96. 温室の建設
<新しい知識と技術>
光合成、温室、
96. 温室の建設
この世界では、春夏秋冬季節があり、その季節にはその季節の物しか、
食べることができない。
例えば、メロンは冬には食べられないし、桃、スイカも初夏から夏にかけてか食べられない。
会議にはディアンヌ、シモーネ、ルーカスが出席する。
「農作物をある温度条件下や日照下で管理すると、夏に収穫できる作物でも収穫できる。」
ルーカス「温度や日照条件?温度はなんとなくわかるが、日照とは?」
「植物は光合成といって、空気中の二酸化炭素を光エネルギーにより、炭水化物に変換する。
日照条件が悪いと、二酸化炭素を光エネルギーにより、炭水化物に変換できなくなる。」
「ということで、太陽の光が透過するガラス板を使った作物を育てる建物『温室』を作り、
その中で農作物を育てる。」
シモーネ「温度を管理できる設備が必要ということですね。」
「まずはその農作物の種まきから収穫できるまでの機構を、この温室でシミュレートできるようにすればいい。」
「例えば3月下旬に種まきをし、4月に発芽、5月から6月につるが伸びて成長し、7から8月に収穫する。
この温度変化を秋から冬に栽培するとき、温度変化管理していけばいい。」
「ということで、火の魔石と水の魔石で温度管理をするスクロールを開発してほしい。
冬に夏の果物の料理ができるということだ。」
と、料理好きのディアンヌに振る。
ディアンヌ「分かったわ。両方の魔石を使い、温度管理をするスクロールは今は無いですが、
作れないことはないと思います。」
シモーネ「建物の大きさはどのくらいになりますか?」
「700㎡ぐらいの建物3棟でとりあえずいこう。スイカと、メロン、そして野菜のトマトも作ろう。」
ルーカス「水の分量や肥料など、通常の育て方でいいのか?」
「通常の育て方で構わないと思う。」
「あと先ほど話したように、空気中の二酸化炭素をエネルギーとする。
火を燃やすと二酸化炭素を作ることができるので、時々火事にならない程度に火を燃やし、
二酸化炭素を作り出す。人間には二酸化炭素が多すぎると有害のため、
多量に火を燃やしすぎないように気をつける様に。」
「建物として、換気量を調整つできるようにした方がよい。」
シモーネ「分かりました。」
「ところで、場所は農業営団敷地内がいいのだが。」
ルーカス「今年、キュウリやナスを収穫した場所にしましょう。」
ということで、農業営団敷地内に3棟、温室を建設することにした。
ルーカス「実はことにトマトを収穫した時、いくつか実をとらずにおいて、
実が地面に落ち、大きな目が出てきています。
茎が太いので、こちらのトマトの苗を使いましょう。」
建物自体は3週間で建設が完了し、秋の終わりにスイカ、メロン、トマトの苗を植える。
今後どう育っていくのか、ダメなのか、観察をルーカスに依頼する。
作者のうしねこです。
季節ではないのに、その果物や野菜が売られ、今の日本の食材は季節感が薄くなっていますが、
この世界は、その季節にしかそのものを食べれないという世界です。
その季節外の物を手に入れるということは、温室で温度管理をして育てるか、
気候の違うところから、育てたものを持ってくるという2つの方法が主ですが、
この世界では、気候の違うところから、育てたものを持ってくることは、
実質NGのため、温室建設を国王は考えた様です。




