小説が書いているとよく陥る現象に深く陥ってみた
「ここはどこだ?」
そう呟くも周りには誰も居ない
数秒前までは、工場のパンの袋詰めの
焼かれたパンが流れてきて袋詰めされて
その袋詰めされたパンに異物が混ざっていないか
形がおかしくないか、また測定によって
重量の基準はクリアしているか?というレーンで
朝8時から、昼3時頃までのパートで
ちょうど午前10時をまわったくらいの
睡魔が遅いつつも淡々と工場の中で作業をしていたのだが
周りには誰も居ない、というか一面真っ白で
なぜ辺り一面真っ白だと判断したのかは
自分自信、名乗り忘れたが田中次郎31歳パン工場勤務
無職童貞独り暮らしでかろうじて親元を離れている俺の
身体は先程言ったパン工場で働く作業着、もとい
黄緑色の服を着ていて(上下)それに比べて今現在の
辺りが真っ白だと結論づけたからである、QED
しかし辺り一面真っ白であるにもかかわらず
当然白、無論自分の服が見え色がわかるというからには
光、なにかしらの光源が存在するということなのだが
今しがた否定から入った通り辺りに光源と思える物質
オブジェクトは何も見当たらない
ひょっとして私は黄泉の国、あるいは天国にでも
ぽっくりいってしまったのだろうか?
僕個人の考えとしてはパン工場にほのぼののんびり
作業をしていて心臓発作、神経の誤作動による
心臓のポンプの役割が正常に行えなくなるなんてことは
無いんじゃないかと素人考えとして思うのだが
ひとまず言えるのはここは黄泉の国ではなく
どちらかというと天国に近いということ
こちらも個人的な偏見が入るが黄泉の国というと
なにか黄色っぽいイメージをするし
地獄と言うとどちらかというと赤とか黒とかをイメージする
やや消去方でもあるがそれらを考慮すると
僕の考えうる地域、場所としては天国が
一番近いんじゃないかと思う
さてここまでで田中次郎の考えた事を3つほど羅列したが
この間、田中次郎の体感時間もとい読んでいる方、現実時間
全てを同じ基準として現実時間でいうと
1秒くらいしか経って居ないだろう、がひとまず置いておいて
なんだったか
しばらくすると田中次郎の目の前に女神が現れた
この1文を説明するのも面倒だ、ゴールしたい
しばらくというのもここが天国であろうと思って
現実時間でいう3秒経ったくらいの頃
田中次郎の目の前に現れた女神はとても美しく
身体の周りにはわたあめのような繊細で
やや皮膚が透けて見えるローブを身にまとい
おそらく背中であろう場所から生えているであろう
いやもしかしたら繋がっていないのかもしれないが
田中次郎が現世でプレイしたややファンタジー
F○のようなゲームに出てくる翼
その翼から散らばった小さな羽がまたより一層
神々しさを加速させている要因でもあって
肌はきめこまかく白く透き通る石膏のような
どこか人間離れした超越的な神格さえ感じさせ
それらがオーラとも言えるのであろうか
田中次郎はいわばパプロフの犬、プラシーボ効果ともいえる
何か、目の前の女性から芳しいいい香りさえ匂えて
足はすらりと伸び、先程述べた辺り一面
真っ白な景色と翼が合わさりどこか浮いているような
それに加え少し時間は経っている(厳密には0.3秒ほど)が
出現時には雲を掻き分けたような、あるいは霧をくぐったような
登場であり、身にきらりと光る
極小のスパンコールのような物質があるのかはわからないが
登場時のエフェクトとも言えるそれらを総じて
田中次郎は今現在自分がいる場所が天国であり
今しがた現れた人物、存在が女神、あるいは天使かもしれないが
そのどちらかなのだろうと思った
また、小説を書き始めるとこんなことになってしまい
とてつもない時間がかかるから
やはり小説は自分にはまだ速い、もうちょっと修行しようと
今この小説の筆者は考えた
ひとまず、というかこれでもうこの小説は終わる
つかれた