卓上演劇編1 布教の成果
全員部活に参加が義務付けられた学校の部活動に馴染めない4人が繰り広げる部活動。
由宇に手を引かれ、壊れたレコードのように、同じ言葉を繰り返していた司。
由宇が作った【鳥の手羽先梅酢煮】をおかずに、白いお米を食べれば復活。
その後は二人で読書の時間だ。
「司。 何を読み始めたんだ?」
「んっ? 聡明な王女と男装の麗人騎士の話。 凄い面白いのよ。 あんたは相変わらず幼馴染二人が一人の男を取り合うハーレム物なの?」
「そんな単純じゃねぇよ。 そのライバル二人の女の子の関係も良いんだって! 因みに俺は幼馴染って奴へ幻想は無いから、途中で出てきた子を推すね」
「あっそう。 男装の麗人も良いわね」
「おい。 キャラクターの話か? お前がやると【男装した変人】になるだろうが!?」
「うっさいわね! キャラクター作りに口を挟むな!!」
同じ頃、鶴もやはり悩んでいた。
それは突然訪れた。
小惑星がぶつかり合い、惑星を作っていくように、由宇から借りて読んでいる、【祓い屋】の話と、バイブルと言って渡された古い漫画の中のキャラクターが色々と合体した。
自分は無口だ。
誰としゃべっても、上手く話しが通じない。
しゃべる事は無駄で面倒くさい。
ならば、キャラクターを演じる時くらいは、頑張ってみよう。
鬼が相手でも、まずは『話し合い』から始めよう。
そんな事を思う鶴であった。
刻を同じくして、晶は布団の中で単純に考えていた。
やはり由宇の愛読書を読んでいる。
日本の鬼退治と言えば【桃太郎】だが、自分のキャラクターは【桃太郎】では無い。
それでは【陰陽師】でいこう。
自分が強いのは気が引けるから、強い【陰陽師】が霊となり、手助けしてくれるキャラクターにしよう。
夜、電気代節約の為、灯りをなるべく付けない晶の家は、就寝が早い。
布団の中からでも手が届く位置まで、スイッチの紐がぶら下がっている、蛍光灯だ。
なんとなくキャラクターの形が決まると、晶は紐を引いて電気を消し、眠りに落ちていた。
三人が三人、由宇が貸した本からキャラクターの原案を持ってきている。
由宇の布教活動は、密かに三人の精神を侵食し、成功を収めているようだ。
活動報告?
昨日15時過ぎから、突然壊れた様に回り始めた、本命作品のアクセスカウンター。
誰かのいたずらかと思っていたら、ブックマークが10も増えて、今朝日間ランキングへ!
読者様には感謝の気持ちで一杯です。
第6話の改稿が間に合わなかった事だけが悔やまれます。
今日も急遽用事で埋まり執筆出来なくなったので、今日中の改稿は無理だろうけど、帰ってきた頃にはランキングブーストも終わっているだろうなぁ。
タイミングの悪さに少し嘆く作者が、出掛ける前に、毎日更新だけはして出掛けます。
時間は全く不定期ですが。