95. 蓄音機とレコードの開発
<新しい技術>
蓄音機、レコード、ラッカ盤、マスター版(保存、量産)、カッティングマシン、
ニッケルめっき、銀めっき、銅めっき
95. 蓄音機とレコードの開発
以前写真機やカメラ、映写機を開発、復旧し始めたが、
音声を記憶し、再生する物がない。
ということで、蓄音機の開発をすることにした。
カセットテープやCD、ましてやMP3等、今現状で開発できるわけもなく、
メカ的な構造が比較的単純な蓄音機となった。
さて、いつもの政府庁舎会議室に参加者は、シモーネとアシモフである。
「今回は、『音』を記録し、再生する機械を作ろうと思う。」
シモーネ「この間、開発したフィルムによる動画と組み合わせると、より一層動画が楽しめますね。」
アシモフ「音はフィルムに記憶できないぞ。どうするのじゃ。」
蓄音機は、レコードというまるい円盤状の樹脂製盤に細い溝を掘り、
そこを通過する針が上下左右に揺れ、その揺れの振動を増幅させ、
音声として再生する装置である。
再生する以前に、レコードの作成であるが方法はいくつかあり、その一つとして、
ラッカー盤という録音用盤に溝を掘る方法がある。(ダイレクトカッティング方式)
その時、カッティングマシンという機械の開発が必要となる。
これは、まずアルミニウム(この世界ではアダマンタイト)盤をラッカーでコーティングしたものに、
ダイヤモンドの針で溝を掘る。
盤の強度を上げるために銀とニッケルめっきを施し、はがす。これで溝の凹凸が逆になる。
これが、保存用メタルマスター盤。
これでは溝が凸で逆なので、銅めっきで凹凸を逆にする。
これが、量産用マスター。
この量産用マスターにまた、ニッケルメッキで凸の盤を作成する。
この凸番を機械に取り付け、樹脂レコード型にプレスし、凹型の樹脂盤を生産する。
アシモフ「複雑な工程であるが、なんか写真のネガポジと同じ原理じゃな。」
アシモフ「でもめっきというものが必要じゃな。」
「あっ。」
イスナルドを会議室の電話で呼び出す。
20分ほどでイスナルドが会議室にやってくる。
「銀とニッケル、銅のめっき液が作りたい。」
(ニッケルめっき)
クエン酸ナトリウム、硫酸アンモニウム、次亜リン酸ナトリウム、
硫酸ニッケル、水酸化ナトリウムでこれらを作ってほしい。」
それぞれの化学式を説明する。
工程は
➀PH調整のため水酸化ナトリウム水溶液を作る。(水200gに水酸化ナトリウム200g)
➁治亜リン酸ナトリウム水溶液の作成(水160mlに治亜リン酸ナトリウム32g)
➂硫酸アンモニウム水溶液の作成(水340mlに硫酸アンモニウム120g)
➃クエン酸ナトリウム120g
➄硫酸ニッケル水溶液の作成(水200mlに硫酸ニッケル50g)
➀と➁をまぜ、順々に➂、➃、➄を混ぜていく。
PHを8から9になるように水酸化ナトリウム水溶液を追加で加え、調整する。
これで、深青色のニッケルメッキ溶液完成である。
めっきをしたいものに電気を流し、めっき液につける。
(銀めっき)
硝酸銀7.6g、リン酸ナトリウム9.2g、硝酸カリウム33.2g、硫酸アンモニウム33.2g、アンモニア水48ml、純水600ml
アンモニア水を純水に入れ、硝酸銀、リン酸ナトリウム、硝酸カリウム、硫酸アンモニウムを順々に加えていく。
めっきの仕方はニッケルめっきと同じく、電気を流しながら、この水溶液に入れる。
(銅メッキ)
硫酸銅140g、硫酸42g、塩素イオン液28ml、純水510g
塩素イオン液と純水を混ぜたのち、硫酸銅と硫酸42gを混ぜる。
めっきの仕方はニッケルめっきと同じく、電気を流しながら、この水溶液に入れる。
「ということで、イスナルドはメッキ液、アシモフは、カッティングマシン、蓄音機、
それぞれの盤の制作をお願いします。」
アシモフ「いつものことじゃな。」
イスナルド「ですね。」
いつも通り、1週間後に、レコードとカッティングマシン、蓄音機を作って持ってきた。
レコードは、リールインペリアルホテルのロビーの生演奏を記録したらしい。
きちんとハープシコードの演奏音が出ている。
これでスピーカがあれば、映画館の完成である。
作者のうしねこです。
写真やフィルム映画の動画は以前開発しましたが、
音声の記録システムはまだなかったため、レコードと蓄音機を開発しました。




