第59話・千夜一夜物語 16
「どうも~初めまして魔神ジンです~。色々調べて来とると思うから細かい所は省くで。ワイはこの神器・千夜一夜物語の神や。どんな願いでも叶えられる力を持っとる。条件はー」
「君を倒せば良いんだろう?」
シンドバットさんのその言葉で一瞬にして空気がひりつく。
2~3mは離れているけどカシムさんもアリババさんも一気に戦闘態勢だ。
「早いもん勝ちか~ボク好きだよ早い者勝ち」
「それなら・・・」
「一気に行くか!」
アーズさん達も剣を抜く。
「まぁ~本来はそうなんやけど。今回は条件を変えようと思う」
「・・・・その条件とはぁ?」
「というかな、今回はクロちゃんの願いを叶えようと思う!」
「「「「「!!!!???」」」」」
何で!?
「クロちゃんは良い子や!とても皆んなの事を考えとる!ワイはその純粋さに惚れた!」
惚っ!?
「ああ!?惚れた!?」
「それはどういう事だ・・・・・?」
「ご主人様はボクのご主人様だぞ!」
「天使に何を・・・・?」
「ちゃうちゃう、君らのとは違う」
そうなのか、ビックリした!
「クロちゃんは素晴らしい!心が綺麗や!」
何か照れるな・・・。おい4人して腕組みしながらドヤ顔するな。
「だから今回はクロちゃんの願いを叶える事にしたんや。あー分かっとる!不公平っていうんやろ?大丈夫や!クロちゃんなら全員を幸せにする願いを選べる!」
――――!何て事を言うんだ!
「その条件は変えられないのかなぁ?」
「何やクロちゃんを信じられへんの?」
「シンドバット様!」
「・・・クロちゃんを信じよう」
皆んなが幸せになる願い。数分前なら出来た。
皆んなに会う前だったら出来たのに・・・・・。
俺はその時の決心がもう・・・・・。
「さぁクロちゃん・・・願いを言いや。どんな願いでも一つ叶えるで」
俺の願い・・・俺の夢・・・俺の希望・・・俺の欲望・・・。
「俺の願いは・・・・・」




