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楽音伝説  作者: みゅーず
第一章
9/23

第8話 暗黒大陸

はじめまして!


小説投稿始めました。みゅーずと申します。

異世界冒険ファンタジー×音楽の新ジャンルを開拓したいです。


私と同じく音楽好き、冒険ファンタジー好きな皆様、ぜひ序章だけでも読んでみてください!

エリアスとリリスが湖の怪物を倒し、伝説のヴァイオリンを手に入れてから数日。その出来事は、闇の勢力にも大きな波紋を呼んでいた。


暗黒大陸は、楽音の国とは対照的な不気味な雰囲気に包まれている。空は常に曇り、黒い雲が厚く覆っている。太陽の光はほとんど届かず、薄暗い闇が支配している。大地は荒れ果て、枯れた木々と黒い岩が点在している。


風が吹き抜けるたびに、冷たい霧が立ち込め、不気味な音が響いた。


闇の勢力の本拠地、暗黒大陸の中心部には、黒い尖塔がそびえ立っていた。その尖塔は、闇の魔力によって覆われ、まるで生きているかのように脈動している。尖塔の周囲には黒い霧が漂い、そこに住まう者たちの心を不安にさせる。


「ハイドラが倒された。奴らめ。」


黒いローブをまとった異形の姿の影は、焦燥に駆られながらも、尖塔の中を駆け抜け、新たな刺客を用意する計画を練り始めていた。


玉座の間は、薄暗い闇の中にあった。巨大な玉座は黒い大理石で作られており、その周囲には青白い炎がゆらめいていた。


玉座には、闇の主ドレッドナイトが座っていた。恐ろしいほどに威厳があり、その黒い鎧と赤く光る目が、まるで全ての希望を吸い取るかのようだった。


その時、玉座の間に一人の家臣が急ぎ足で入ってきた。


「ダークリース、報告せよ。」


その声は低く、しかし圧倒的な威力を持って響いた。


家臣はひざまずき、深く頭を下げた。


「主よ、申し上げます。エルウッド村近くの湖に派遣していたハイドラがやられました。」


「そうか。誰の仕業だ。」


「はい、陛下。エリアス・ハーモニアとその一行によるものです。」


家臣は緊張した声で報告した。


「エリアス・ハーモニア…あの血筋の者か。何故やつらに敗れたのだ?」


ドレッドナイトは怒りを滲ませながら問い詰めた。


「彼らは音楽魔法を使っていました。特にエリアスの演奏が強力であり、リリスの魔法がそれを支えました。」


家臣は恐る恐る答えた。


ドレッドナイトはしばし沈黙し、その冷酷な瞳で何かを考えていた。

やがて、彼は冷笑を浮かべた。


「なるほど、エリアスとリリスか。我らの動きを邪魔しようとするのならば、我らもその動きを止めなければならない。」

ドレッドナイトはゆっくりと立ち上がり、その巨大な影が玉座の間全体に広がった。


「家臣よ、新たな刺客を用意せよ。奴らの動きを封じ、我々の計画を守るのだ。エリアスとリリスの動向を常に監視し、必要ならば力で制圧せよ。」


ドレッドナイトは冷酷な指示を下した。


「承知いたしました、陛下。」


ダークリースは深く頭を下げ、その場を退くと、暗黒大陸の深部へと向かった。


深部は、さらに不気味な雰囲気に包まれていた。空気は冷たく重く、闇の力が一層濃密に感じられる。


ダークリースは、闇の霧を掻き分けながら進むと、一体の影の前で止まった。


「任務だ。」


ダークリースが声をかけると、影はピタッと動きを止め、彼に注目した。


「エリアスとリリスを排除せよ。奴らはハイドラに打ち勝ち、伝説の旋律の一部を手に入れた。」


刺客たちの目が冷たく光り、その中に潜む闇の意志がはっきりと見えた。彼らは一言も発さず、ただ黙々と命令を受け入れた。


「全力で挑め。」


ダークリースはそういうと自身の手を影の前に掲げた。

すると、黒いエネルギーが影に流れ込み、その力を増幅させた。彼らの目が一層鋭くなり、影全体が闇の力で強化された。


「これでお前はさらに強力になった。必ずやエリアスとリリスを排除せよ。」


ダークリースの言葉に、影は無言で頷いた。

暗黒の大陸の空はますます暗く、嵐の前の静けさが漂っていた。

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