第29話
いや、ちょっと聞いてね。
有名なセリフを言っただけなんだよ。この言葉は世界中の人が知ってるよ。
だから俺以外の人がこの世界に来て、この状況になったら同じことを言うよ。
だから、だから、だから
そんな一斉にこっちを見ないで!皆んな!
「何で分かったんですか、ご主人様?この言葉はボクが・・・・色々考えて作った合言葉なのに・・・・」
「クロちゃん様、どうしてお分かりになったんですか?」
カシムさんが聞いてくる。
「いや、これは俺の世界、あっえっと、俺の国でも似たような言葉がですね~」
苦し!無理!もし本当の事言ってたとしてもこの挙動じゃ嘘にしか聞こえない!
「クロちゃん、君はー」
「シンドバッドさん・・・・」
「流石ご主人様ー!!ボクの心が分かるなんてー!!好きすぎるー!!!」
ビックリした!
「あぁ何て事だ、ボクの心はもう何も隠し事が出来ない・・・!隠し事が出来ない、ボクの全てがバレてしまう!ご主人様に!最高ですー!!ご主人様ー!!」
「うるせぇよ!!マジ叩っ斬るぞ!!」
アーズさんが本当に剣を抜いた!止めなきゃ止めなきゃ!
「アーズ、後にしとけ」
「じゃあコイツ引っ張るの変わってくれよ、バイコ~!」
「・・・・どうしますか?シンドバッド様」
「クロちゃんが何で言葉が分かったかは、まぁクロちゃんが凄いで今良いよぉ。目的を優先しようぅ」
「分かりました」
この後、アーズさんを宥めて、俺達は岩の下から出てきたら大穴に入った。
大穴からは階段が深くまで伸びていた。
地下何階分だろう。所々に蝋燭で灯りをつける台がある。
バイオさんを先頭に蝋燭の灯り持ち、階段を降りる。
1番地下には何十以上の金で出来た物、骨董品、絵画が乱雑に置いてあった。
「こりゃあすげーな」
アーズさんが辺りを見回して言った。
「盗品の数々ですね。この数極刑ですね」
「いつ処刑しますか?」
カシム、アリババ兄弟が言う。
「まぁ落ち着いてぇ」
「シンドバッド様!この金の腕輪貰って良いですか!」
「いいよぉ似合うねぇモルジアナ」
「良くないよ!ボクのだぞ!!」
「違うでしょ!」
思わずツッコんでしまった。
「それでここにあるんですか?シンドバッドさん」
「あるよぉ。えーと・・・・あった。これが千夜一夜物語だよぉ」




