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72. 白黒フィルム、映写機、カメラを作成

<新しい技術>

映画カメラ、映画ネガフィルム、ポジマスターフィルム、映写機用ネガフィルム、編集、

映写機、ノギス

72. 白黒フィルム、映写機、カメラを作成


先日作成した、カメラであるが、ネガフィルムのガラス板をアセチルセルロース樹脂のフィルムに変えてみた。

その結果ガラスよりも軽量で、曲げることができる、フィルムができることが分かり、

いつものメンバー、イスナルド医療学校長とアシモフ設計事務所長にまたお願いをする。


イスナルド医療学校長には、フイルムを作成するための溶剤づくり、

アシモフ設計事務所長には、フイルムと映写機、カメラの製造である。


まず白黒フィルムであるが、カメラで撮影する時のフィルムと映写機で写す時のプリントフィルムを作る。


カメラはフィルム上に映像を連続して露光し、動画を撮影するための装置で、

35㎜のフィルムを使用する。


具体的には、フィルムの両脇の余白に穴が開いており、カメラの歯車にこの穴の部分を巻き付け、

一定の回転側で回し、連続して複数の静止映像を時系列で撮影するものが撮影フィルムである。


原理は写真と同じで、光をあて、臭化銀を変化させる物である。


カメラのレンズ部分も絞りなどで、像を合わせる機構を採用する。


レンズの構造をホワイトボードに書くと、


「これは難しい。」

と、アシモフが言う。


ガラスをミクロン単位で研磨し、焦点にひずみの発生しないための局面を精度で出さなければならない。


ある程度の測定はノギスという計測装置で測れる。


そのため、ノギスの構造を説明する。


ワニグチの様な構造になっているジョウ、逆に配管などの径を測れるようになっているクチバシ、

そして、メジャー部分の後ろの部分についているデプスバーで計測できる。


メジャーの部分には、2か所メモリがついていて、2つの目盛りで計測したところをプラスし、

寸法を読み取る。


「構造が単純なのに、便利な道具じゃな。」

とアシモフが言う。


これでレンズを作ってくれとお願いする。


さて、あとカメラには2か所リールがある。

撮影前の巻き取りフィルムと、撮影した後のフィルムを巻き取るところである。

具体的には、撮影前の巻き取りフィルムは、いくつかのリンク機構を通し、

レンズの像を感光させてから巻き取る仕組みである。

リンク機構は、モータで自動的に一定の速度で回る機構と、

手で回すクランク機構をどちらでも、切り替えられる様にした。

モータは雷の魔石で動作させ、モバイル性を高める。


次に映写用マスターフィルムとなる、ポジフィルムを作成する。


基本的にフィルムは現像により、ネガ→ポジ→ネガ→ポジを繰り返す。


映写機用のフィルムもネガフィルムである。


撮影してネガフィルムを見ながら、カットしたいシーンなどある時は、

ポジフィルムで行う。


映写機はフィルムに反射させた光源ランプで光をあて、レンズで像の大きさを調整してから出力される装置である。

課題は、光源ランプが熱を出すことで、排熱のための送風機を取り付ける。


ということで、これらを黒板に構造を書き、説明する。


1週間後、装置が出来上がってきた。


場所を移動して、政府庁舎前の広場で政府庁舎のビルを撮影、その後、

イルン東駅の工事現場。工事用機械が動いているところ。

そして、路面電車東西線の運転席の映像を、専用電車で撮影。

この時シモーネとイスナルド、アシモフ、オスマンが撮影を見守る。


シモーネ「私の知る限り、魔法でもこの様な装置はありませんわ。世界初ですね。」


イスナルド「大変面白い物ですが、大量の現像するための薬品が必要ですね。」


アシモフ「国王がこの様な装置を黒板に書いたとき、驚きじゃったが、実際に作ってみると、レンズの加工が難しく、

量産した時の加工法を考えなければならんな。」


シモーネ「本当に。カメラとフィルム、映写機の量産設備を検討しなければなりませんわ。」


オスマン「電車のスピードは撮影に影響しますか?」


アシモフ「分からんが、大丈夫じゃろ。」


アシモフ「まもなくフィルムがもうなくなる。ポルカ橋を渡ったところで撮影終わりじゃな。」


結果、王城下医療学校設計事務所前~ポルカ橋西までを撮影。

世界初めての電車の運転席運転映像となった。


撮影後、ネガのフィルムからポジのマスターフィルムを作り、カットなどの編集、

そして、ネガに焼き直し、映写用フィルムを3日で作成する。


その後、政府庁舎ビルの第2執務棟、会議室で、ライトを消し、

試写会を行う。


メンバーはこの間撮影を行った、シモーネとイスナルド、アシモフ、オスマン、そしてディアンヌ。


白黒で無声だが、初めて映像がこの世界で公開された瞬間。

45分ほどの映像であるが、皆無言で映像を見る。


試写会後、


シモーネ「これはすごい技術です。カラーで音声が欲しいですね。ぜひとも量産しましょう。」


アシモフ「わしも協力する。これはすごい。誰でもその場所の映像が動く絵で共有できる。」


イスナルド「私も協力します。医者の教育記録動画としても使えますね。」


オスマン「東西線の全線が撮影できなかったのが残念だ。撮影時間はもっと増やすことはできないのか?」


アシモフ「フイルムの長さによるな。長すぎると、撮影フィルムのリールが長くなり、

     撮影時のフィルムの強度等も改良せなならん。」


シモーネ「今は大変貴重なので、大勢で見れる仕組みがいいですね。

     これら機器を撮影する以外に、シナリオを作って演劇などを記録し、

      公開する撮影団体や演技するものが新たに必要になってきますね。」


今後、カラーや音声、量産製造、撮影団体や、映像をたくさんの人が見るところなど、

いろいろと反響が大きそうである。

作者のうしねこです。

この世界初めての白黒無声動画です。

今まで、動いている映像を誰にでもわかる形で見るという形態がなく、反響を呼びそうです。

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