373.強力な…を制御できる宇宙船
373.強力な…を制御できる宇宙船
ディアンヌは、ユリア達と一緒に、この艦の機関室に来ていた。
ディアンヌ「これよこれ。」
アシモフ「ここの機械、以前の宇宙船で見た、魔法を制御する機会と似ておったからの。」
ユリア「ちょっと待ってください。」
ユリアは壁一面にあるコンソールを調べ始めた。
15分ほどしてから、
ユリア「そうですね、こちらは艦の推進装置の制御コンソールですが、
こちらは、魔法を発動する装置にもなりますね。」
国王「装置にもなる?」
ユリア「この装置なんですが、惑星を攻撃できる装置にもなる、とでも言いましょうか。
魔法発動する装置は、惑星の複数の箇所の、ごく一部の地域に天変地異や魔法エネルギーを具現化できる装置なんですが、
これは小規模のエネルギーを複数分けて出力する、ということなんです。
でも、この艦が持っている機能、つまり、この装置ですが、大出力のエネルギーを惑星に広範囲にぶつけることもできるんです。
つまりは惑星のコアまで影響を与えるエネルギーが出せるんです。この船は。」
国王「つまり、惑星を壊せる艦、であると?」
ユリア「そうですね。
ただ、エネルギー源は近くにある恒星レベルの核融合エネルギーを転送で、ターゲットの惑星にぶつけ、
攻撃のエネルギーに変える、という仕組みですが。」
国王「かろうじて何を言おうとしているのか私はわかるが、
ディアンヌにわかる内容で説明した方が良いな。
私が説明するから、間違えたら行ってくれ。
」
そうして、国王はディアンヌに説明を始める。
国王「この世界では、魔導士の数だけ、魔法があちこちで使われ、そのエネルギーをこの艦から送る仕組みだったが、
以前我々が見た艦は、魔法の規模に制限があり、対象がモンスターだったり、規模が小さいレベルだった。
しかし、この艦は、町、いや、国、いや、複数の国や大海、山脈を一瞬で壊す魔法エネルギーを出すことができるんだ。」
ディアンヌ「…」
国王「?」
ディアンヌは考え込んでしまった。
国王「ユリア、ロカルノの目的は、この惑星をこの艦で壊そうとしていた、と言うことではないか?」
ユリア「そうですね、その仮説もあり得ます。ただ…」
国王「ただ?」
ユリア「この惑星を壊せるほどの核融合エネルギーを出せる惑星が近くに無いのです。」
国王「でも、この惑星は温暖で、恒星からの放射エネルギーを受けている、
つまり、恒星は近い、と言うことではないのか?」
ユリア「そうですね、惑星を壊せるエネルギー量を惑星には、現時点では送れませんが、
惑星の気候を温暖に保つぐらいのエネルギーは、常にこの艦から惑星に送られていた、
と言うことです。」
国王「?!つまりだ、この艦は、あの艦が爆破された時、近くにいて、大昔から、惑星の環境保全艦として、
存在したということか?」
ユリア「あの宇宙船が爆破された時、最短の恒星の近くにいて、
この惑星まで、気候保全のためのエネルギーを送っていた、と言うのが正解です。
この艦の航海記録から、わかりました。宇宙船が爆破された後、この艦は、この惑星の軌道上に来た様です。」
ユリアは少し間をおいてから、
ユリア「この艦が、過去に送られ、惑星環境保全艦として、使われてきた、という事実は確かです。」
国王「…」
ユリア「あ、そうだ。つい最近、この艦は転送効率を上げる改造を行っていた様ですね、
まだ、改造完了していませんが。」
国王「つまり、やっぱり、この惑星を壊すほどのエネルギーを転送できるように改造、ということか?」
ユリア「そうだと思います。」
国王(この艦の改造が終わるまでに、この艦が見つかり、ロカルノを排除できてよかった…)
国王「ところで、宇宙船の寿命って、どのくらいなんだ?」
ユリア「そうですね、改修をうまく進めていけば、5000年は余裕なんじゃないでしょうか?」
国王「この艦がもし、5000年前に送られてだ、その頃からこの惑星の気候環境保全を行う、
となった場合、誰がメンテナンスや操作を行うんだ?」
ユリア「最近は、ロカルノの協力者が行っていたとして、それまでの数千年は1人の人間が生きていられませんね。」
国王「ユリアの様なアンドロイドがいたんじゃないか?」
ユリア「!!」
国王「もし、機能停止して、この艦に保管されていれば、探してみようじゃないか?」
ユリア「そうですね。それが真実を見つける近道になりそうです。」
国王はこの機関室にいる全員に向けて、
国王「とにかく、この世界を壊すほどの魔法を制御できる力がこの艦にはある。
魔法を再度、この艦を使い使えるようにするかどうかは、あとで議論することとする。」




