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それはきっと  作者:
8/18

傷つく

「岸岡はクラスの男前な女子も皆、恋愛対象なのか」

 高木の顔は真剣だ。レモンムースを食べるフォークは完全に止まっている。

 私は、高木にも分かるようにため息をついた。それでも、ミルフィーユを食べる手は休めない。

「馬鹿にしてるの?」

「どこがだよ」

 高木は眉を寄せる。やっぱり本気で聞いているようだった。

 ねえ、高木。

「私は日沖しか好きになったことがないから分からないけれど。それって、髪が長くてクラリネットが上手な女子は皆、高木の恋愛対象なのかって聞いているのと一緒だよね」

 高木の口が間抜けに開いた。そしてそのあとバツが悪そうな顔に変わる。

「悪かった」

 確かに、日沖は男前だけれど。私は女の子しか好きになれないのかもしれないけれど。

 さっきのはかなり、胸の奥にキた。

 誰かに理解してもらえるなんて思ってないけれど。自分でもおかしいってわかってるけれど。だけど、私は女の子だからじゃなくて、日沖だから好きになったと思うんだよ。

 高木の悪意のない言葉は、悪意のないだけに私に刺さった。

036 傷つく

09/03/24

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