フィルちゃんとリュウジ
登場人物、団体は、実在しません。当たり前です。キリッ!
一人のイケテナイ学生が、大学の構内を雑誌を読みながら歩いていた。
隠すほどのことも無い。コイツは、大学2年生の鴨野龍司である。一応理系。粘菌の「フィザルム」なるものを飼育している生物学を専攻する学生だ。
雑誌の名前は、「これぞ、超絶アルバイト!」単なる、仕事探し専門のフリーペーパーである。
なぜ、アルバイトを探しているのか?
それは昨日のことだった。
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鴨野龍司は、いつものように粘菌「フィザルム」のフィルちゃんに餌をあげようと押入れを開けた。そこには、オートミールの袋が大切に保管してある。
鼻歌を歌いながらいつものように袋をあける。
「ギャー!! ね、ネズミだ! わー!!」
そして、腰が抜けた。
そこには、大きなネズミが入っていた。それにしても驚きすぎである。仮にも、生物学専攻。ネズミと言うな。マウスと呼べ。
「フィルちゃんの餌が…。どうしよう。仕送りだけでは良質のオートミールが買えないし。」
「そうだ!支出が増えたら、収入を増やせばいいんだ!」
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まあ、要するにだ。彼は、粘菌の餌のためにバイトをしようというのである。
さあ!ここで、解説しよう!
この世界では、バイトは全て、国の機関、「日本国バイト協会」によって管理されている。これは、日雇い派遣労働者の増加と、その反動による派遣業への規制が、ああなって、こうなって、うにゅうやになってああ~~~jgjはfじょ というわけで、成立した団体なのだ。要するに、でっかい派遣業者だ。
そのバイト協会に登録しておくと、ランクに応じて仕事が貰える。仕事の評価が高いと、ランクが上がる。因みに最低ランクはFランクだ。
あれ、リュウジが走りだしたぞ。どこに向かおうというのだ!