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宝探し

明日は誤字脱字とか伝わりにくい個所の修正をするのでお休みしますー

レクリエーションは宝探しでは?という仮定を立てた僕とレオだったが、それ以上の情報は先生たちからの発表を待つしかなく、出来ることと言えば碧水蒔(へきすいじ)ハイランドの地形を覚えることくらいだ。

それも1週間もあればほとんど覚えてしまい、やることが無くなった僕はいつも通り魔法の練習に励んだ。


入学からもうすぐ3か月は経つという事もあり、僕だけでなくクラスメイトの魔法の実力もメキメキ上達している。

魔法を専攻する高校に通っているだけあって、最初はDランクの実力だった人はみんなCランクくらいに、Cランクだった人はBランクくらいには実力が上がっている。

ランクの改定試験はまだ先だが、ほぼ全員がランク上昇するのではないだろうか。

ただBからAに上がるのはなかなか大変らしいので、僕もAランクに昇級するために日々努力を重ねている。


まあ僕の場合はランクなんて関係なく練習はするけど。


そんな様子を見たレオから、「魔法の練習をする前に赤点ほぼ確定の社会科の勉強しろよ」と至極真っ当なことを言われたが、魔法大好きな僕はレクリエーションの点数で社会科を乗り切ると心が決めてしまったので気にせず魔法の練習をし続けた。


そんな毎日を送っていると、林間学校のちょうど1週間前まで迫っていた。

いつものように朝礼を始めた刺島(せきじま)先生から、林間学校の連絡があった。


「あと1週間で林間学校だが、ここでレクリエーションについての告知がある」


少しあった眠気が一気に吹き飛んだ。

僕の夏休みが平穏になるのか補習になるのかはここにかかっている。


「今回の林間学校のレクリエーションは『トレジャーハント』。宝探しといやつだ。施設内のありとあらゆる場所に景品が用意されている」


僕は心の中でガッツポーズをする。

完璧だ。

施設の営業日程からよく正解にたどり着いたと自分で自分を褒めたいところだ。

事前にマップを完璧に覚えている僕とレオに非常に有利に働くだろう。


「今回の景品の目録と個数を記載したプリントを今から配る。・・・はあ。参加を希望している者はよく目を通しておくように」


なぜだか刺島(せきじま)先生はこのレクリエーションに乗り気ではない気配を感じる。

普段は仕事に真面目な先生だが、プリントを配る様子はどこか嫌そうな表情に見える。


プリントが前の席から回っていくと、異変が起きた。

プリントに目を通した人たちから、徐々にざわめきが伝播している。

何事かと思い手元に回ってきたプリントを読み進めていると理由が分かった。


事前に連絡があった通り、テストの点数、食堂の食券、購買部の割引券、それと碧水蒔(へきすいじ)財閥が運営する事業全てに使える金券の記載があった。

碧水蒔(へきすいじ)財閥はあらゆる分野を網羅している企業なのでほぼお金を貰ったと言っても過言ではないだろう。


ただクラスがざわついている原因はそこではない。


「・・・景品の量が多すぎないか?」


・テストの点数 ・・・3点×300個

・食堂の食券 ・・・1食×300枚

・購買部の割引券 ・・・500円×300枚

碧水蒔(へきすいじ)財閥が運営する事業で使える金券 ・・・3000円×300枚


この高校の運営陣は間違いなく金銭感覚が狂っている。

総額100万円は超えは林間学校のレクリエーション如きに用意していい金額ではない。

人によっては犯罪の動機になり得る金額だ。


先日刺島(せきじま)先生がしていた話では、一つ一つの景品はそこまで豪華ではないという話だったが、数がここまであれば話が変わってくる。

事実、直前まで興味が全く無さそうだったクラスメイトたちも食い入るようにプリントを見ている。


碧水蒔(へきすいじ)財閥って美容系強いから金券めっちゃほしいー!」

「ほかの物も見つけたら普通に嬉しいし、レクリエーション本気でやろうかな?」

「上手いこと金券見つけられたらバイトしなくて済むかもしんねえ!」


だんだんとクラスのボルテージが上がってきた。

廊下から別のクラスの声も聞こえてきているのは、おそらくこのクラスと同じ状況なのだろう。

制御が効かなくなった教え子を見て、刺島(せきじま)先生が頭を抱えている。


「だからやりすぎだと言ったのだ。上層部は学生の金銭感覚を全く分かっていない・・・」


どうやら刺島(せきじま)先生はまともな感覚を持っていたみたいだが、上層部に押し切られたようだ。

普段は刺島(せきじま)先生が一喝すれば静まる教室だが、今日ばかりは収まる様子がない。

半ばやけくそ気味に話を進めている。


「魔法を使用した課題が出されるから自身の知識や技術を用いて攻略するように!レクリエーションは希望者のみだ!各々林間学校を楽しむように!以上!」


刺島(せきじま)先生は騒ぐクラスを放置し勢いよく教室を後にした。


改めてプリントに目を通す。

テストの点数が予想よりも多いことは嬉しい誤算だ。

当面の目標は赤点ラインの30点だから300個あるうちの10個見つければ最低ラインとなるのはありがたい。

ただ参加者が増えすぎるのは好ましくない。


簡単に手に入る景品はすぐに狩りつくされるだろう。

そこにテストの点数が固まっていた場合は厳しい宝探しになるだろう。


期待と不安が入り混じる中、林間学校の日が刻々と迫ってくる。

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