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6.国王、城下町再建案を考える

<登場人物>

各大臣と王子

シモーネドワーフ製鉄工所所長→科学技術大臣に昇格?


<登場場所>

レンネ城

6.国王、城下町再建案を考える


城に戻り、(というよりは、城門の横の仮設テントだが)遅い昼食をとる。


朝に続き、ミュースリー。

おかずが欲しい。


食後、会議室テントに城下町の地図を持ち、復興プランの検討を開始する。


まず、レンネ城とイルンの町はブルツブルグ川のつくだした緩い谷間の地形上にあり、城は町の東側の台地の上にある。城の前の坂を下るとギエフ民国に続く道とイルンの町へのT字路にでて、右折すると住宅が増えてきて、イルンの町。


街中は広くて3mほどの道。馬車が通るのが難しいところもある。


6m+馬車軌道が通るまで広げよう。


石畳は効率が悪い。噴石をまいて、固めるマカダム補装方式にしよう。

水はけをよくするために、道路の左右に溝を作り、道に水が溜まらない様にしよう。

あと、馬車が増えてきた時のため、大きな通りは歩道を作る。


幹線道路の崩れかかった建物は、鉄筋コンクリートにして6~8階建てにし、ちょうど傾斜地なので、所々に高い位置の道から階段を上らずとも入れる様にしよう。


町の東西と南北を貫く大通りと、町をぐるっと回る環状道路を整備改修しよう。


□□□□□□□□□       □:建物フロア

■■■■■■■■==       ■:小道のある建物フロア

□□□□□□□/         /:坂の地面

■■■■■■==          ==:地面

□□□□==/

■■==/ 

□□/

==/


あと、上下水道を建物内に完備する。


東西の丘陵の水がわいているところや水路から水を引く。


建物内に小さな水路構造や上下水道管が必要か。


鉄管についてはシモーネに相談をするか。

(塩ビ管は無いので。)


あとトイレか。トイレの配管も必要だな。川の近くに汚泥貯水池を作り、川に処理をして流す。


風呂も必要か?煙突を作り、風呂釜の煙を集約して、逃がす構造とする。


玄関部分のドアは、べニアを加工することと、しようか?


商店は通りに面したところ。


あとは学術指南所(学校)だな。教育システムの詳細は別途検討するとして、町民全ての子供が受けられる設備が必要。


単純計算で、仮に9年教育として、1部屋40人、町に8千人の子供がいるとして、200教室が必要。

予備を見て、30か所の学校が必要。


給食システムは、あとで検討しよう。


あとは、ブルツブルグ川を渡る橋の復旧。これも鉄筋。


ドワーフ製鉄工所、拡張が必要だな。

木工所も拡張させる必要がある。

あと炉の設備が小さいため、水を大量に調達でき、広い土地を確保できれば、そこに大きい炉を持った設備が作れる。

鉱石や部材所の貯蔵施設も整備する。


今は荷馬車で運んでいるが、より多くの荷物を運べるよう、改良を検討しなければならない。

あと、設計と新たな技術を検討する設計事務所が必要だな。


冒険者ギルドは、今のギルドを維持しつつ、町民も利用できる銀行を町内数か所に設置してもらうか。ギルドクエストの手紙などの配達機能も持たせる。

通貨も白金貨、金貨、銀貨はコストパフォーマンスが悪い。これらは紙幣にし、よく使われる銅貨と鉄貨は硬貨として、そのままにしよう。


紙幣の印刷技術が必要だな。

これもドワーフ製鉄工所に設計させよう。


医療院はまず地震でダメージの受けた北医療院を鉄筋コンクリートで立て直すこととし、4か所じゃ足りない。20か所は必要だ。4000人に1大医療院の割合。


薬剤や治療法を研究し、医療を行える人間を教育する、医療学校を建てよう。


あとは、電気か?


魔法で電気系の物があるようだが、発電所が必要だな。とりあえず水力発電所か。


電気送電システムの研究は、魔法動力研究所?にさせるか。誰にでも使える新しい導力として。


電気システムができると、馬車軌道ではなくて路面電車がよいか?車両や動力をドワーフ製鉄工所に研究してもらおう。


ともかくだ、ドワーフ製鉄工所の設計研究事務所と医療学校研究所は王城の近くに作らせよう。


------------


この後、各大臣を招集、自分の考えを説明する。


「というわけだ。

あと、今後いろいろな技術を研究していきたいので、シモーネ所長に大臣職を用意する。

科学技術大臣だ。以上。」


「.....」


無言が続き、内政大臣が口を開く。


「やはり変ですよ。陛下。今までこのようなことに興味を持たれなかったのに。」


建設大臣が、

「でも陛下のおっしゃられたことは、どれも理にかなっていますよ。」

という。


「製鉄工所所長がなんというか。」


------------


居住用テントに戻り、しばらくすると王子がやってくる。


「この国はどうなるんでしょうか?」


「無事復興を果たし、また豊かな国になるさ。」

「そうではなく、父上の今日の城下町視察と先ほどの会議のことです。普通の人には思い浮かばないアイデアばかりです。もしこれらアイデアのすべてが実現したとして、国はどうなっていくのでしょうか?」


「…。」


「父も変わられた。社交界と近隣国外交のことばかりだったのに、内政にこれだけ通じられていたとは。」


「…。何が言いたい。」


「どこから急にこれだけの知識が出てきたのか、興味はありますが、それら知識を使い、急激な変化が心配です。場合によっては、王政がなくなるかもしれない。」


「たとえ、王がいなくなっても、どんな組織でも指導者がいる。民衆が豊かに暮らせれば、権力に固執するつもりはないし、民衆はおろかではない。」


これが自分の本音なのかもしれない。知事時代、陳情が多く我田引水の者が多く集まり、思いだけでは、有権者の務めは果たせないことを悟り、疲れ果てた自分がいたのかもしれない。


選挙になると、法律違反であることを知っていて、露骨に金品をねだる有権者がいる。

権力とはそのような人間を集めるものだ。


言葉を選び、表と裏の自分がいることに嫌になっていたのかもしれない。


知事の職務をこなしていたのはつい数十時間前なのに、昔の様に感じる。


王子は権力に固執するかもしれない。


でも、ある程度国の立て直しをして、国民が豊かになったら、最後に民主主義を提唱して、国民が選挙で新しいリーダーを選べば、国王の座に固執したくはないと思う。


食事が運ばれ、食事をしながら話をするが、またミュースリー。緑のサラダが食べたい。ミュースリーではなくコメが食べたくなる。肉や魚も食べたい。

農業、漁業、畜産事情はどうなっているのか?

栄養管理が心配である。


食事を済ませ、体をふき、うがいをし、トイレに行き、寝る。

作者のうしねこです。元知事?政治につかれている様ですね。


<各大臣の宿題>

内政大臣:教育システム検討、シモーネ新科学技術大臣昇格説得

財政大臣:銀行と郵政、通貨システム改革

医療衛生大臣:医療院増設と医療学校と研究所設立

建設大臣:道路街道改革、区画整理、居住区建築、学校建築、橋建設、製鉄工所改革、馬車と軌道馬車、路面電車研究、銀行郵便所建設、増設医療院建設等々多数。


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