王取合戦2
ちょい短め
試合が終わり控室にて。
完璧な展開で試合を進めることができ、みな安堵している。
「影下君お疲れさま」
「五十嵐君も、ナイスアシストだったよ」
7組との試合は影下君がいたおかげでスムーズに終えることができた。
1組に手の内を晒さずに済んだというのは、普通に試合をして勝つよりも価値がある。
「次は1組と5組の試合だ。僕たちも観客席で見学しよう」
「そうだね。出来れば前の席に座りたいところだね」
いまだ選手の情報が出ていない1組と5組の試合はしっかりと見ておかなきゃね。
荷物を整理し、観客席へ向かった。
道中、こちらに向かってくる人影が見えた。
あのマントを羽織ったシルエットは一人しかいないな。
「あれ蒼天院君だよね?」
「だな。この学校でマントを羽織ってるやつなんてあいつくらいだろ」
蒼天院君率いる1組が目の前まで来た。
「白雲 悠とそのクラスメイトではないか!先ほどの試合見ていたぞ。なんともな試合運びであった!流石は悠久の時を共に過ごした我がライバルと言ったところか」
「ありがとう。でも作戦はレオ君が考えたんだよ」
「ほう、お前か・・・」
レオに興味が行ったみたいだ。
蒼天院君と何回か遭遇したことはあるが、悠君以外に興味を示したのは初めてだな。
「なるほど。知恵者が居たか。私の名前は蒼天院 新!お前の名前を聞かせてもらおうか!」
あからさまに面倒くさそうな顔してるな、レオ。
「・・・金剛 怜雄だ」
「なるほど。お前は骨がありそうだ。覚えておこう」
やり取りを見守っていると、蒼天院の顔がこちらを向いた。
「それと、お前もだな」
「え、僕?影下君じゃなくて?」
多分会場が遠くて影下君と勘違いしたのか?
僕は今回の試合にほとんど絡んでいない。
「いや、間違いない。・・・ふふふ、私の目は誤魔化せなんぞ?お前が敵を足止めするときに放った魔法の発生スピードは明らかに異常だ」
「っ!?」
マジか。
僕たちは今回の試合、1組に手の内を隠すために必要以上に魔法を使用していない。
なんなら僕に関してはどさくさに紛れた1回しか撃ってない。
・・・ただの中二病ってわけじゃないか。
「・・・五十嵐 秀介だよ」
「ふふふ。覚えておこう」
そういうと1組の面々は控室の方に消えていった。
「蒼天院君、分かってはいたけどただものじゃないね。洞察力が鋭いね」
悠君も驚いた表情をしている。
「それも驚いたけど、そんなことより新君が僕意外に興味を持ったの、初めて見たよ」
「そうなの?」
あんなに賑やかなやつなのに他人に興味があまりないのか?
唯我独尊的な感じなのかもしれない。
「お前らー、置いてくぞー」
気づいたらみんな先に行ってる。
「あ、今行くよー」
小走りでみんなの方に向かう。
ふと視界の端で一緒に走っている悠君の顔は少し嬉しそうに見えた。
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