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楽音伝説  作者: みゅーず
第一章
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第6話 第一の試練

はじめまして!


小説投稿始めました。みゅーずと申します。

異世界冒険ファンタジー×音楽の新ジャンルを開拓したいです。


私と同じく音楽好き、冒険ファンタジー好きな皆様、ぜひ序章だけでも読んでみてください!

エリアスは、封印の守護者セレナーデ・ヴァイオリンの前で、自身のヴァイオリンを構えた。


セレナーデが先にヴァイオリン演奏を始め、その音色は水中にもかかわらず澄み渡り、湖全体に響き渡った。


エリアスは、ゆっくりと弓を滑らせ始めた。軽やかに弦を弾き、セレナーデの演奏に合わせて、メロディーが美しく紡がれていく。


リリスも、エリアスの演奏に込められた想いの深淵を感じ取り、想いの旋律を強めるサポート魔法を唱えた。二人の演奏に合わせて青く美しい光の粒子が浮かび上がり、光の粒子は音符の模様となり、水中を舞い踊るように浮かび上がった。


しかし、試練が始まってからしばらくの間、二人はセレナーデの心の表現に到達できずにいた。エリアスの演奏は美しいが、何かが足りなかった。セレナーデはじっとエリアスを見つめ、彼の心の奥深くにある感情を見極めようとしているようだった。


「エリアス、大丈夫。私たちを信じて。」


「リリス、ありがとう。」


エリアスは演奏に集中しながらも、リリスの言葉に感謝した。深呼吸をし、自分の内側と外側にある感情を探り始めた。


次第に、エリアスの演奏が変わり始めた。彼の旋律は徐々にセレナーデの心に共鳴し、湖全体がその音色に包まれていった。セレナーデの瞳が温かみを帯び、微笑みが浮かんだ。


エリアスがさらに感情を込めて演奏を続けると、リリスもその音に合わせて魔法の光を一層鮮やかに放った。


セレナーデの演奏、エリアスの旋律、リリスの魔法が一つになり、真に共鳴を始めた瞬間、湖全体に喜びと安らぎが広がった。魚たちは湖の中で優雅に踊り、水草も風に吹かれるように揺れ動いた。湖の水は光り輝き、祝福のように二人を包み込んだ。まるで湖自体が音楽に酔いしれているかのような光景が広がった。


「見て、エリアス!湖全体が私たちの音楽に反応しているわ!」


エリアスも微笑みながら演奏を続け、セレナーデの心と完全に共鳴した。その音色は湖の全ての生命を喜びに満たし、水中の世界を一変させた。


セレナーデが静かに語りかけた。


「見事ですね。エリアス、リリス。合格です。」


セレナーデは静かに微笑み、手を差し出した。その瞬間、石棺が光を放ち始めた。光は次第に強まり、湖全体を照らし出すほどの輝きを放った。


続いて石棺がゆっくりと開き始めると、その内側からはまばゆい光があふれ出した。光は徐々に収まり、美しいヴァイオリンが姿を現した。


「これは…あなたのヴァイオリン…」


エリアスは息を呑んだ。瞳には感動と敬意の色が浮かび、心臓の鼓動が速くなるのを感じた。


セレナーデのヴァイオリンは純白のボディにきらびやかな装飾が施されており、宝石の輝きが周囲を照らした。弓もまた、細かい宝石が散りばめられており、その美しさに圧倒された。


守護者は、優雅な動きでヴァイオリンを手に取ると、エリアスの前に差し出した。


「エリアス、このヴァイオリンはあなたに託します。私の力と共に、新たな音楽を紡いでいってください。」


彼女の言葉には深い信頼と期待が込められていた。エリアスは慎重にヴァイオリンを受け取り、その重さと温かみを感じた。


「ありがとうございます、セレナーデ様。必ず伝説の旋律を元通り集め、闇の勢力から私たちの国を守ります。」


エリアスは感謝の意を示しながら誓った。リリスもその瞬間の神聖さに感動し、エリアスと共にセレナーデに深く礼をした。


すると、セレナーデは、すこし驚いた様子を見せ、二人を見つめて話し始めた。


「あなたたちは、伝説の旋律を探していたのですね。」

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