっていうのか?気まずいだろ!」
「おま、男の方も色々問題あるだろ!!」
はぁ?色々問題ってなにが……?
「お前、今見た目ヤバイんだからちょっとくらい意識しろよ……!」
「あぁー、そういうことかー……確かに高校生の男子には刺激が強すぎるかもなぁ、こんなろりろり体型だけど……」
ちなみにさっき先生との面談的なときに保健室で身長も測ってみたんだけど、136センチでしたー……めっちゃ低いんだが……?
「そんなに気にするなら真二が守ってくれれば良いんじゃね?扉の前で覗くなーみたいな」
「は、はぁ!?そんなのする訳……」
「あーあ、真二がいないと不安だなぁー、守ってくれないなぁー」
若干煽ってる感じもするけどまぁこんな棒読みでもこいつなら乗る、乗ってくれると信じてる……!「しんじ」だけにね!
……さむっ…………………………わ、忘れよう……!
「くっ……仕方ないな」
「よし!じゃあ早く行こっ!」
僕は真二の腕を引いて歩いてだが急いでトイレに向かう
じゃないと漏れる、ガチで漏れる、やばばばば
「よし!守ってくれよ!相棒!」
「誰が相棒か!」
僕は個室の扉の前に真二を置いて用を済ます
ふっふっふー、トイレは家で経験済みよ……!
まぁ、音が結構するかもだけどね
まぁなぜかトイレにいた全員、僕が来たのに驚いて直ぐに済ませれる人はとっとと済まして出ていっちゃったから関係ないね!
よしっ!最後に拭いて、流して、じゃー!
「真二お待たせ、任務お疲れさま、ありがと」
「あ、あぁ……」
むむ?こころなしか真二の顔が赤いような……?真二まさかそっちの毛があるのか……!?ろりこんさんなのかぁ……!?
「心外だ!俺はもっとこう、良い体つきの人がいいんだ!」
「……あっ…………戻ろっか?」
僕の心の声が漏れてたみたいだ……お口ちゃっく!
「そんな目で俺を見ないでくれぇ!!!」
「真二、うるさい!叫ばないの!」
なんでいつもこいつはうるさいのか……わからぬ……
◆ ◆ ◆
学校が終わった
まぁ、僕はあれからも痛い、いたーい視線を感じながら授業を受けたのでへとへとです!こんなときほど家が近くて助かる!
「ふぅ、帰るかー」
「送るぞ」
……は?突然来てなに言ってるだこの真二めは
「……いやいや、お前バスケはどうしたよ」
「あー、あれな?体験して止めることにしたんだ」
へー、やってみて止めるんかー、そっかー……ふぇっ!?
「えっ?真二ってバスケ好きじゃなかったけ?記憶違い?」
言ってなかったが、こいつは小中とバスケ部に加入してたはず……はずなんだけど……?
「好きだけどな、なんか違うっていうか、俺は楽しみたいだけであって、先輩達みたくあそこまで熱くはなれないんじゃないかなと」
「あぁ、雰囲気が合わなかったってこと……」
人間関係って大変だもんね……うん、ここから持ち直すの大変だよぉ!いやまぁほとんど築いて無いから、ダメージ少ないけど……
「まぁ、そんな感じだ」
「ふーん、そうなんだ?でもなんで今日は突然?気まぐれ?」
どうせこんな風になった僕を面白おかしく思ってるんだろうけどさっ!ぺっ!
「いやお前が1人で歩いてると誘拐されそうだなと……」
ゆーかい……ゆうかい……誘拐、誘拐……!?
「な、なんだとぉ!?そんなに僕が、えーと、えっとぉ……お菓子とかの誘惑に釣られそうとか思ってるのか!?」
「いや、そうじゃなくて……拉致されそうだなと」
ら、拉致ぃ……!?
「それに、お前1人で長く歩けるのか?無理だろ」
「ぐぬぬ……歩けません、その通りです……」
朝はタクシーを使ったからね……
学校の中歩くだけでもとっても疲れたのに、家まで歩くとか普通に体力つきるわ……一応お母さんの靴を借りて詰め物してるけど歩きにくいのは変わらない。歩けるかなぁ?ってくらいにしか改善できなかったからね
「で、でも!そんなのに真二が付き合う必要は無くて……」
「……は?なに言ってるんだよ今さら。友達だろ?遠慮すんな」
「……うん……ありがと……」
うわ……なにこれ、めっちゃ気恥ずかしいんだけど……なんで……?
それに、今おもったんだけどまたタクシー呼べばよくね……?
「礼なんか要らないよっと」
「ふぁっ!?ちょっ、えっ!?ま、待たぬか!」
「おぉ……テンパり過ぎて変な言葉遣いになってるぞ」
「そ、そんなことはどうでもいいの!で、でもさ……?なんで、なんで抱き上げるのぉ!?!?」
急に真二が僕を抱き上げたからびっくりした……めちゃめちゃびっくり……ちなみにお姫様だっこされてる……
「えっ?だって歩くのつらいだろ?」
「そ、そんなに過保護にならなくていいからっ……!視線っ!視線が痛いからっ……!」
ちょっ!本気で待って……!視線が……奇異の目でみられてるからぁ!
「俺は痛くないな」
「ば、ばかぁぁぁっ!!」
その後、僕はタクシー使うとは言えず、危なくない程度での必死の抵抗も虚しく家までその状態でした……