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26.声

 リリィはキラに肩を貸しながら、さっと状況を確認した。


 周りは妙な目つきの傭兵だらけで、背後ではブラックとエヴァルトの睨み合いが続いている。

 この均衡はすぐに崩れ去る。エヴァルトも長くブラックを引き留めることは難しいだろう。

 悔しいことに、現状ではブラックを倒しきるだけの手立てがない。剣の腕では上を行かれ――あくまでほんの少しだが――、紅の炎では、なぜだか赤眼の男の剣を焼き切ることが出来なかった。


 だが、キラだけでも逃がさなければ。彼にこれ以上危険があってはならない。

 先ほどから様子がおかしいのだ。力なくうなだれ、しかし気を失うでもなく、苦しそうに喘いでいる。

 大丈夫かと聞こうと、顔を覗き――リリィははっと息を飲んだ。


 あなたは誰、と。そう問いかけそうになった。

 いつものキラではなかったのだ。剣を振るうときのひどく冷静な彼でも、決死の覚悟でドラゴンと対峙していた彼でも、母と同じように無理矢理ひきつった笑顔を見せる彼でもない。


 いうなれば、魔獣そのものであった。


 こめかみの血管が怒張して蠢き、歯ぎしりをしながら大きく息を吐いている。

 見開かれた目は絶えず揺れ動き、白目を伝う赤い筋が瞳孔にまで侵入し、染めている。ブラックのように、紛うことなき『血の眼』であった。


「キラ――」

 リリィは言葉を飲み込み、ぐっと唇をかんだ。

 もしかしたら、自分のせいかもしれない――。


 彼に無理をさせていたのは、何もエマール領についてからではなかった。

 キラは心臓に病を抱えているのだ。出会った時から……出会う前から。

 そんな調子のまま、ここまでいくつかの戦闘を経てきた。いくら剣の才能があるとはいえ、いくら強靭な体であるとはいえ、弱い心臓にかかる負担は計り知れない。

 元から連れて来るべきではなかった。

 そうすれば、こんな目にも合わなかったはず……。



 ――違ぇだろうよ、それは



 リリィはぱっと顔を上げた。

 今、男の『声』がした。キラでもエヴァルトでもブラックでも、もちろんシスでもない。耳の近く……いや、もっと……そう、頭の中に直接語り掛けてきているような……。


 ――揃いも揃って軟弱な……〝覇〟に弱いところをさらすんじゃねえよ


 まただ。

 リリィは立ち止まり、無意識にキラをぎゅっとかき寄せながら、辺りを見回した。

 傭兵たちが奇妙な歩き方で近づいてきている。いざとなれば炎で吹き飛ばせると思えるほど、彼らには気迫やら気力やらがない。

 後方ではエヴァルトがぎりぎりでブラックを抑え込み、そのもっと後ろの方では、エマールが唾を吐き散らしながら悪態をついている。

 だが、頭の中で鳴り響くこの『声』の持ち主は、見当たらない。

 力強く、どこか怒っているように続ける。


 ――まあいい。小娘、意識しろ。小僧にお前の『声』を沁み込ませるんだ


「な、なにを言っていますの……?」

 不気味になって、リリィはますますキラをぎゅっと抱きしめ、宙を見ながら呟いた。


 ――近くにいるだけで影響し合うほど、お前らは相性がいいってだけだ


 相性? 何のだろう?

 リリィはキラを見た。

 彼はいまだに苦しんでいる。何かに抗うように。

 心臓の鼓動が収まらないのか、胸のあたりをぎゅっとつかみ、荒い息を続ける。

 

 ――いいか、『声』を届けるんだ。届け続けろ。今は理解しなくてもいい


 それを最後に、幻聴は消えた。

 兆候も何もなかったが、リリィはそう感じた。

 不気味なこの現象を、到底信じる事は出来ない。だが、結局のところ、リリィにできることといえば限られていた。


「キラ、キラ? 聞こえますか? 返事をしてくださいな」

 リリィはキラをぎゅっと抱きしめ、全身を魔法で強化しつつ、ずるずると引きずって歩く。

 一声かける。二声かける。

 目が覚めるように。彼の苦しみが去るように。彼を苦しめている心臓が鎮まるように。


 そうして夢中で言葉をかけ続けていたら、周りのことに気づかないでいた。

 突如として迫りくる危機感に目を向けると、一人の狂った男が――それに続くように、周りの戦士たちが一斉に駆けだしていた。


「くっ……!」

 リリィは呻いた。

 対処が遅すぎた。魔力はまだ残っているが、それは疲弊した自分の身体を支えるのに回している。同時に紅の炎で焼き払えるほど器用ではない。


 どうするべきか、どうするべきか……。

 やっとのことで白銀の剣を構えたが、すでに凶刃が迫っていた――。


 するとそこへ、どこからともなく降ってきた白マントのシスが、襲い掛かってきた傭兵を下敷きにした。

 そうしておいて、迫り来る男たちを、手を振るっただけで弾き飛ばす。


「ケッ、気ニ入らねエ。このオレが後手ニ……しかも守リに入ルとはナ……!」


 地を這うような低い声で悪態つくシスを見て、リリィはほっとした。

 どうやらブラックの攻撃はさほど効いていないみたいだった。血を多量に流しても、それだけでこの男が死ぬことはない。


 シスはなおもいらだって口汚い言葉を吐き続け、

「テメエらの境遇ニハ同情してヤルが……チョット八つ当たりニ付き合エ」

 やがて傭兵の集団に突っ込んでいった。


 彼が少し動くだけで、男たちはなすすべもなく吹き飛ばされていく。

 魔力をそのまま魔法化した〝不可視の魔法〟だ。見えない力で、敵をはじいていくのだ。

 術者ですら何をしようとしているのか戸惑うこともある高度なこの魔法を、シスはわけなく、自在に操っている。セレナも認めるのだから、さすがという他ない。


 黒から白へと変わったことで、一見口の悪い乱暴者に身を落としたのかと勘違いしてしまうが、シスはシスだ。ちゃんと考えてくれている。

 今も、荒くれ者たち相手に暴れつつ、出入り口の通り道を確保してくれている。


 リリィはふうっと息をつき、再度〝身体補佐の魔法〟を使う。魔力で筋肉の活動を補佐する、言ってみれば、自分で自分を操る魔法だ。

 改めて、全身が軽くなるのを確認する。

 だがやはり、不十分だった。

 人を――少なくとも十六の少年を平気で連れていけるほど、魔力が残っていなかった。怒りに我を忘れて、炎をまき散らした代償だ。


「キラ、キラ。大丈夫ですわ、わたくしがずっといますから……」

 それでも歯を食いしばり、リリィは足を進め、キラに声をかけ続けた。

 だが、彼からの返事はない。ずっと苦しそうな呼吸を繰り返すだけだ。

 リリィはもう一度声をかけようとして、ふとした光景が脳裏に浮かんだ。


 母と一緒だ。

 あの時も、母は同じように苦しんでいた。

 苦しそうに胸を押さえ、膝をつき、そうして……。


 こぼれそうになった涙を、リリィは必死に我慢した。

 こらえてこらえて、やはり我慢しきれなくなったその時、

「あ――」

「チッ、あかん……!」

 エヴァルトを深く切り付けたブラックが、後ろから猛追してきた――。



   ●     ●     ●



 〝誰か〟と話し合っていた気がした。

 暗くて、寒くて、なにもない場所で。

 気も狂いそうなことを、その〝誰か〟に突き付けられていた。


 だがその途中で、『声』がした。

 柔らかくて、暖かくて、光に満ち溢れている。

 リリィだ。

 彼女の『声』に、情けなくも縋り付き、するとこの真っ暗な空間から離れていく感覚があった。


 ほっとすると同時に、なぜだかその暗い場所を去ることに寂しさをおぼえた。

 正確に言うならば、そこにいた〝誰か〟と、もっと話していたかった。

 〝誰か〟の言葉は、確かに耳をふさぎたくなるほど心に突き刺さったが、話しこめば、何かがありそうな気がしたのだ。


 教えてくれる……気づかせてくれるような……。

 そして、〝誰か〟が何者か……。


〈――まったく、手が焼ける……〉


 だが、残念なことに、目を開けたときにはそのすべてを忘れていた――。




「あ……?」

 意識がないうちから、キラの身体は勝手に動いていた。

 リリィの腕からするりと抜け出し、彼女の持っていた白銀の剣を奪い、振るう。

 金属同士がぶつかり合った。

「む……? 動けないと思っていたのだがな」


 意外に思っていたのはキラも同じだった。気がついたら、目の前で白髪の男がその特徴的な赤眼でにらんできていたのだから。

 キラはとっさに手首をひねってブラックの剣を押しのけ、さらに腕を振り切って弾き飛ばした。


「ぬっ……!」

 キラはまたもや驚いた。

 気味が悪いほどに、身体が軽い。すべての感覚が冴えわたる。自分の筋肉の状態、剣を失ったブラックの挙動、シスが暴れまわっているらしい闘技場内の状況を、一瞬にして把握することが出来た。


 行ける――。

 そう思い、ブラックを蹴飛ばし追撃をかけようとしたが、膝をついた。

 今度は今まで感じたことがないくらいに重い。剣を持つことすら億劫になり、するりと指から滑り落ちた。

 身体のどこにも異常はなかった。全身の傷がうずくわけではない。心臓が蠢いているわけでもない。


 なのに……。

 何が起こっている……?


「キラっ、目が覚めましたのね?」

 目に涙を一杯に貯めて、リリィが覗き込んできた。

 彼女の顔を見て、キラはほっとした。自身に起きた異常事態が、何でもないようなことに思えて、こわばっていた力が抜けた。


「うん。でも身体が……」

 ごめん、と続けようとして、キラは口をつぐんだ。

 それを・・・、〝誰か〟にとがめられていたような気がしたのだ。


「ひとまず退散ですわ。さ、立てますか?」

「ん……ありがと」

 キラはリリィの青い瞳を見つめて言った。

 彼女は疲労した顔で嬉しそうに笑い、こくりと頷いた。


 体は重いが、足を動かす事は出来る。キラはリリィに体重を預けつつ、ともに歩き出す。

 と、

「キラ殿、大丈夫か? 手を貸そう」

 反対側から、ニコラがぐっと支えてきた。


 キラは、そしてリリィもびっくりして、彼を見つめた。肩にはエリックを担いでいる。

「ニ、ニコラさん……?」

「勝手とは思ったが、君のあとをつけてきた。どうしても……心配になって」

 父親は、所々にやけどを負った息子を心配そうに見た。

 しかしそれもほんのわずかな間で、次の瞬間には表情を引き締めていた。


「キラ殿、君の剣だ。収めておくぞ」

「あ……」


 ニコラが拾ってくれた剣は、中ほどが欠けていた。ブラックと数度打ち合っただけで、まるで刈り取られたかのように刃の中ほどが削れている。

 少しとはいえ、命の恩人から貰ったものが傷ついたのは、ショックなものだった。


「ブラック! 貴様、何をしている! やつらを逃がすな!」

「くぅ……ちょお待てや。あれは俺の獲物や、誰にもわたさへんで……!」

「ならばさっさとやれ、殺すんだ! ノロマな野蛮人はいらんっ」


 だが、感傷に浸っている場合ではなかった。

 肥えた領主が、暴れ狂う白マントの姿におびえながらも、甲高い声で檄を飛ばしはじめる。いらだったように杖を振り回し、そのうちに、ガツンと地面をたたいた。


「もう少しで、我らの野望が叶うのだ……小娘などに邪魔されてたまるか……!」


 キラはリリィとニコラに支えられながら懸命に足を動かしつつ、ちらりと振り返る。

 杖を叩くのが合図なのだろうか。シスの謎の魔法によって次々と昏倒されていた男たちが、無理矢理起こされていた。意識がない中、強引に体を動かされているようだ。


「あれは――エマール……ここまで非道とは!」

 ニコラもそれを見たのか、ぎりりと歯を食いしばった。〝預かり傭兵〟について何か知っているらしい。

「ニコラさん……!」

「わかっている、分かっているさ……!」


 怒りを振り払うように声を絞りながらも、身体は正直であった。一瞬、立ち止まろうと硬直したのだ。

 彼にも体重を預けていたキラは、そのことでバランスを崩し、べたりとこけてしまった。

「は……キラ殿!」

「キラ!」


 そこへ、手近の〝預かり傭兵〟でさえも邪魔だと切り伏せ、ブラックが迫ってきた。エヴァルトを闇色の波動で吹き飛ばし、昏倒させたのだ。

 リリィが全身の毛を逆立たせて身構え、ニコラが謝りながらキラをかかえ、キラがリリィを助けようともがき――。


 真っ白な毛を持つ馬が、嘶きと共に現れた。



 ――こンの、クソガキィ! 俺様を無視してんじゃねえぞ!



 円形闘技場の外から、客席を飛び越えて。

 太陽で輝く白馬は、まるで空をかけるように足を動かし、ブラックを押しつぶそうとする。

 しかし白髪の男もそう簡単にやられるはずがなく、リリィに襲い掛かる寸前、軽い身のこなしで後退した。


 凄まじかったのはそのあとだ。

 怒りをぶちまけるがごとく、蹄が地面に食い込むと同時に、砂地の戦場をひび割れさせたのだ。ぐらりと地面が揺れ、客席の一部がずれて沈んでいく。


 ドラゴンの額を踏みつけたとき以上の破壊力があった。


「う、お……」

「相変わらず……!」

「む、無茶苦茶ですわね……きゃっ」


 ユニィの怒りは、闘技場にいる人間すべてに降りかかった。

 地割れによって多くの〝預かり傭兵〟が底へ落ちていき、エマールは白馬の気にあてられ気絶している。ブラックも、直接攻撃を受けたわけでもないのに、地面が割れていく中、辛そうにひざをついていた。


 大きなひび割れはキラたちの足元にも伸びていた。徐々にずれていく地面に、どうしていいかわからず、キラたちはただ落ちないようにじっとしているしかなかった。。

 特にリリィが不安がっているように見えて、キラはニコラの腕から離れ、弱い力でぎゅっと抱きしめた。

 彼女が抱き返し、震えているのを感じながら、キラは視線をあちこちにとばす。


 ユニィは……その前にエヴァルトは……? 

 姿が見えない。

 まさか、落ちたのだろうか?

 嫌な考えが脳裏をよぎり始めたとき、隣にどさりと何かが落ちてきた。


「おおぅ……シスめ、こないに手荒な……覚えとれよ」


 赤バンダナの傭兵だ。ブラックにやられていた割には大した傷は見当たらず、強いていえば、落下の衝撃で腹を痛めたらしい。うずくまって震えている。


「助ケテやったんダ、感謝シロ。後は知ラん」


 白マントのシスも、エヴァルトの背後に着地した。やはり、下から覗いてもその顔は真っ黒に塗りつぶされていた。

 本当に、どうなっているのだろう?


 じろじろと見ていると、

「う――?」

 白マントの内側から色白な腕が伸び、ぐっとキラを捕まえた。続けて、ニコラが担いでいたエリックを、もう一方の手で抱える。


「ちょ、ちょぉ?」

 キラは目を白黒させて、しかし暴れる力も残っていなかった。


「シ、シス? 何をしようとしているのです……?」

 リリィはキラから手を放さずに、シスに聞いた。

 すると白マントは、黒マントの時とは違い、たどたどしい敬語で応えた。

「ココから脱出デス。リリィ様はその馬ニ。そこノ男とトモに」


 ユニィが、大きく鼻を鳴らしながらも、いつの間にかリリィの隣に立っていた。これだけ闘技場を破壊しても、いまだに腹の虫がおさまらないようで、いらだつように尻尾を振っている。

 紅の騎士は一瞬戸惑ったように視線をさまよわせたが、次にはニコラを引き上げて白馬に乗っていた。


 ――チッ、よりによってヴァンパイアか……テメエらは嫌いだが、この際仕方がねえ……


「ヴァ、ヴァンパイア……?」

 シスに肩に抱えられつつ、キラは呟くような幻聴を聞いた。

 確か、ランディの〝高速治癒〟の神力の話を聞いたとき、ヴァンパイアのことをちらりと聞いた。彼のようにとはいかずとも、再生の能力を持つらしい。

 実際にその通りで、ブラックに串刺しにされた背中は真っ赤に染まっているというのに、シスは平気そうだ。


 ――よォ、今は平気そうだが、とりあえず後から説教だ


 どうやらユニィの怒りはキラに向けられたものらしかった。白馬は真っ黒な目をまっすぐにキラに向けて、鼻を鳴らす。

 何があったのだろう?

 そうは思っても、皆がいる手前、容易に問い返す事は出来なかった。

「サあ、行クぞ」

 シスが割れゆく地面を力強く蹴り、キラとエリックを抱えていることなど感じさせないような跳躍力を見せた。





 闘技場を飛び越えて・・・・・、北へ。

 驚くべきことに、シスの脚はユニィの速さに劣らなかった。

 恐るべきスピードで、それこそ風のように、貴族街を歩く行商人や貴人たちの間をすり抜けていく。早くも貴族街北門が見えてきた。

 エマールの忠実な下僕たちの追ってはすでになかったが、それでも一人と一頭は足を緩めることはなかった。


「リリィ様。コノ親子は?」

 ごうごうと風を切る中、シスはいたって普通の声でリリィに問いかけた。

 地に這うような声は、こだまするように弾んでいたが、キラにそれを聞き分ける余裕はなかった。


 元々、キラは弱っていた。

 ドラゴンとの戦いから始まり、その傷を完全にいやすこともできずに、戦いに身を投じてきたのだから、当然だ。

 ましてや、リリィの猛烈な紅の炎を一身に浴びたのだ。身体が強靭でなければ、すでに死んでいた。

 命の灯がぎりぎりで保たれていたところに、シスの乱暴な運び方である。

 走っては揺れて、跳んでは揺さぶられ。


 何を言いたいかといえば、酔っていた。

 のどまで出かかっていた。


「村へ送り届けると、約束しましたわ」

「なら、その通リに。安全な場所マデ、その馬で連レて行クとよいでショウ」

 シスがわずかながらに跳躍し、その間にエリックを放る。

 それを、ユニィの速さに目を白黒させながらも、ニコラが受け取った。


 キラは気晴らしにそのやり取りを横目で見て――しかしそれがいけなかった。

「シ、シス……ごめん、吐く……!」

「アァッ?」


 すべては同時だった。


 べちゃっ。そんな音がするのと。

 ぼふんッ。シスの白マントが弾けるのと。

 ドンッ。ユニィとシスの行く手を阻む、


「俺と遊んでいけよ、なア? キラ」


 ガイアが現れたのは。



 ――どきやがれ、クソマッチョ!


 


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