第23話 魔王城が暇すぎるwww
ついに1ー3がスタート!
ここからは初めての公開だ!
ブクマ・⭐︎、本当にお願いします。
「ユイガさん」
「ん?」
プラシアに話し掛けられた。
あれから三日。プラシアは何故か街に帰ってくれない。
魔王城にずっと居座ると、色々な雑務を手伝ってくれていた。
「どうしたの、プラシア?」
「魔王城って、いつもこうなんですか?」
一体何が不満なんだろう。
少なくともそれだけは伝わると、編み物を続ける。
「いつもこうって?」
「魔王城はもっと忙しいと思っていたんです。でも、実際は冒険者が攻略に訪れないんですね」
プラシアが言いたいのは、魔王城が余りにも平和なこと。
ここまでの三日間。冒険者の襲撃もなければ、攻略に乗り出すこともない。
「テーマパークだからね」
「そうじゃないです。実際、その事実を知っている人は、多くない筈ですよね?」
あくまでもテーマパーク。その事実を知っているからこそ、僕は悠長に構えていた。
だけどほとんどの人達に、そんな事実は周知されていない。
ただ単に、この街のディアレイの発展に貢献している。
そんな認識で、基本的に脅威を感じていない証拠だ。
「そうだよ。だけどみんななんとなくで伝わってるから」
「なんとなく……ですか。あの、経営は大丈夫ですか?」
「ん? そっちは大丈夫だよ。だけどテーマパークとして戦力がね、人材がね、圧倒的に足りてないだけ。そのせいで、今は事前予約がないと、魔王城は開かないんだよ」
一応経営自体はできているんだよね。
本当、一回で入る収益が多いのと、魔王城のおかげで街が発展している。
その恩賞として、毎月のように街から多額のお金(※元々は税金)が支払われるんだよね。
「そうだったんですか?」
「うん。でもたくさんの魔物を雇うにはそれだけ給料が必要なんだよ。ほとんどは魔王城の運営に使っちゃうから、お金はあればあるだけいいんだよ。それでも、生活には余裕があるんだけどね」
結局魔王城の運営はお金が掛かる。
ミニゴーレム達やスライムの餌代も掛かる。
そのためにも経営はシッカリしないとダメ。だからこそ、無駄なことはしない。
基本的には動かない。省エネが魔王城のお財布事情を圧迫しないで済む。
「本当に、テーマパークなんですね」
「テーマパークだよ? 偶に人が死ぬことはあるけど」
「そこはシビアななんですね」
「ダンジョンだからね、一応は」
それでも人が死ぬことは全然ある。
魔物は……まぁまぁ、大丈夫なんだけど。
とにかく危険が一杯。だからこそ、本気で挑戦する際は、念入りな準備を固めた冒険者ばかりが足を運ぶんだ。
今来られたら困るんだけどね。
「いや、本当。この間は危うかったよ」
「危うかった、ですか?」
「うん。色々と準備が足りてなかったからね。……なんで来るかな、全く」
本当この間の戦いは急遽だった。
真面目にギリギリな状況で、連絡が来たのも直前。
その理由に心当たりがあるみたいで、プラシアは申し訳なさそうだ。
「すみませんでした。あの日は、ジョイさんが……」
「またジョイか。本当、せっかちな冒険者は早死にするよ」
「ううっ、は、はい……」
プラシアは痛感したらしい。
いやはや、本当ジョイはヤバいよ。
あれ、絶対に何処かで痛い目を見るに決まってるって、僕の想像は難くないよね?
「でもジョイはなんだかんだ言って、最低限はできてたからね」
凄く上から目線で物を見てた。
でもジョイはアレでも冒険者だ。
それに何より、自分が勇者だって言う、絶対の自信がある。
うーん、典型的な英雄思想なんだよね、ソレって。
「ユイガさんの目線でもそう思いましたか?」
「ん? 僕の目線ってなに?」
「はい、ユイガさんはとても強いので」
いやいや何を勘違いしているのかな?
僕は全然強くなんかない。魔物特有のタフネスもなければ、特殊な魔法が使える訳でもない。
ましてや剣の才能がある訳でも、頭がいいとも少し違う。
結局僕にできることは、誰かが大抵できることばかりなんだ。
「あはは、冗談キツいよ、プラシア」
「冗談ですか?」
「そうだよ。僕がそんなに強い訳ないでしょ?」
「いえ、私はユイガさんからはこの世界のどれとも違う、特別な才能があるように見えますが……」
「買い被り過ぎだって。っていうかなに、メチャメチャ怖いんだけど」
「こ、怖いですか!?(しょんぼり)」
プラシアの冗談が笑っちゃうレベルでキツい。
僕が強い? 「あはは」そんな訳ないでしょ?
簡単に一蹴してしまうと、プラシアは落ち込んだ。あれ、やっちゃったかな?
そう思う自分とは裏腹で、それはともかくとして、何だろう。凄く楽しい。
「本当、暇だよね」
僕はつい笑っちゃった。
ここまで何もすることがないなんて。
まぁ、いつものことなんだけどさ。改めて思い直す。
「でも、僕は楽しいよ」
「ユイガさん?」
「今は話し相手がいてくれるからね」
僕はプラシアの顔を見る。
目と目が合うけれど、別に恋愛感情何て無い。
ただ単に、話が出来る相手がいるって、本当嬉しい。
「ゆ、ユイガさん、どうしたんですか? 私の顔に、なにか付いていますか!?」
「なんで動揺してるの?」
「ううっ、揶揄わないでください、ユイガさん」
「いやいや、揶揄ってないんだけどね」
何を一人で混乱しているのかな?
頭の中がワカメになってる気がするんだけど。
もしかして、知らないうちに地雷っぽい何かを踏みかけたのかな?
あー、人間関係って本当難しい。魔物以上に難しいよ!
「あはは、プラシアって面白い」
「(むっ)」
「ご、ごめんなさい」
ヤバい、本当に地雷を踏んだかもしれない。
悪そうな空気を楽しい空気に換えようとしたんだけど。
これは失敗だ。寧ろ余計に悪くなったかもしれない。
視線をキョロリと逸らしながら、僕はプラシアのご機嫌取りをする。
「そ、そうだ、プラシア。お腹空いてない?」
「お腹ですか?」
「そうだよ。もうすぐお昼だから、なにか食べよ。ここ三日くらい街に戻ってないんだからさ、ねっ、ねっ!」
僕は無理やりにでも話しを変える。
話題を変えればきっとなんとかなる。
安い考えをしてしまったけれど、何だかよさそう。
何故かプラシアの顔が赤らみ、両頬に手を当てた。
「えっ、それってもしかして、デート……」
「デート? あはは、そんな訳ないでしょ?」
「(むっ)」
「あ、あれ? ヤバい、本気で地雷踏んだかも」
プラシアの表情が変わった。
もの凄く怖くて、流石に背筋がピンと伸びる。
これは本当に死ぬかもしれない。ドクンドクンと心臓が打つと、プラシアに詰められた。
「ユイガさん?」
「は、はい、なんですか?」
「私、ちょっと怒ってますよ」
「ですよね~」
分からない。分からないけど、何故か怒られてる。
ああ、お腹が痛い。頭も重い。
本当に死んでしまいそう。そんな死臭が漂うと、プラシアの張り付けた笑顔が無性に怖かった。
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