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いいなずけ無双~中身が小学生男子な学園一の美少女と始める同居生活が色々とおかしい~  作者: ひだまりのねこ


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第百四十五話 黒崎という男


「これで全部解放できたようですね」


 どうやら地下十三階が最下層だったようだ。


 細かい調査や尋問は白衣衆や黒衣衆の皆さんにお任せするとして……明日も早いし俺はそろそろ帰って寝ないとな……」


『待つにゃあ命』

「……ひだにゃん? どうしたんですか」


『まだ下にあるにゃあよ』


 ひだにゃんが床をトントンすると地下への階段が現れる。さすが神の眷属、すあまを食べていただけじゃあなかった。


「……一体この先に何が?」


 おそらく黒崎本人しか知らないエリアなのだろう。誰の記憶にも残っていなかったのだから。



「この階にも牢屋があるのか……」


 それほど広くはないエリアに一つだけ存在する牢屋。


 中には……一人の男が居た。



「あの……助けに来たのですが……生きてます?」


 力なく横たわっていた男の身体がむくりと起き上がる。


「……あなた方は?」


 酷く怯えた様子の男。健康状態に問題はなさそうだけど、ずっとこんなところにいたのではおかしくなっていても不思議ではない。


「天津命、そして白衣衆です。わかりますか?」

「アマツ? ハクイシュウ……本当に?」


「天津くん……これは……ちょっと想定外かもしれない」


 ……雅先生?


「命サマ……この男……黒崎です」


 雪羽さんが耳打ちして教えてくれる。


「え……? どういう事? 黒崎は二人いるってこと? それとも……」


 じゃあ今現在暗躍している黒崎は一体誰なんだよ……?


 

◇◇◇



「じゃあ、後のことはよろしくお願いします」


 結局真相はわからずじまい。調査は続けるとしても、明日、直接本人に聞くのが手っ取り早い気がする。教えてくれるかどうかは別にして。


「お待ちください命サマ」

「どうしました雪羽さん?」


「私を置いていくとはどういう事ですか?」

「へ? 一緒に来るんですか?」


「連れて行ってくださらないと明日の会議に間に合わないじゃないですか!!」


 言われてみればたしかに。


 布団がないですよ……と言おうと思ったけど、よく考えてみたら雑魚寝状態だったからあまり関係ないな……



「じゃあ一緒に行きましょうか」

「はい、命サマ」


『くっ……長ばかり羨ましい……』

『私も頑張ったのに……』

『こうなったら雅に賄賂を渡して……』


 色々聞こえてくるが聞こえないふりをする。後は雅先生に任せれば大丈夫……なはず。


「大丈夫ですよ~。こちらのことは全部任せて天津くんは会議頑張って来てくださいね~。悪いようにはしませんから~」


 悪いようにはしない……か。恐ろしい予感しかしないんですけどね。  



◇◇◇



「命サマ、少々汗をかきましたので、お風呂に入りませんか?」


 村長城に戻ったのは良いけれど、雪羽さんがそんなことをおっしゃる。


 たしかにこのまま寝るのはさすがに抵抗がある……しかし……二人きりで風呂か。


 俺はおそらく日本全国の高校生男子の中でもトップクラスの混浴経験者だと思うが、実は一対一は経験が浅い。とはいえ相手は女神さまと撫子さんなので質はめちゃくちゃ高いのだが。


 つまり何が言いたいかと言えば、正直二人きりで入ることに不安しかない。


 しかし雪羽さんはすごいな……いくら許嫁になったとはいえ、ほぼ初対面の男と二人きりで入浴するとか……さすが白衣衆の長、肝が据わっている。



「はぁはぁ……命サマと混浴……はぁはぁ……」


 全然大丈夫そうじゃない件……


 異常な発汗と震えを確認……過呼吸が心配なレベルだ。これは別々に入った方が……


「あの……雪羽さん? 無理しないで別々に入りませんか?」


「だ、駄目です……このチャンスを逃すわけには……たとえ浴場で死すとも……本望なのです!!!」


 怖い……目が血走っていらっしゃる。そ、そうですか……そんなに楽しみにされていたのですね。


 ま、まあ、ただのお風呂ですから気楽に行きましょう(鏡に向かって言い聞かせる)



「まったく……二人とも見てられないヨ」

「キアラ!?」「キアラさん!?」


「仕方ないから私も一緒に入ってあげる。それなら少しは安心でしょ雪羽?」

「ありがとうキアラ」


 ほっとした表情を浮かべる雪羽さん。やはり不安だったのだろう。


 素晴らしい友情に感動……いや待て待て、結局俺が危険になっただけなんですが……?



「ふふ、良い湯でしたね命サマ」

「良い湯だったネ命」


「……そうですね。良い湯でした」


 二人ともほんのり上気したピンク色の肌が色っぽいですね……。


 正直ギリギリの戦いだった。髪の毛一本分の差で女神さま送りを免れた感じだった。連日の特訓で確実に成長していることがわかって嬉しいけれど、これが三人だったら駄目だっただろう。


 まだまだ修行が全く足りていない。たかだか一緒に風呂に入るだけなのに……こんな有様で本当に当主が務まるのか? まあ出来る出来ないじゃない。やるしかないんだけれども。



「「すーすー」」


 静かに寝息を立てるキアラさんと雪羽さん。


「くっ、眠れない」


 両脇からぴったりとホールドされた状態。普通なら天国なんだけど、今は地獄。


 久しぶりにカンストしている般若心経を唱える。


 もうすぐ夜明け……数時間でも寝ておかないとな……

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― 新着の感想 ―
[一言] 色んな意味でやべぇ新入りよな(;'∀') でもって黒崎……一筋縄じゃいかなそうな事実よ(;'∀')
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