表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
54/85

バスのなか

過去話をちょっと整理しました。

修正だけで内容は変わってないですー


まだ大量に修正箇所があるので、多分週1くらいで修正します。

酒飲みながら書くもんじゃないね(戒め)

林間学校までの残りの時間は、レオと一緒に予想される課題やその対策を練ったり、トレジャーハントに参加しそうな生徒の中で実力のありそうな人の情報を共有したりして当日に備えた。


とは言っても課題に関しては色々予想はしてみるものの分からず仕舞いで、結局魔法の練習に力を入れるしかなかった。

有力生徒の情報も、あまりの豪華景品につられて参加人数が莫大になってしまったため整理しきれていないのが現状だ。

唯一得られた有用な情報としては、総合成績1位の蒼天院(そうてんいん) (あらた)君と総合成績2位の(ゆう)君が参加をしないという事だ。

(ゆう)君は「あまり長距離を歩くのは医者に止められてるんだ」という健康上の理由だった。

あまり深くは聞かなかったが過去に足を怪我したと聞いているし、その為だろう。

(あらた)君は「ふっ・・・仮に(トレジャー) をすべて集めたとしても蒼天院(そうてんいん)である私には無用なものだ」という金持ち発言をしてきてちょっとムカついた。

本人に煽る意思はまったくないのだろうが。

(あらた)君が参加しないなら、(あらた)君にべったりの従者のリンさんも参加しないだろう。


模擬魔法戦で活躍した選手が参加しないのは僕たちにとっては好都合だ。


参加人数が増えた時は厳しいレクリエーションになることを予想していたが、上位勢の一部が参加しないと分かった今、実力的には僕とレオのコンビに対抗できる人はかなり少ないとみている。


まあ今回はあくまでレクリエーションだから、模擬魔法戦みたいに戦闘になることはなさそうだけどね。


そんなこんなで情報収集と対策に集中していた毎日だったが、いよいよ林間学校当日を迎え、今はバスに揺られている。

既に都会から抜け出し、田んぼや畑が続く田舎道を碧水蒔(へきすいじ)高校の高級大型バスが10クラス分10台並んで走る様は圧巻だ。

SNSを暇つぶしに見ていたら、一般人が撮った碧水蒔(へきすいじ)財閥が所有するバスが10台並んで田んぼを走っている画像がシュールでプチバズしているくらい見ごたえがある。

僕も事情を知らずに財閥が保有しているバスが田舎道を走っていたら何事かと思うだろう。

実際はただの林間学校なのだが「碧水蒔(へきすいじ)財閥上層部しか行くことが出来ない社員旅行」だの「他の財閥へ戦争をしかけに行く」など邪推するものや「田んぼから油田が見つかりその調査」とかいう荒唐無稽なものまで様々だ。

僕も何かボケようとコメントを考えていたところで、椅子を揺さぶられた。


「おーい、いがちゃん聞いてるー?」


後ろの席にいた埜上(のがみ)さんだった。


「ごめん、何か言ってた?」

碧水蒔(へきすいじ)ハイランドに言った事あるー?って話」

「旅行とか全然だったからないよー」


返事をしながら後ろを向くと、埜上(のがみ)さんとその友達の長身の黒髪ロングの佐野(さの)さんがいた。


「せっかくかわいい(はな)ちゃんが話かけてくれたのにー、五十嵐(いがらし)君寝てたのー?」

「いやーレクリエーションの考え事しててさ」


佐野(さの)さんは結構話しやすい。

初めて話したのは模擬魔法戦の頃で、あらぬ噂を払拭しきる前から話かけてくれたレアな子だ。

たまたまかもしれないが、教室でレオや(ゆう)君と話していると何故かこっちを見ていて目が合ったりする。

見間違いかもしれないが、そういうときの佐野(さの)さんは目つきが怖い気がする。

埜上(のがみ)さんは大体この佐野さんと、ちんまい黒髪ショートの叶野(かのう)と一緒にいることが多い。

叶野(かのう)さんは今は別の席にいるが、林間学校の班分けでも同じ班にいるくらい仲良しだ。


埜上(のがみ)さんと佐野(さの)さんは行った事あるの?」

「私は無いけど、(はな)ちゃんはこの辺が地元らしいよー」

「へーそうなんだ」


都会っ子っぽいイメージだったからちょっと意外だ。


「だよねー、こんなギャルっぽい見た目なのにねー」


佐野(さの)さんの茶化しにちょっと恥ずかしそうな顔をしている。


「おばあちゃんがこの辺に住んでて、子供の頃はこの辺りに住んでたんだー。碧水蒔(へきすいじ)ハイランドも行った事あるよー」

埜上(のがみ)さんって都会っ子のイメージだったから結構意外だね」

「子供の頃はおばあちゃんの畑の手伝いとかよくしてたし、この間電話したときも『今度帰ったら魔法で水撒いてあげるねー』って言ったら『(はな)は凄いねー』って喜んでくれたんだー」


見た目が完全にギャルだから勝手に田舎とか自然とか好きではないと思ってた。

ギャルでおばあちゃんっ子っていうのもギャップがある。

ちょっと可愛いなと思ったところですかさず佐野(さの)さんが茶化してきた。


「これはギャップに五十嵐(いがらし)君惚れちゃったんじゃないのー?」

「・・・おばあちゃん思いで優しいなーって思っただけだよ」


考えていたことを当てられ返答が少し遅れて怪しい感じになってしまった。

すると佐野(さの)さんが変なことを言い始めた。


「冗談だよ。本命は別にいるもんね」

「? なんの話?」

「大丈夫、性別なんて些細なことだから。私はとても素晴らしいことだと思うし、応援してる!」


そう言うと僕の隣の席で寝ているレオと、反対側の席にいる(ゆう)君を交互に見ている。

・・・あれ?佐野(さの)さん、何かとんでもない誤解をしていないか?

しかも息使いがどんどん荒くなって顔が赤くなってきた。

困惑している僕をおいて、佐野(さの)さんがどんどん暴走していく。


「それでずっと気になってたんだけど、五十嵐(いがらし)君ってどっちが本命なの?」

「その視線の動かし方をした後だととんでもないことを言っていることになるんだけど」


レオと(ゆう)君を見た後だとまるで僕が二人を好いているみたいだ。


もしかしたらと思ったけど、佐野(さの)さん腐りすぎでは?

レオとカップリングなんて冗談じゃない。

こんなゴリゴリのヤンキーみたいな男は絶対にごめんだ。


(ゆう)君はちょっと可愛いところがあるけど、一応男だからね。


「そんなこと言って、金剛(こんごう)君といつも一緒に帰って毎朝同じ時間に登校してるなんてデキてる以外にないでしょ。白雲(はくうん)君とも入学初日で抱き合ってたし」

「おんなじ寮だから一緒に来てるだけだよ!(ゆう)君とも抱き合ってたんじゃなくて転びそうなところを支えただけだから!」


誤解以外の何物でもないのだが、佐野(さの)さんは心の底まで腐っていて「それは五十嵐(いがらし)君が勝手に言っているだけだから」と本人を差し置いて意味の分からない主張をし始める始末。

会話が通じないと諦めて、この不穏な話を切り上げた。


ちなみに埜上(のがみ)さんは何を言っているのか全く分かっていなかったみたいで、話に置いてけぼりにされたとちょっと拗ねていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ