76. 洗剤と洗濯機、アイロンの開発
<新しい技術>
液体洗剤、脱水機能付き1ドラム洗濯機、アイロン
76. 洗剤と洗濯機、アイロンの開発
今回、第一執務棟の会議室に集まったのは、以下のメンバー。
シモーネ、イスナルド、オスマン
発端は、エンジニアの悩みのひとつとして、作業着や前掛けがよく汚れ、洗濯時間に時間がかかるということがあると、
シモーネが教えてくれた。
「できるだけ洗濯に手がかからない機械はないのかしら?」
とシモーネがいう。
「私たち医療学校でも、白衣を洗うのが大変なんですよ。」
とイスナルドが言う。
「私たち交通営団でも、制服を洗うのが大変です。」
とオスマンが言う。
以前いた日本では、汚れを落とす洗剤を1つのドラムで、すすぎと脱水、両方行えるタイプの洗濯機に入れ、
ほぼ全自動で対応していたが。
「まずは、洗剤の開発が必要になる。」
石鹸を沸騰したお湯に入れ溶かした後、炭酸ソーダとほう砂を入れる。
幸いほう砂はわが国で産出されている。
これで洗剤(液体式)は作るとして、問題は洗濯機である。
1層式ドラム洗濯機を検討する。
ドラムと外側の容器は別れていて、ドラムはいくつも穴が開いていて、
水流が起こり、脱水は、このドラムと外側の容器の間のスペースから排出される。
排水穴は、時間により開いたり閉じたり、ゼンマイでコントロールできるようにする。
洗濯を始めるとき、水の線をオンにし、洗剤を入れ、
すすぎ時間のゼンマイと脱水時間のゼンマイを巻く。
で、水が徐々に洗濯層に入っていくと、空気の入った樹脂製ボールが浮いていき、
ある程度の推移になると、自動で水が停止する。
そして、洗濯層を左右に動かすモータのスイッチがONと、すすぎのゼンマイがスタートする。
すすぎのゼンマイが終わったら、モータを止め、水をためていた栓が開く。
空気の入った樹脂製ボールが、水位が下がっていき、
完全に水がなくなると、脱水のスイッチがONと脱水のゼンマイがスタートになる。
そして、洗濯槽が高速回転する。
脱水のゼンマイが戻りきると、洗濯と脱水完了。
あとは洗濯物を取り出し、干すだけ。
この様な洗濯機の図を会議室の黒板に書き、
シモーネがメモを取る。
干し終わった後、洗濯物のしわがなくなる様、
アイロンをかける。
アイロンは単純な電熱線と水蒸気を出すためのタンクがある。
アイロンマットを引き、蒸気をかけながら、アイロンでしわを伸ばしていく。
アイロンの図も黒板に書く。
ということで、シモーネには洗濯機とアイロンの開発、
イスナルドには液体式洗剤の調合を依頼した。
2週間後、ドラムがアダマンタイト製の洗濯機とアイロン、
そしてガラス容器に入れられた洗剤が用意される。
展示スペースで、洗濯機を水道と下水管、コンセントにつなぎ、
液体洗剤を入れ、すすぎのゼンマイを30分、脱水のゼンマイを10分に設定する。
自動で洗濯を始めた。
水がたまるとゼンマイの時間だけすすぎ、水を捨て、脱水が始まる。
30分ですすぎと脱水が終わる。
次にアイロンのデモ。
脱水した洗濯物を本当は干してからだが、
アイロンお熱でしわを伸ばしながら乾かす。
なんと1時間もかからないうちに洗濯が完了。
シモーネ「製鉄工所や設計事務所に早急に設計させますわ。」
イスナルド「これはいい、空いた時間を研究に使うことができる。早速洗剤を量産しますね。」
オスマン「うち(交通営団)にも10台くらいもらえないかな。」
洗濯物が多い、組織は大喜びである。
作者のうしねこです。
面倒な洗濯を機械でする洗濯機が登場です。
今までは洗濯石鹸で、手作業で洗っていた作業が簡素化されます。
アイロンも登場です。




