自己肯定感は低いより高い方が良いと思う
仕事忙しすぎですー
「・・・自己紹介まだだったね。俺は影下 肇。話すのは初めてだね、よろしく」
「五十嵐 秀介。よろしく。・・・で、模擬魔法戦に出たいっていうのはどういうこと?」
告白されるかもと思って暴れていた心臓が落ち着きを取り戻し、改めて自己紹介をした。
「教室での話が聞こえたんだ。『模擬魔法戦のやる気があまりないんじゃないか』ってやつ」
「あー、そんな話してたね」
昨日の昼休みの話か。
レオも言っていたが、普通に出てほしいと思ってたんだけど。
「Bランクで成績も良かったんでしょ?ならわざわざ僕に許可取らなくても希望すれば普通に出れるんじゃないの?」
「・・・模擬魔法戦の候補ってみんな仲が良いだろ?そんな中に俺みたいなやつが入ってきたら迷惑かなって」
「むしろ猿堂とかがメンバーに入るよりよっぽど頼もしいけど」
物憂げな表情で話す影下君。
なんかイメージと違うな。
いつも腕を組んで寝ているイケメンって思ってたけど、もしかしてコミュ障なのか?
「俺って暗いから、クラスでも浮いててね・・・疎まれてるのかもな・・・」
「浮いてはいるけど、女子に人気だし疎まれてる感じではないと思うけど」
女子と交流がほぼない僕ですら好意的な話を聞くから結構人気だと思う。
当の影下君は苦笑いを浮かべている。
「はは、気を使ってくれてありがとう」
「別に使ってないんだけど」
これはあれだ。
自己肯定感が低いんだ。
それが巡り巡って人と話をするのが苦手になっているんだ。
まあ自己肯定感が低くても戦力になることには変わりない。
「もちろん影下君が参加するのは歓迎だよ。学年一位の魔素保有量の力を貸してほしい」
「っ!ありがとう!俺、頑張るよ!」
影下君は嬉しそうな表情をしている。
まあ僕が許可しなくても希望すれば余裕でメンバー入りしていたと思うけど。
それにしても、こんな自信のないやつ初めてみた。
珍しすぎてちょっと話をしてみたいかも。
「なんで魔法学校に入学しようと思ったの?魔法が好きだから?それとも将来を見据えて?」
「・・・魔法が使えれば、みんかなら話しかけて貰えたり、人気者になるかなって。ほら運動出来る奴って人気じゃん?」
「あ、そうなんだ・・・」
く、暗い。
あとなにその足が早い奴が人気者みたいな理論。
話題を変えよう。
「いつも教室で寝てるけど、夜遅くまで何かやってるの?趣味とか魔法の練習とか?」
「実はあれ、起きてるんだ・・・ずっと起きたまま何もせず座っていると、本当にクラスから浮いてるっていうのをモロに感じちゃって」
「あ、そうなんだ・・・」
地雷が多い!
なんだよ寝たふりって!どういう感情でそんなことやっているんだ?!そんなことしているから浮いてるんじゃないか?!
はい次っ!
「魔素の保有量が多いと身体能力と魔法抗体力が上がるんでしょ?どんな感じなの?」
「実はちょっとだけ良いことがあって」
「いいね!どんなこと?」
「学費のために近所の農家の収穫を手伝って時期があったんだけど、あまりの収穫スピードに『お前はピーマン農家の才能がある!逸材だ!』って言われたんだ!」
あーあーあー。
10クラスもある中で1位の魔素保有量なのに、なぜピーマンの収穫を手伝っているのか?
そんなことしなくても稼ぐ方法山ほどあるだろ!
お前も何で誇らしげな顔をしているんだ!
もう面白い!
ここまで来たら逆に面白いわ!
よし、決めた!
「影下君」
「えっと、何?」
「これだけ話したのなら、僕たちはもう友達だ!」
「と、とぅ?とぅもだち?ともだっちっになってくれるの?!」
「・・・ああそうだ!」
影下君、友達って言いなれてなさ過ぎて噛みまくってる。
真面目な話をしてるから笑わせないでほしい。
まあ本題に入ろう。
「そこで提案なんだけど、次の連休中にレオと悠君と一緒に練習するんだけど一緒に行かない?」
「・・・っ!もちろん、いいよ!」
まだレオと悠君とは面識ないから、断られるかもと思ったけど来てくれるみたいで良かった。
返事をした時の影下君はちゃんとイケメンで凄い爽やかな人間に見えた。
その後、感極まって泣いていたのは、ちょっと引いてしまったけど。
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