第62話・千夜一夜物語 19[再び]
「なんやクロちゃん・・・マニュアルは人格変えるモンやったん?」
「は?マジウザイ」
その場は凍りついたように静まり返った。
「クロちゃん、いくらワイでも怒るで?」
「イクラワイデモオコルデー」
ピキッとした音が聞こえるようだ。いや実際聞こえた。
「願い叶えたのにこの仕打ちは初めてや・・・・いやマジで」
空気が変わるのが分かる。
「死ぬか?クロちゃん」
「出来んの?ザ〜コ」
ピッ!と音共に俺は右後方に連れ飛ばされていた。
その場にいたら俺の顔は消し飛んでいただろう。
ジンさんが右腕を振って俺の頭を消し飛ばそうとした瞬間アーズさん、バイコさんが俺を抱き抱えた右後方に離脱してアラジンさん、バイオさんが追撃に備えて俺達3人を守る形になっていた。
「マスター!危ないじゃないですか!」
「我が君!いや〜良い煽りだったぜ!いきなりでビックリはしたけどな!」
「アハハ!ご主人様最高〜!」
「天使!どういう意図で?」
「これで・・・条件の一つは満たしたハズです・・・!」
「条件??」
俺はジンさんに手をかざす。
するとこの世界に来た時と食堂、東の大砂漠で見たのと同じピンク色の魔法陣出現する!
「・・・ッ!しまった!そういう事かいな、クロちゃん!」
「ごめんなさい、ジンさん」
魔法陣がジンさんを包み込む。
「理解したで!あいつの魔法か!クロちゃん!これをワイにやるなんて頭ぶっ飛んでんなー!」
「これが皆んなが幸せになる方法なんです・・・!」
腕が焼けるように痛い!人にかけるのと魔神にかけるのじゃこんなに違うのか!
血管が浮き出てきて、所々から血が吹き出す!
「ぐあっ!」
痛い!耐えろ!痛い!耐えろ!痛い!耐えろ!!
光はジンさんを完全に包み込んで爆発に似た放射状の光を放つ。
光に目が慣れて目の前の光景を目にした時、賭けに勝った事を確信する。




