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クリスマスにて

 俺の部屋にて。二人でずっと喋っているうちに時刻はすでに12時が迫っていた。七海の目はすでに眠気のせいか、とろんとしていた。

 

「んん~…」

「もう寝るか?」

「んぅん、まだ~」


 眠気と格闘している様子で、こくこくと船を漕いでいる様子が伺える。


「ほら、限界じゃん。もう寝ようよ」

「んんぅ~」


 なぜか彼女は譲らない様子で寝るのを拒んでいる。

 そうこうしているうちに時刻が12時になり、日付は12月24日から12月25日に、クリスマスイブからクリスマスになる。


「ほら、日付も変わっちゃったよ」

「…ひづけ、かわった?」

 

 彼女は微睡の中で俺にそう確認する。日付が変わったのを確認すると、七海はおぼつかない足取りで自分の荷物が置いてある場所へ向かう。


「どうしたの?」

「これ…クリスマスプレゼント…」


 うつらうつらと彼女が眠気と戦いながらプレゼントを持ってくる。俺は少しばかり動揺しながら、彼女に尋ねる。


「ありがとう。開けてみてもいい?」

「うん…」


 プレゼントの包装を開けると、中には普段使いしやすいようなシンプルな色のマフラーが入っていた。取り出してみると、そのマフラーはとても触り心地が良く、肌にとても馴染んだ。お礼を言おうと七海の方を向くと彼女はもう限界だったのか、隣でベットにもたれて眠ってしまっていた。


「ありがとね」


 そんな彼女の愛おしさに笑みがこぼれ、彼女の頭に手をのせて撫でる。俺は彼女を撫でた後、彼女を持ち上げて、ベットに寝かせる。

 俺は普段使っていない客人用の布団を取り出し、床にひく。その後、部屋の押し入れの奥に隠しておいた彼女へのクリスマスプレゼントを手に取った。そのしっかり包装されたプレゼントを彼女の寝ているベットの枕元に置いて、俺も寝るために電気を消して布団に入る。

 次の日の朝、俺は七海の声で目覚めることになる。

 

「あきと!明人!」


 そんな声と体を揺さぶられる衝撃で目を覚ます。


「…おはよう、七海」

「うん、おはよう!ってそうじゃなくてこれ!」


 そう言って彼女は俺が昨日枕元に置いてあったプレゼントを見せる。


「こ、これって、クリスマスプレゼントってやつですか?」

「うん。昨日、七海からプレゼントもらった時にお返しで直ぐに渡そうかと思ったんだけど、寝ちゃったからさ、当初の予定通り枕元に置かせてもらいました」


 そう、最初は今回の様にサプライズとして枕元に置こうと計画していたのだが、七海が眠気を抑えてでもクリスマスに渡してもらえたので、その時に直ぐに渡そうと思ったのだ。結局七海の即寝で元の計画に戻ったという経緯だ。


「ねね、明人!開けていい?」

「うん。気に入ってくれればいいけど」

「マフラー…?いや、スヌードだ!」

「前にデートに行った時に欲しそうに見てたから、喜んでくれるかなって」

「えへへ、ありがと!」


 彼女はスヌード身にを付けて微笑む。


「うん、あったかい…」


 そんな幸せそうな彼女の顔を見れただけで渡した甲斐があったなと思った。

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