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プロローグ すべての始まり

自由気ままに載せた作品です。

 作品といえるようなものでもないのですが、よろしければご覧ください。

記入ミスなどもあると思いますが、そのような場合コメントなどを入れてもらえると訂正をいたします。


※この作品はフィクションです。登場する人物、企業名は存在しません。


-俺はこの学校が嫌いだ。

 

 嫌いな理由なんて関係ない。とにかく学校から逃げ出せる力が欲しかった。

 しかし、残念なことに俺、鈴成和也すずなりかずやはいたって普通の高校生なんだ。

 だから、世界を変えるような力は持ち合わせちゃいない。そんな、夢見たいな能力はこれから先もお目にかかれないだろう。

 

「あぁ……今日も雨か。」


 こんな天気の日は気分がどんよりと沈み込んでしまう。ただでさえ沈んでいるのに……

 俺はベッドから体を上げて窓を覗く。窓から見える空は鉛色に染まり、ちょっと見るだけで気分が沈んでしまう。

 窓から目を離し、テレビをつけると、ちょうどお天気キャスターのお姉さんが今日の天気について説明していた。


 「……今日は朝から全国的に広い範囲で雨が降っています。お出かけの際は傘をさして外出してください。次に一週間の……」はぁ……これじゃあ止みそうにないな。


 淡々と話すお天気キャスターの言葉を聞き流しながら、時計に目を向ける。ちょうど7時といったところか。

 学校の始業は8時40分だから……あと1時間は寝れるな。


「ふわぁぁ……もうちょい寝るか」大きなあくびをした後、そう言ってまたベッドに寝転ぶと、すぐに睡魔が襲ってきて、深い眠りについた。




ドガアアアアアアアン!!


「うわっ!!なんだ!?」眠りについて数分後。突然鳴り響く爆発音と地響きによって強制的に眠りから 起された俺は、ベッドから派手に転がり落ちた。

 俺は立ち上がり、ふらふらしながらも部屋のドアにたどり着き、ドアをゆっくりと開けた。

 ドアを開けると、階段をつたって1階から黒い煙がもくもくと上がってきていた。

「おいっ!誰か!誰かいないのか!」俺は手すりを使ってなんとか立ち上がると、下の階に向かって大声で叫んでみた。

 しかし、叫び声はむなしくも火災報知機のけたたましい音で掻き消されてしまう。

 ズキズキする頭を押さえながら俺は手すりを使って1階に下りた。1階に下りると、どうやら煙はキッチンの方から出ているらしかった。

 俺は煙を吸わないように体勢を低くし、ポケットからハンカチを取り出して口元を覆うと、キッチンに急いだ。

 (まずは消火をしないと……)

 あれ?消火器は……たしか……廊下に……

「くそっ!よく見えねぇ……!」

 割れるような頭痛がする中、俺は辺りを見渡すが、割れた食器や倒れた棚が邪魔で消火器を見つけることができなかった。

 

ドンッ!


 目の前のキッチンから低い爆発音がしたと思うと、火はさらに激しく燃え上がり、またたく間にリビングの方へ広がった。


やばい……!逃げないと……!


 俺は火を消すのをあきらめ、玄関へ向かおうとした。……しかし、その途中で足を止めた。

 見ると激しく燃え上がるリビングに見知らぬ少女が平然へいぜんとした様子で立っていた。

 あいつ……誰だ?

 俺は逃げることも忘れて、目の前の光景に唖然としてしまう。

 燃えさかるリビングには少女が……身にまとった漆黒のマントとは対照的に透き通るような白い髪を後ろにきれいに束ねた少女が1人、まるで時が止まってしまったかのようにとどまっていた。

 少女は俺に気がつくと、ゆっくりとこっちを見た。


 少女は青い瞳で笑っていた。


 その笑みは周りの火の熱さとは反対にどこまでも冷たく、そしてどこまでも深くてゾッとするような笑いだった。

 

 ドゴォォォォォォン!!


 3度目の大きな爆発を受けて、俺の体は一瞬宙に放り投げられたかと思うと、次の瞬間には床に叩きつけられていた。


「痛ってぇ……」


 床に叩きつけられた衝撃でアバラ骨が折れたのか、急に呼吸をすることが苦しくなり、体が痺れだした。


 このままじゃ……


 どうにか体を動かそうとするが、上から押さえつけられているかのように体が動かない。

 

 このままじゃ……死んでしまう……


 このとき俺は完全に死の恐怖に怯えていた。


 「…………死ぬのか……俺は……」


 こんな死に方で終わるのか……

 

 死ぬ間際まぎわってもんはよく走馬灯そうまとうを見るって聞いたが、たった16年の人生だ。見るものも少ないんだろうな……

 俺はついに体を動かすことをあきらめ、目を閉じた。


 あぁ……暗いってこうも何も見えないんだな。俺が暗闇の中で感じるものは床の冷たさ、鼻をつく煙の匂い、そして遠くから聞こえてくる少女の声。

 ん?声……?


「……を…………見……て……」

 何だ?何を言っているんだ?


 俺は再び目を開けるが、煙が目に染みてぼんやりとしか見えない。しかし、目の前に人が、それも少女が立っているんだと直感で分かった。少女はゆっくりとこっちに歩いてくると、俺が横たわるそばにしゃがみこんだ。


「……夢を……ゆっくりと見て……ください…………」少女の発した言葉は、さっき見た冷たい眼差しとは正反対で暖かく澄んだ声だった。


(やっぱり死にたくないな……)


 こんなところで死ぬなんてやっぱり嫌だな。もっと遊びたいし、高校生らしくバカやっていたい。

 恋もしたいし……考えれば考えるほど、次から次に出てくる。そんな願望。


 しばらく沈黙が続いた後、いきなり少女は俺の上に馬乗りになったかと思うと耳元に顔を近づけてきた。その瞬間ふわりと甘い匂いが俺の鼻腔びこうをくすぐる。

 

 ……あぁ、俺って女の子とこんなに密着することもなかったなぁ。……夢が一つ叶った。

 とまあ、そんな夢にまで見たシュチュエーションだったのだが……次の行動で夢から引き戻されたのだ。


「あなたは……特別です……これから先に起こることは……きっと、あなたは覚えていないでしょう……だから、私は……」そう言い終えると、少女はどこからともなく短刀を取り出した。そして両手で短刀を握ると高々と振り上げ、俺の心臓に短剣を突きたてた。


「ぐっ……!が、はっ…………!!」

 いきなり心臓に突きたてられた短剣に目をやりながら俺は、喉の奥からあふれ出した血反吐ちへどを床にぶちまける。


「……私はあなたの力を信じます…………」

 いやっ、信じるも何も今完全に留めさしたよね!? 

 ジタバタする俺の心配をよそに少女は短剣を引き抜いた。


「ぐはっ……!ごっぽ…………」

 俺は自分の胸から飛び散る鮮血を浴び、真っ赤に染まってしまった彼女の顔を見る。


……死ぬんだな、俺………… 


-薄れゆく意識の中で最後に見たもの……それは彼女の悲しそうな表情だった。

自由に書き込んだ作品なので、あまり文章がうまくありません。

見てもらえた方に面白く思っていただけたらありがたいです。

また、コメント、批評などいただきましたらうれしく思います。

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